プラクティスではなりを潜めていたパワーだったが、ファスト6で他を圧倒 Photo:INDYCAR (Matt Fraver) クリックして拡大 |
予選の前までに3回のプラクティスが行われたが、チーム・ペンスキー勢で最も“乗れていない”印象だったのがウィル・パワーだった。土曜日午前中のプラクティス3ではコース・オフもあって19番手という後方に埋もれていた。ポイント・スタンディング5番手。まだまだ逆転チャンピオンの目があるというのに、こんなことで大丈夫か? といった感じを受けていたが、近頃の彼は結構効率のいい戦い方を見せたりする。マイケル・アンドレッティの現役時代と同じく、全セッション最速を重ねてレースもポール・トゥ・フィニッシュが理想……というフィロソフィーは手放したということなのかもしれない。2014年チャンピオンは、今日の予選で持てる力をベストのタイミングで炸裂させた。午前中のプラクティス3より路面温度が15℃も上がっていQ3で最高のパフォーマンスを発揮したのだ。Q1は3番手、 Q2も4番手と目立たない存在としてクリアし、ユーズド・レッドで臨んだQ3で1分4秒1720という強烈なラップ・タイムをマーク、今季5度目のポール・ポジションをその手に収めたのだった。
ミッド-オハイオ優勝に並々ならぬ執念のパワー
「チームとしてPP獲得を強く意識していた」
「オーバーテイクの難しいコースだけにポール・ポジションはいいスタート位置だ。トロントでポイントを稼ぎ損ねただけに、このポールの1点は是非とも欲しかった。マシン・セッティングのバランスを出すのに苦労をして来ていたが、予選でのマシンはとても良かった。今年もインディカー・シリーズのバトルは激しく、ミスは許されない。予選では最初の2セグメントを必ずクリアするよう集中し、ファスト6に入ることができたら、そこで自分に何ができるのかを考え、全力を投入するようにしている。ミスを冒さないことを大きな目標に掲げている。ミッド・オハイオで優勝することをずっと目指して来ている自分としては、PP獲得で目標達成のチャンスを得たと感じている。チームとしてPP獲得を強く意識していた。それが実現できてとても嬉しい。レース用のマシンも戦闘力は高いとの自信を持っている」とパワーはコメントした。
フロント・ロウのニューガーデン
「僕らのマシンはレースではかなり強いと思う」
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「2番グリッドからのスタートなら最高だ。僕らのマシンはレースでかなり強いと思う。今週は予選で力を発揮するためには何をすべきなのかをずっと考えて来ていたが、そうした戦い方が実現できた。その点は嬉しい。チームメイトたちに比べ、僕は予選でのパフォーマンスが低いが、エンジニアたちとじっくり話し合い、どのタイミングで、どのタイヤを使って何周を走り、どんなタイムを出して……といった計画を綿密に立てて予選を戦った。チームメイトたちが常に行っていることだ。それが自分も毎回行なえるようにと頑張り、今日はそれができていたと思う。今シーズン中にポール獲得ができたら嬉しい」とニューガーデンは語った。
ホンダ勢トップは3番手の佐藤琢磨
「チームワークが発揮され、いい予選でした」
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「いい予選でした。チームワークが発揮されていました。4台の協力ぶりが素晴らしかった。プラクティスからマシンを向上させ、予選でベストの状態を作り上げることができた。マシンはとても良いものに仕上がっていました。ついに僕らのチームは好いセッティングというものを掴んだのだと思います。3番グリッドならハッピーです。いいポジションからレースに臨めます」と琢磨は喜んでいた。
Q2でファステストを記録するも予選4位のレイホール
「チャンピオンシップのため、ここからはとにかく勝つしかない」
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ランキング2番手のカストロネヴェスと
ポイントリーダーのディクソンがグリッド3列目に
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アンドレッティ・オートスポートのアレクサンダー・ロッシとライアン・ハンター-レイは、プラクティスで好調ぶりを示していたが、予選ではQ2での敗退。9、10番グリッドから明日のレースはスタートする。マルコ・アンドレッティは予選14位だった。
Q2敗退のパジェノー、予選7番手からのレースで挽回を期す
ミッド・オハイオのレースに初めて出場するルーキーのエステバン・グティエレス(デイル・コイン・レーシング)は先週、チームメイトで同じくルーキーのエディー・ジョーンズとここでテストを行った。その成果があり、グティエレスはQ2への進出を果たした。Q2での成績は最下位だったが、12番グリッドを手に入れた。
ポイントで3番手につけるディフェンディング・チャンピオンのシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)は、「ファイナルに進めなかったのには少々驚いている。いいラップを記録できたと思ったんだんだけれど、僅かに足りなかった。全部を出し切ったのに……。まぁ、これもレースということだ。インディーカーならではの競争の激しさだ。100分の1秒を僕らは競い合っている。レース用マシンは良いはずなので、7番手からどんな戦いができるか、楽しみにしたい」と語った。前戦トロントでは予選7位だったドライーが優勝したが…………??
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