2017年4月10日月曜日

2017 INDYCARレポート R2 トヨタ・グランプリ・オヴ・ロング・ビーチ Race Day ファイナル・プラクティス:シモン・パジェノーがトップで佐藤琢磨が2番手!

肌寒い中で迎えた決勝日
 インディーカー・シリーズ第2戦の決勝日は南カリフォルニアのロング・ビーチとは思えないほど冷え込んだ。ファイナル・プラクティスが始まった午前9時は空こそ青々と晴れ渡っていたが、気温は14℃にしか届いていなかった。30分間のセッション終了時でもまだ気温は16℃と低いままで、寒さに強いアメリカ人クルーたちでも長袖のジャケットを着て作業をしていた。決勝レースが行われる午後には18℃程度まで上がるとの予報が出ているが……。

パジェノー、ポールタイムを上回るラップをマーク
 そんな涼しい……というより肌寒いコンディション下で行われたプラクティスではシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)が1分06秒649という素晴らしく速いラップをマークしてトップだった。パジェノーがこのベストを記録する直前、1分06秒8514を出して一瞬だけだったがトップに立ったのが佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)だった。このタイムも非常に速い。琢磨は昨日の予選でレッド・タイヤ装着で1分07秒台しか出せていなったが、ファイナル・プラクティスではブラック・タイヤでこのタイムを叩き出した。パジェノーは最後尾の21番手、琢磨も18番グリッドからのスタートを切る。彼らがどこまで、そして、いかにしてのし上がって来るか注目したい。
 3番手はアレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)の1分06秒9788。トップ3が1分06秒台だった。ただし、ロッシはセッション終盤にレッド・タイヤを装着してのベスト記録だった。
 4番手は予選2位のスコット・ディクソン=1分06秒9801。予選11位だったトニー・カナーンは1分07秒2200で5番手だった。ガナッシのヴェテラン二人も決勝に向けて仕上がり良好といったところか。
 6番手は予選8位のジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)=1分07秒3095。7番手は予選3位のライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)=1分07秒4456。こちらもロッシ同様にレッド・タイヤ装着だった。このセッションでレッドを試したのは彼ら2人だけ。アンドレッティ軍団は、ファイナル・プラクティスで得たデータを武器に決勝でのレッド装着時にアドバンテージを発揮することができるだろうか。
 8番手は予選17位のコナー・デイリー(AJ・フォイト・エンタープライゼス)。9番手には予選7位だったチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)がつけ、予選6位のグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が10番手だった。
 ポール・シッターのエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)は11番手と目立たず。しかし、それ以上に意外だったのは、予選でも9位と振るわなかったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が、このセッションで1分08秒台半ばしか出せずに20番手に沈んでいたことだ。


「レースカーとしてはすごく良いところまで来ています」
 走行後に琢磨に話を聞いた。
 

Jack Amano(以下――):調子が良さそうですね。
佐藤琢磨:あれ? これって予選じゃなかったの? 予選かと思った。残念(笑)。
――レッド・タイヤ使ってなかったですよね?

佐藤琢磨:使ってないですよ。予選なのに、なんで使わないのかな? って思ってた。ニュー・タイヤも使ってないし。

――このタイムは予選でも出てなかったですよね。
佐藤琢磨:実は色々あったんですよ。小さなイシューがあった。そんなにパフォーマンスは大きく違わないんだけど、昨日の予選で僕らがタイムを出せなかったのは、やっぱり乗り方がひとつで、あとはタイミング。トラフィックに引っかかったってこともありましたから。それとマシンが滑ってしまった、自分のミスも重なってました。

――イシュー(問題)っていうのは、セッティングの小さなミスみたいなものがあったということですか?
佐藤琢磨:うーん……なんて言うか……。

――それを直して走ったファイナル・プラクティスで速さを一気に取り戻したんですか?

佐藤琢磨:そこはイエス&ノーですかね。細かい話をすると、フレッシュなレッド・タイヤでのグリップ、縁石に乗った後にリヤ・タイヤがどう接地するかってところなんです。着地した時にリヤ・タイヤの向きが微妙に変わるんですけど、タイヤのグリップの伸び代がブラックに比べて大きかった分、宙に浮いてから地面に降りた時に、片方に向くはずだったタイヤが逆向きに動いちゃってたんですよ。それは、ひとつは乗り方、ひとつはクルマのセッティング、それらが影響してたわけです。だから、クルマだけが悪かったと、クルマのせいにはできないです。

――振り返ると、昨日の予選はコンディションの変化など、対応が非常に難しいものになってた感がありますよね?
佐藤琢磨:それはありましたね。風向きも今日とは違っていたし、風が凄く強かった。それも影響してたのかもしれませんね。でも、コンディションについてはみんな条件は一緒ですから。残念ですけど仕方がないですね。普段はコンディションの変化が大きくくても対応できてますよね。例えばセント・ピーターズバーグは、僕はレッド・タイヤのグリップ・レヴェルとかを知らない状況だったけれど、アタックができて、上位に入れていた。でも昨日はすべてがうまく行かなかったって感じでしたね。

――ファイナル・プラクティスでこれだけ速いと、決勝が楽しみですね。
佐藤琢磨:まぁそうですね。ただ、この今のラップ・タイムに関してはプッシュ・トゥ・パスも使っていたんですよ。みんなも使ってたかもしれないし、どれだけの頻度かわからないけど、僕のラップに関しては、ちょっとアーティフィシャルというか何と言うか……ってところはあるんです。でも、クルマは良くなりました。レース・カーとしては凄く良いところまで持って来ることができているので、後方からですけど追い上げたいです。

――セッション・トップだったシモン・パジェノーと揃って後方スタートですね。
佐藤琢磨:レースはどうなるか、楽しみです。

1 件のコメント:

  1. 月曜朝5時放送開始だがスタートしたのは5時半超えていたから通勤時間だから見れないが速報みたらヒンチクリフが優勝2位にはブルデーが入った絶好調だボーデーアンドレッテイチームはリザルトみたらブービーから4台きれいに並んでリタイアホンダエンジンにトラブル発生か?

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