2017年7月15日土曜日

2017 INDYCARレポート 第12戦ホンダ・インディー・トロント Day1 プラクティス1:最速はアイオワ・ウィナーのエリオ・カストロネヴェス


インディーカーからの進退もうわさされるカストロネヴェスだが、アイオワ優勝の勢いをトロントでも発揮してプラクティス1でトップタイム Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
ペンスキーが最初のセッションで1-2-3

 42歳のヴェテラン、キャリア20年目にして初タイトル獲得を目指すエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)が曇り空の下のトロントでの最初のプラクティスで最速ラップ=1分01秒12211をマークした。しかも、2番手には0.3887秒と大きな差をつけてのトップだった。アイオワに続いてメイン・スポンサーは今回も日立だ。
 2番手は2014年トロント・ウィナーのジョセフ・ニューガーデン(今回はデイヴィルビスのオレンジ/白)、3番手はトップからだと0.4234、2番手からだと0.0347秒差の1分01秒5445を出したシモン・パジェノー(今回のカラーリングはDXCの黒/白)だった。


安定のディクソンがペンスキー勢に続き4番手タイム。ハンター-レイはAA勢トップの9番手 Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
ホンダ勢最上位は4位につけたディクソン
ペンスキー勢の中で一人出遅れ、パワーは16番手
 

 チーム・ペンスキーがトップ3をスウィープしたが、4番手にはポイント・リーダーで、2013年にダブルへダー両レースを制したスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ))がキッチリつけている。ベストは1分01秒7040でカストロネヴェスとは0.5829秒の差で、3番手だったパジェノーとの間にも0.1595秒の差があったが…………。
 トロントのストリート・コースは昨年から1.786マイルに伸ばされ、コース・レコードは2016年にウィル・パワーが記録した59秒7747となっている。しかし昨年度ウィナーで、2007、2010年にも優勝しているウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は、プラクティス1でのベストが1分02秒台で、チームメイト3人とは大きく離れた16番手だった。

 
佐藤琢磨は10番手「マシンは理想のバランスに向かっています」
 

 ディクソンの後ろの5番手は今年のデトロイトでダブルへダー/ダブル・ウィンを達成しているグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング/今回のメイン・スポンサーはルッソー・メタル=ツール・キャビネットのメーカーでマシン・カラーリングは白/赤)。6番手にはスペンサー・ピゴット(エド・カーペンター・レーシング)がつけた。フロリダ州オーランドウ出身の23歳はインディカー・デビュー2年目だが、光る走りを見せて来ている。まだキャリア・ベスト・リザルトは7位と目立ったものを残せていないが…………。

ターン5のクリッピングポイントを攻める琢磨 Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
  7番手はカナダ期待のジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)。8番手はトニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)。9番手は2012年ウィナーのライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。10番手は佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)だった。琢磨のベストは1分02秒0241を19周走ったうちの19周目にマークした。「ターン1入口のブレーキング・ゾーンがすごいバンピーになってますね。底打ちしてマシンは跳ねちゃうし、ブレーキはロックしちゃうし、難しいです。ターン7、8、9は逆にキレイになってますけど。マシンは徐々に理想のバランスに向かっているところです。そこそこですね。タイムも真ん中のところにいます。悪くもないし、手放しで喜べる状況でもないってところです。午後のプラクティスで良いセッティングにできるよう頑張ります」と琢磨は話していた。

キンボール、ニューカラーリングで登場


ニュー・スポンサーで登場したキンボール。青/白のカラースキームのマシンがまた1台加わった Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
 今回、チャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)はマシンがマット・ブラックにグリーン・ストライプではなく、白と青の2トーンにペイントされている。ノヴォ・ノルディスク社のトゥレシーバはカナダでまだ販売されていないため、ダイアビーツ・カナダという糖尿病に対する知識の普及や啓発を行っている団体をスポンサーに迎えたのだ。
 

アレシンの代役は今回はサーヴェドラが務めることに Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大 

 ミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)はまたしてもヴィザ・トラブル…………かと思ったら、カナダには来ているもののマシンに乗せてもらえていない。代役にはセバスチャン・サーヴェドラが起用され、彼のスポンサー=AFSのロゴがエンジン・カウル部分に大きく載っている。アイオワで4位走行中にスピンした彼は、シート喪失の危機? サーヴェドラが残るレースに出場する可能性も?? 昨年のポコノで速かったアレシンだが…………。

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