2017年12月22日金曜日

2017 INDYCARレポート 12月22日:さらに増えるか、カーリン卒業生=ジョーダン・キング参戦の可能性

ジョーダン・キングは1994年生まれの23歳。19歳で英国F3を制している Photo:MP Racing 
ECRとDCR、シートが1つ確定していない両チームと交渉開始!

 エド・カーペンター・レーシング(ECR)の20号車ロードコース要員(オーバルはエド・カーペンターが担当)と、デイル・コイン・レーシング(DCR)の19号車=セバスチャン・ブルデイのチームメイト。この2シートが現在オープン。どちらの候補にも挙がっているのがコナー・デイリー(アメリカ)だが、強力なライバルが出現したようだ。
 2013年イギリスF3チャンピオンのジョーダン・キングがインディーカー・シリーズへの参戦に興味を示し、上記のチームとの交渉を開始したのだ。

2チームのほかに来季新参戦のフンコス入りの可能性も

 2015年にGP2/F2に3シーズン参戦して2勝、3位1回を記録しているキングは2015、2016年にはF1GPのマノーでテスト・ドライバーを務めており、2016年に2レースでフリー・プラクティスに出走した。
 2015年のGP2ではアレクサンダー・ロッシのチームメイトだったキングは、2013年のイギリスF3チャンピオンだが、タイトルを獲得した時のチームがカーリンだった。佐藤琢磨、ウィル・パワー、ジョセフ・ニューガーデン、マックス・チルトンらに続き、カーリン卒業生がまた一人インディーカー・シリーズに増えることになるのか?
 インディーカー未経験のキングにとっては、シリーズでの経験豊富なECRやDCRからの参戦の方がメリットが大きいとも考えられるが、フンコス・レーシングの2台目など、新興チームからの出場についてもチャンスを否定するつもりはないようだ。

起用のポイントはアメリカンにこだわるECRとのマッチング
一方、デイルコインンの場合は資金力が大きな判断材料に

 ECRはアメリカ人ドライバーにこだわりを見せてきた。デイリーにアドバンテージありだ。義父がインディアナポリス・モーター・スピードウェイ社長、インディアナポリス近郊の出身といったセールス・ポイントもデイリーにはある。しかし、ECRに限らず、ドライバー選定の基準は国籍よりもパフォーマンスに置かれるべき。ルカ・フィリッピやマイク・コンウェイといったノン・アメリカンとの成功例のある彼らは、2017年のJR・ヒルデブランドの例に学び、2018年を選ぶことになるはずだ。その答えは誰になるのか?
 ブルデイのサラリーを賄うためにも、DCRの2人目のドライバーはパフォーマンスだけでなく、持ち込めるスポンサー・マネーも重要。資金力のないデイリーには厳しい状況がある。もっとも、キングもどれだけの資金を持ち込めるかは不明。彼はイギリスのスーパーマーケット・チェーンの御曹司ということだが……。DCRの候補に挙がっていたカナダ出身インディー・ライツ・ドライバー=ザック・クレマン・デ・メロは今も交渉を続けているのだろうか?

ムニョス、古巣アンドレッティからインディー500出場へ
これでAAのインディー500は6台体制に!!


 上記とは別のニュース:カルロス・ムニョスがアンドレッティ・オートスポートからインディー500に出場することになった。「お金を持ちこむドライバーではなく、お金を貰えるドライバーになる」との考え(コロンビアの家族の資金が底をついた)からAJ・フォイト・エンタープライゼスへと移籍した彼だったが、それは大失敗だった。おかげで佐藤琢磨のインディー500優勝はなったワケだが……。
 インディー500で二度2位になっているムニョス。もちろん、どちらもアンドレッティ・オートスポートからの参戦で成し遂げたパフォーマンスで、フル・シーズン・エントリーは叶わないが、インディー500には出場を続ける意志があり、アンドレッティ・オートスポートへの復帰を決めた。マイケル・アンドレッティ率いるチームは2018年のインディーもすでに6台でのエントリーが決まっている。それらはレギュラーのライアン・ハンター-レイ、アレクサンダー・ロッシ、ザック・ヴィーチ、ブライアン・ハータとのコラボレーションで走らせるマルコ・アンドレッティに加えて、2017年にフェルナンド・アロンソにシートを譲ってくれたステファン・ウィルソン、そしてムニョスというライン・アップになる。マイケル・シャンク・レーシング(MSR)とのジョイントで2017年のインディー500に出たジャック・ハーヴィーは、2018年はMSRとシュミット・ピーターソン・モータースポーツとのコラボレーションでのインディー500参戦、さらに5レース以上への出場をする予定だ。
以上

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