予選1日目は午前11時にアタック開始予定だったが、雨のために約5時間の遅れでスタートした。朝のプラクティス後に降り出した雨はものすごい勢いで、今日こうして予選が行えるとは思えないほどだった。予選が予定どおり2日間に渡って行なわれる点については歓迎したい。しかし、走行時間が大幅に減ったことでインディーカーが予選方式に変更を加えざるを得なかったのはとても残念だ。どう変わったのかと言うと、各ドライバーは昨日クジ引きで決まった順番で1回だけしかアタックを許されないことになった。本来なら、トップ9入りを狙って何人もがアタックを繰り返し、逆転のドラマが幾つか見られるはずだったが…………。全員が1回限りのアタックでファスト9に入れるか入れないかは決まる。それがすべて。今日の時点ではスターティング・グリッドはまったく決まらない。
ブルデイのクラッシュで予選は中断
20番手以後のアタックがさらにずれ込む 予選開始の時点で、ひとり1回のアタックは保証された。そのため、予選終了は予定の夕方5時50分より1時間ほどもズレ込んだ。こうなると遅いアタックの方が気温、路面温度の低下から有利になる。そして、それが更に助長されることになった。19人目のアタッカーだったセバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)が今日の最速間違いなしの231mph台の2ラップを終えた後、3周目のターン2で大クラッシュ! 彼の救助とコースの清掃、壁の修理で30分間の中断があったためだ。
佐藤琢磨、ディクソンを抜くトップタイムをマーク
さらに20分後、カーペンターがタイム更新
予選が再開されると、その時点までの最速だったスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)=230.333mphを、佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)が230.382mphで抜いてトップ! しかし、その約20分後、エド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)が230.468mphで逆転トップとなった。平均時速で0.086mphの差、4ラップのラップ・タイム合計は僅か0.0585秒の差しかなかった。
今日はマシンの修理が間に合わなかったルーキーのザック・ヴィーチ(AJ・フォイト・エンタープライゼス)以外の32人が走ったが、アタック4ラップすべてを230mph台に乗せたのは琢磨のカーペンターだけ。彼らがコンディションに最もマッチしたマシンを作り上げ、ベストのドライビングを10マイルに渡って遂行したということだ。
3番手はディクソン。4〜9番手はJR・ヒルデブランド(エド・カーペンター・レーシング)=230.205mph、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)=230.148mph、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)=230.072mph、フェルナンド・アロンソ(アンドレッティ・オートスポート)=230.034mph、トニ ー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)=230.007mph、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)=229.924mph。
惜しいところでファスト9を逃したのは、229.717mphを記録したエド・ジョーンズ(デイル・コイン・レーシング)。0.141秒の差で一歩届かなかった。
ホンダ勢6台がファスト6進出
シボレー3台中2台がエド・カーペンター・レーシング
ファスト9にはアンドレッティ・オートスポートから4人が入り、初挑戦のアロンソがこの中に入っていた。ガナッシは優勝経験もポール・ポジション獲得経験も持つベテラン2人がファスト9に進出。ここまでがホンダ勢=6人。対するシボレーは、エド・カーペンター・レーシングが2人をキッチリ食い込ませ、チーム・ペンスキーのパワーと合わせて3人となった。ホンダは明日、今年初のPP獲得を目指し、シボレー及びチーム・ペンスキーは開幕からの無傷の6戦連続PPを狙う。
カーペンターは、「エキサイティングな予選だった。少し驚きの結果にもなった。シボレーでは私、チームメイトのヒルデブランド、そしてチーム・ペンスキーのパワーが速いと思っていた。しかし、昨日の予選シミュレーションで私はラップ・タイムが4周回の中で落ちて行ってしまっていた。230mphを保ってのラップは1周か、できて2周という状況だった。4周続けるの自信はなかった。7歳になる息子のライダーが僕のアタック順を昨日引き当ててくれた。望んだ番号とは違っていたが、結果的にとても良い番号を彼は引いてくれた。遅いアタックがアドバンテージになっていたのは明らか。僕が今日アタックを終えた最初にありがとうを言ったのは息子にだった」と話した。
ファスト9進出を果たしたアロンソ
「4周を同じように走ることは本当に難しいと知った」
初挑戦のインディー500。アンドレッティ・オートスポートで2番目のアタッカーになるクジ運だったアロンソは、ハンター-レイの走行データからダウンフォースを削り、それが功を奏して7番手に食い込み、明日の予選第2ラウンドでポール・ポジション争いに参加する権利を獲得した。彼は予選後、「予選アタックでまた多くを初めて体験し、多くを学んだ」と話した。「最終ラップはターン1と2でアクセルを抜いた。今日のアタックは、これまでインディアナポリスを走って来た中で最も難しいものになっていた。全長2.5マイルのコースにコーナが4つだけ。それも左に曲がるものだけ。そんなコースだというのに、4周を同じように走ることは本当に難しいと知った。最終ラップはおっかなかった。コンディションは良かった。アタックの順番も良い方だったと思う。ファスト9に入れたのはとても良いことだ。自分が本当にファスト9に入れるのか、それが明らかになるまで、とても神経をすり減らす時間を過ごしもした」とインディー500での初めての予選をついに体験し、興奮気味だった。
佐藤琢磨「今日のマシンはとても安定していたので
アタックを楽しむことができました」
琢磨は、「トップは取れなかったけれど、今日はトップ9に入るのが目標でした。とても良い走りでした。チームのおかげです。エンジニア、クルー、チームメイト達の力があってのことです。インディの予選はとても難しく、去年までは楽しむことなどできませんでし た。空力をトリムして行ってニュートラルなハンドリングのマシンを作る。ハンドルを切らずともコーナリングするようなマシンにして、タイヤがコーナーで抵抗になるのを防ぐ。そういうマシンをドライヴするのは大変ですから。今日の予選でも全コーナーでウェイト・ジャッカーを操作して走っていました。風向きなどのコンディションに対応するためです。そして、今日のマシンはとても安定していたので、私はアタックを楽しむことができました。明日はどんなコンディションになるかわかりませんが、走る時間帯は今日とほぼ同じです。まだマシンを速くできる可能性は残しているので楽しみです」と琢磨は話していた。
以上
オーバルでのエドは素晴らしいですね。前身はヴィジョンだったと思いますが、チームの規模やフルタイムではないこと思えば大したものです。最後の方でスペイン人のセルビアが一周目に230マイル台に入って期待してましたが、その後ミスしてタイムロスしたのが残念。
返信削除明日が楽しみです。
やった、やった、やった琢磨選手二番手やはり今までの鬱憤晴らすように本番に向けてバイオリズムが最高潮に達しようとしている、このまま行って欲しいポール取れたらゆうことないが、できれば二列目以内は確保して欲しい、以外とフロントローはトップ争いが激しいから接触リタイアの可能性が高い今年こそミルク飲んで下さい琢磨選手アロンソがファスト9に入ったやはりワールドチャンプ2回は伊達じゃない。
返信削除天野さん、ブルデーは大丈夫なんですか?すごく心配ですし、ブルデーを応援している私にとって今回のことは残念でなりません。1日も早い回復と復活を願っています。ブルデーのレースが大好きなので復活待ってます‼
返信削除天野さん、今思いついたんですがインディ500のサポートイベントとして今は引退したインディ500ウィナー集めて同じマシン同じエンジンで10から15周のレースやったらどうですかねインディ500ならスポンサーすぐ集まるから実現可能だとおもいますが天野さんなら統括団体に顔聞くとおもいますから提案してみて下さい。
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