インディー500チャンピオンキャップをかぶって記者会見会場に臨んだ Photo:INDYCAR (Dana Garrett)クリックして拡大 |
「最高の形でレースを送れて本当の幸せです」
――今の気持ちを教えてください
佐藤琢磨:もう信じられないですね。うれしいですが、本当に勝ったんだという、何か現実ではないみたいで。今もあんなに天気がよかったのに嵐になっているし、観客も誰もいなくなっているし。
だけど35万人のなかで走るということだけでもスペシャルで、この5月に入ってから、チームメイトとともにクルマを作り上げてきた結果が、こういう形で、最高の形でレースを送ることができたので本当に幸せです。
「スタートはそこそこ良かったです。その後一気に下まで落ちたのですが
落ち着いて1台1台抜いて6位まで復活できたのがよかったです」
――スタートからの状況を教えてください。意外とおとなしめに行きましたね?
佐藤琢磨:そうですね。セカンドロウからのスタートだったので、無理する必要はないですし、TK(トニー・カナーン)がすごい勢いできたのがちょっとびっくりしましたが、でも基本的に5、6番手につけたいなというイメージだったので、多少ポジションは落としましたが、まずはクルマを感じながら、その後のスティントをどう走っていこうかという意味では、そこそこにいいスタートだったと思います。
――3スティント目あたりで順位が落ちる苦しいシーンがありましたが、何か原因がありましたか?
佐藤琢磨選手:ピットストップでちょっとてこずってしまって、コースでリスタートしてからの勢いを失っってしまいました。モメンタムを失って1台抜かれて、その後、2台、3台、4台と一気に抜かれて、一気に下まで落ちたのですが、落ち着いて1台1台また抜いていって、最終的にはP6(6位)まで復活できたところがすごくよかったと思います。
――多分17位くらいまで落ちたのではと思います。
佐藤琢磨選手:あ、17位くらいまで落ちましたか。いくつか違うシークエンスの人も入っていたと思うので、それでも10台くらい抜かなきゃいけなかったですね。
――今日は大きい事故が何度もあって、後ろにいればいるほどリスクが高くなる感じがあったと思いますが。
佐藤琢磨:そうですね。スタート直後はリードするシーンもあって、クリーンな空気の中、前方で走るのはすごく楽でした。後ろからチームメイトが来ていたので、練習のようにグループ・ランで行こうかなと思ったのですが、なかなかうまくいかなくて、一気にポジションを落としてしまいました。その後、落ち着いて順位を戻せたのはすごくよかったですね。
「今日の強さは、タイヤのデグラデーションが非常に小さいクルマだったこと
そのおかげで15ラップを過ぎてからどんどん順位を上げることができた」
――レース中のクルマの自分の速さはどのような感じでしたか。たとえば、ハンターレイも強かったし、アロンソもずっと速いし。ロッシもそうでしたよね。
佐藤琢磨:そうですね。どちらかというとライアン(ハンター-レイ)と僕が今回は非常に似ているセッティングで、アレックス(ロッシ)とフェルナンド(アロンソ)はかなりダウンフォースが軽めのセッティング。だから彼らが先頭に出たときは速いことは分かっていましたし、クルマが2、3台のトラフィックのときは正直言って彼らのほうがちょっと速かったですね。ただ、ライアンがリードし始めたときには、僕は後ろ下がっちゃたんですけど、自分のクルマも同じようなパフォーマンス出せると思っていましたし、逆にトラフィックに入ってからビックリしましたね。トラフィックのタービュランス(乱流)がすごかったので、6速ギアも回りきって、追いかけるだけで精一杯で、とくにリスタートの直後はみんながニュータイヤで、ニュータイヤ状態だとかなり(アクセルを)踏んできますから、正直その中ではほとんど順位を上げられなかったし、逆に自分が速いとは思わなかったです。
ただ、10ラップ、20ラップしてくるとタイヤのデグラデーションが始まって、ここをギャレットと一緒に注意してクルマを作っていたんですね。ですから非常にクルマが安定していて、デグラデーションというか性能劣化は一番少ないクルマの1つだったと思います。
ですから15ラップすぎからどんどん順位を上げることができて、そこが今日の強さだったと思いますね。
「リスタートしてエリオとスリー・ワイドになってトップに出た
あのオーバーテイクが今日の勝ちにつながりました」
――終盤の危ないシーンがありましたけど。やはりエリオとのところが大変でしたか?
佐藤琢磨:そうですね。さっきのクラッシュの話の続きになってしまいますが、中段グループにいるとああいうアクシデントも起きてしまうので、そこらへんは自分も攻めるところと引くところと今日はかなり意識してやったつもりなんですけど、最後の10周ですね、リスタートしてから、あそこは本当に行かなきゃいけないところでエリオとスリー・ワイドでターン1で(アタマを)取った。あのオーバーテイクが今日の勝ちにつながったと。
そこでクッションを置いて、エリオが再び僕のところに来るまでに数周かかったのですごく助かった。
ただ、ラスト3ラップで彼らに追いつかれて、また、サイドバイサイドになりましたけど、今年は自分もターン1のイメージをずっと持っていたので、今回はきっちりと正しい方向で出てきました。
「長い道のりでしたけど、本当に、こういう形で
インディ500を勝ったことはうれしかったです」
――夜中のレースであるにもかかわらず多くの日本のファンが見られていたと思うので、日本のファンにメッセージというかコメントをお願いします。
佐藤琢磨:本当にファンの皆さんに感謝してもしきれないですね。僕がレースを始めたときからずっと応援していただいて。ファンだけでなく、スポンサーもそうですし、ホンダのスカラシップのプログラムを取ってここまで来ましたらから。長い道のりでしたけど、本当に、こういう形でインディ500を勝ったことはうれしかったです。日本もまだまだ復興途中ですごく大変な状況なので、僕自身も“With JAPAN”のプログラムをもっともっと強くして、子供達に夢を与えたいと思っているし、自分自身も今日勝ったことでさらにもっと上に上がりたいなという気持ちが強くなっているので、まだまだ続けていきたいなと思っています。
――インディ500の優勝は、これまでの琢磨選手のレース人生において、どういった意義がありますか?
佐藤琢磨:どのレースも優劣をつけることはできないと思いますね。(F1のときの)ロングビーチの優勝もとってもスペシャルだったし。だけどインディ500を勝つというのは本当に今までの自分のレース人生の中でも最高の瞬間ですし、この優勝は自分だけではなくて、日本もそうだし、チームにとってもそうだし、ホンダにとっても本当にスペシャルな優勝だと思うのでまだ実感が湧かないのが正直なところです。
以上
琢磨選手優勝おめでとうございます私は2年前に脳梗塞に掛かりました最近私に予知力が身に付いたのです、実は私は金曜日に夢をみました琢磨選手が優勝する夢をラスト2周でだれか分かりませんが白い車が並びますが退けて貴方が優勝する夢です、だからガオラのレース中継も安心して結果の分かってるビデオを視るようにみてましたあんなに晴れていたインディもどしゃ降りですか、熱狂する観客を返す為に神さまが雨降らせたんですね、次のレースも頑張って下さい。
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