4ストップ作戦での最終戦を制したパジェノー。タイトルは逃したものの、表情がこの勝利の手ごたえを物語る Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 |
予選3位だったシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)は、スタート直後に新品のレッド・タイヤを履いた先輩チームメイトのエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)にパスを許して4番手に後退したが、11周を終えたところでピット・ロードへ滑り込み、タイヤをブラックからユーズド・レッドへとスイッチした。そこからのパジェノーはユーズド・レッド、フレッシュ・レッドとレッドを3連続投入! 1回多い4ストップ作戦でトップ、そしてゴールを目指した。この作戦は完璧に嵌り、パジェノーは3スティント目にしてチームメイト3人を大きくリードした。
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レッドのニューガーデンをブラックタイヤで抑えきる
ニューガーデンが3回目、つまりは最後のストップを行ったのは85周のレースの62周目。当然タイヤは新品のレッドを装着した。その2周後にパジェノーがピット。レッドを3セットすでに使っている彼にはもうブラックしか残されていなかった。しかし、レッドで築き上げたリードが生きて、パジェノーはニューガーデンのギリギリ前にピット・アウトした。ここからの攻防が今日のポイントだった。
ブラックで力走するパジェノー Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 |
2年連続の最終戦勝利、しかしタイトルには13ポイント届かず
ダブル・ポイントのレースをパジェノーは狙っていた通りに制した。しかし、2017年のインディカー・チャンピオンに輝いたのはニューガーデンの方だった。リード・ラップはパジェノーもニューガーデンも41周。こういう場合は上位フィニッシュした者に最多リード・ラップのボーナスは行くが、ニューガーデンは2位フィニッシュで獲得ポイントを642点に伸ばし、パジェノーの合計ポイントは629点となった。ランキング4番手でソノマ入りしていたパジェノーは、13点の差でランキング2位となった。
ワインの産地ソノマのポティウムで、勝利のワインを飲むパジェノー。考えうるベストなレースで優勝してもなおタイトル防衛には13ポイント届かなかった、このワインの味はどんなものだったろうか? Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 |
決勝前夜、エンジニアが提案してきた4ストップ
リスキーと思われた4ストップ作戦だったが、ドライバーとチームがともに完璧に仕事をこなし、優勝をもぎ取った Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 |
上位フィニッシュを重ねて最終戦で勝った。しかし、タイトル防衛にはあと一歩届かず。ゲイトウェイでのニューガーデンとの接触がなく優勝できていたら……と悔やまれるところだろう。
ニューガーデン、チャンピオン獲得
「インディカー・ファン全員に感謝する」
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チーム・ペンスキーがトップ3を独占
ディクソンは4位となり、ランキング3位に
アスターカップを前に、笑顔を見せる総帥、ロジャー・ペンスキー。チーム・ペンスキーの力を見せつけた最終戦だった Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 |
最終戦はチーム・ペンスキー、そしてシボレーの1-2-3。
辛うじてペンスキー勢の一角を崩したものの、ディクソンはニューガーデンの前に一度も出られなかった Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 |
佐藤琢磨、アクシデントとトラブルで完走ならず
ポイントランキング8位でシーズンを終える
レースの6位争いはグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が制し、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)はバトルに敗れはしたものの、7位でアンドレッティ・オートスポート勢最上位フィニッシュ。
佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)は6周目にタイヤがパンク。1周遅れに陥った。そして最後はメカニカル・トラブルによりコースサイドにストップ。最終戦も持てる力をレースでフルに発揮することができなかった。琢磨の年間ランキングは自己ベストの8位となった。
以上
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