2017年5月13日土曜日

2017 INDYCARレポート R5 インディーカー・グランプリ Day1 予選:ウィル・パワーが今季3回目のPP=ペンスキーの5連続PP

1日を通じて圧倒的なパフォーマンスを見せつけたパワー。今季初勝利に執念を燃やす Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
パワー、今シーズン5戦目にして3回目のPP獲得

 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー/シボレー)が決定的な速さを見せつけてGPオヴ・インディアナポリスのポール・ポジションを獲得した。GPインディーでは2015年に続く2回目。今シーズン早くも3回目。キャリア通算47回目(歴代5位)。2015年、彼はPPからこのレースで優勝している。


パジェノーを上回るタイム出してホンダ勢2台目のファスト6進出を果たしたブルデイ Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
ブルデイ、Q2でペンスキーの一角を崩しファスト6進出

 今日のプラクティス1、2両方で最速だったパワー。予選の第1ステージ(=Q1)での彼はグループ1で1分08秒1894をマークしてグループ・トップでQ2へ進出した。
 12人で争われるQ2でのパワーは唯一1分07秒台に突入。1分07秒9823のトップ・タイムでファイナルへと駒を進めた。彼の他の5人は、ファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー/シボレー)、エリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー/シボレー)、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー/シボレー)、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)、セバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)だった。ブルデイはQ2のファイナル・ラップで1分08秒3921を出した。これはシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー/シボレー)の1分08秒4461より僅かに0.054秒速いだけだったが、パジェノーは7位に下がってファイナル進出を逃した。そして、チーム・ペンスキーがファイナルの6台のうちの5台を占める事態は避けられた。

パワー、全セッション最速!予選で唯一1分07秒台をマーク

 ファイアストン・ファスト6、パワーはまたも1分07秒台へ突入した。ユーズド・レッド・タイヤであったのにも関わらずだ。結局、予選3ステージを通じて1分07秒台を体験したのはパワーだけ。しかも、彼はファイナルでQ2よりも速く走り、新コース・レコード=1分07秒7044をマークした。Q1最速こそグループ1で走ったジョセフ・ニューガーデン(=1分08秒1223)だったが、今日のパワーは自分が走ったセッション全てで最速という、まさにパーフェクトな1日を過ごした。

「今週は必ず勝つ」と語るパワー

 「今年のPPは私、エリオ、私、エリオ、私という順番で獲得して来ているから、次のレース(=インディー500)ではこの順番を入れ替え、僕がまたPP」と上機嫌のパワーはジョークを束した。それだけ自分の見せたパフォーマンスに満足をしているということだろう。「今日の我々のマシンは特にユーズド・タイヤでのフィーリングが良かった。ニュー・タイヤだと少しアンダーステアが出ていたけれどね。ファイナルでのマシンのバランスはファンタスティックと表現できるレベルで、私自身も納得の行く1ラップをまとめ上げることができた。何度も勝利目前まで行っているが、まだ勝てていない。今週は必ず勝つ! という意識を強く持っている。そのために必要なグリッドは手に入れた。今週こそは僕らに流れが来るだろう」とパワーは続けた。

予選もチーム・ペンスキーがトップ3独占

 
Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大

  予選2位はカストロネヴェス、3位はニューガーデンで、チーム・ペンスキーの1-2-3。これで開幕から5戦続けてチーム・ペンスキー、そしてシボレーがPPを獲得している。
 予選4位はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)で、これがホンダ勢のトップ。以下、5位はモントーヤ、6位はブルデーだった。
 昨年度チャンピオンで、昨年度GP・オブ・インディアナポリス・ウィナーのパジェノーは予選7位。

「ストレートが遅い」佐藤琢磨、予選最下位に

 佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)は最下位の予選22位。「自分たちが考えている通りの走りをマシンが行えていない。何かがおかしい。データをよくチェックしなくてはならない。ドライヴィングでは全力を出し切っているんだが、結果に表れない」とコメントした。アンドレッティ・オートスポートのチームメイトは、ライアン・ハンター-レイが8位、アレクサンダー・ロッシが9位、マルコ・アンドレッティが11位だった。琢磨以外はQ2に進んだのだ。


Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
「バーバー・モータースポーツ・パークでの第3戦の時と同じで、ストレート・スピードが伸び悩んでいる。バーバーより症状は酷い。ほぼ同じセッティングにしているチームメイトと比べて1周で0.5秒も遅い」と、ドライバーとしては完全にお手上げ状態。顔をしかめていた琢磨だが、「原因はおそらくひとつじゃなく、複合的。考えられるものは幾つかあるので、それらを今日、これから確認して明日に臨見たい」と最後に琢磨は語っていた。バーバーの後にマシンを完全に組み直すなど、チームとしては対策を施して来ているのだが、成果が出ていない。原因解明は急務だ。

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