2017年7月30日日曜日

2017 INDYCARレポート 第13戦 ホンダ・インディー200・アット・ミッド-オハイオ Day2 プラクティス3:アレクサンダー・ロッシがトップ、佐藤琢磨が2番手!

オールラウンダーぶりに磨きがかかってきたロッシが琢磨のタイムを逆転し、2日目最初のセッションでトップタイムをマークする Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
ロッシと佐藤琢磨、セッション終盤に激しいトップ争い
 
 今日もミッド・オハイオ・スポーツ・カー・コースは涼し目。風の強さも影響してのことだ。プラクティス3は午前9時55分開始だったが、気温は20℃しかなく、そのままでセッション終了まで行った。
 最速ラップをマークしたのは、トロントで表彰台に上る3位フィニッシュをしたばかりのアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)。セッション終盤にチームメイトの佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)とトップ争いを展開、1分4秒4103のベストでトップから2番手に落ちていたが、19周目に1分4秒2303まで自身のタイムを縮め、琢磨を0.0969秒だけだが逆転してトップを奪った。


前日のコメント通り、jyん帳にマシンを仕上げてきた佐藤琢磨。このセッション2番手につけ、予選に期待が高まる Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

残り5分でトップに立った琢磨、AAの1-2を実現
 
 琢磨はセッション終了まで10分を切ってから1分4秒6052をマークし、ロッシ、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)、トニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)の後ろの4番手につけた。そこからもう一度コースに出た彼は、残り5分というところで1分4秒3272でトップに躍り出た。最終的にはロッシがトップとなったが、琢磨も2番手でセッション終了。久しぶりに非常に良い状態で予選に臨むこととなった。アンドレッティ・オートスポート勢のプラクティス1-2はいつ以来だろうか? 他の2人もライアン・ハンター-レイは7番手、マルコ・アンドレッティは11番手で、アンドレッティ軍団が今週末はこれまでロードコース以上の高いパフォーマンスを見せている。

ディクソン、カナーンのガナッシ勢が続きホンダ1-4位をスウィープ


 3番手はディクソン=1分4秒4696、4番手はカナーン=1分4秒5067とガナッシ勢だった。そして、これはホンダ勢のトップ4独占ということでもあった。ロードコースでホンダが明らかな優勢。こちらも久しぶりのことだ。ガナッシの若手二人は、ミッド・オハイオで2013年に優勝(これが今のところキャリア唯一の勝利)しているチャーリー・キンボールは12番手、マックス・チルトンは17番手だった。
 シボレーのトップは昨日と同じくジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。タイムは1分4秒5579でトップとの差は0.3276秒と結構な差があった。6番手はシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)=1分4秒6171(トップと0.3868秒差)。

好調ホンダ!トップ10には7台が!!
 

 ハンター-レイの後ろの8番手はジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)=1分4秒6247(トップと0.3890秒差)。9番手は2015年ミッド・オハイオ・ウィナーのグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)=1分4秒670(トップと0.4400秒差)。ホンダ・ドライバーがトップ10に7人(!)。そして、トップ10最後のスポットがエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)=1分4秒7137(トップと0.4834秒差)。この10人がコンマ5秒の中に入っていた。
 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は一度コース・オフもあって、ベストは1分5秒1600で19番手だった。

マシンに手応えの佐藤琢磨

「8番手ぐらいを目標にしていたから上出来
予選でQ3を狙えないとは言えない!」


Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大
  琢磨はプラクティス3終了後にピットで、「クルマは昨日のものからちょっとですが変えて行きました。おもしろいのは、アレクサンダー・ロッシも僕もアンドレッティ・オートスポートの基本セットとちょっと離れているんですよ。彼はジェレミー(・ミレス)が(エド・カーペンター・レーシングから)持ってきたものとの混合みたいなセッティングになっていて、ウチは昨日僕がストラグルしたターン4、ターン12向けの打開策というか対策案で入れたセッティングで走りました。そして、こういう状況の二人がトップ2に来てるので傾向としてはいいですよね。昨日速かったハンター-レイのセッティングをベースに1回みんなリセットをして、そこからそれぞれのドライバーの好みに合わせて作り直しています。昨日の自分自身の使っていたセッティングからとんでもなく変わったわけではないんだけれど、ちょっとずつ前も後ろもセッティングが変わっていて、マシンが良くなった感じはかなり感じています。今日は風が強く吹いていてターン2とターン12のブレーキングには良くないんですが、そんな中でも昨日とほぼ同じようなレベルを維持できたっていうのは、僕の中ではクルマがものすごく良くなったっていうことだから、まぁ予選は気温なども上がるだろうし、レッド・タイヤなので今のセッションみたくはいかないかもしれないけれど、でも傾向としてはいいです。プラクティス3で2番手だから、Q3狙えないとは言えません。このセッションは8番手ぐらいを目標にしてたから、上出来でしたね」と語った。ミッド・オハイオのような常設ロードコースでのパフォーマンスが良い時、琢磨の表情は輝く。午後の予選が楽しみだ。

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