2017年3月12日日曜日

2017 INDYCAR レポート R1 セント・ピートーズ・バーグ Day2 予選::ウィル・パワー強し! セント・ピーターズバーグで7回目のPP。佐藤琢磨もQ3に進出し、予選5位に

パワー、底力を見せつけるセント・ピーターズ・バーグ7度目のPP獲得! Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 
チャンピオン・パジェノー、Q1で敗退

 金曜に続いて土曜も快晴に恵まれたセント・ピーターズバーグ。予選は昨日と今日の合計3回のプラクティスよりも暑いコンディションで行われた。気温は30℃に達し、路面温度も最も高い時は49℃あった。
 強い日差しが照り続ける中、予選は午後3時過ぎに始まった。2グループに分かれて争われるQ1では、ディフェンディング・チャンピオンのシモン・パジェノー、彼のチームメイトでセントピーターズバーグ3勝の実績を持つエリオ・カストロネヴェスが敗退した。セバスチャン・ブルデイ(デイル・コイン・レーシング)もプラクティスは順調だったが、予選ではアタック開始前にクラッシュした。その一方で、カルロス・ムニョス(AJ・フォイト・レーシング)はQ2に進出する奮闘を見せた。

ホンダ4人、シボレー2人のファスト6を制したのはパワー

 Q2ではライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)が壁にヒット。ムニョスが敗退し、シボレー勢からQ3に進めたのはウィル・パワーとジョセフ・ニューガーデン(ともにチーム・ペンスキー)だけとなった。
 ホンダ4人vsシボレー2人となったQ3だったが、ポール・ポジションを獲得したのはシボレーに乗るパワーだった。8年間で7回目のPPを彼は喜んだ。

「1周しかフライング・ラップを行っていないタイヤをQ3用に残せていた。それが勝因だ」と彼は成功の秘密を明かした。勇気を持ってタイヤの温存を心がける作戦を採用、Q3での彼は誰よりもグリップの高いユーズド・レッド・タイヤを持っていたのだ。




ホンダ勢の後塵を拝していたパワーだが、予選では持ち前の集中力を発揮 Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
「ここまで全力を出し切ったラップは久しぶりだ」
 「Q3で力を出し切った。僅差での決着になるのはわかっていたので全力で戦った。あそこまで力を出し切った1ラップを実現させるのは久しぶりのことだ。チームのためも最高の予選結果が得られて嬉しい。開幕戦をポール・ポジションからスタートできるのはハッピーだ」とパワーは語った。



プラクティス好調だったディクソンはパワーに0.15秒差の2番手に Photo:INDYCAR (Shawn Gtitzmacher)クリックして拡大
 3回のプラクティスで2回トップ・タイムを記録し、予選でもQ1、Q2をトップ通過していたディクソンはポール・ポジションの本命と見られたが、Qでのベストは1分00秒2219で、パワーに0.1579秒の差をつけられた。「チームもホンダも素晴らしい仕事をしてくれているが、今日は自分が十分じゃなかった」とコメントし、「Q3のアタック1ラップ目で大きなミスを冒してしまったんだ。マシンはずっと速いし、スムーズな週末にできているので、明日のレースでは予選よりひとつ上のポジションを手にしたい」と続けた。

佐藤琢磨、苦境を跳ね返し予選5位!

 予選3位はジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)。予選4位はジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)。ペンスキーの奮闘によってホンダとシボレーがフロント・ロウの2グリッド、セカンド・ロウの2グリッド、ともに分け合った。
 そして、予選5位は佐藤琢磨(アンドレッティ・オートスポート)、予選6位はトニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)のものとなった。 

 
琢磨、予選で一気にジャンプアップを果たす! Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大
  2013年に予選2位、2014年にポール・ポジションを獲得している琢磨は、2015年にも予選5位になっている。得意のコースと呼べるセント・ピーターズバーグ、7回目の参戦で4回目のファイアストン・ファスト6進出を果たしたのだった。予選前のプラクティス3までの苦戦ぶりを考えると、大逆転に成功したと言える。
「チームがファンタスティックな仕事をしてくれました」
 「今日の結果をとても嬉しく感じています。昨日はとても難しい1日になっていましたが、チームがファンタスティックな仕事をしてくれました。3人のチームメイトにも感謝したい。彼らが提供してくれたデータのおかげで予選を戦えました。今朝のプラクティスの時点でもまだ自分としてはマシンに対する自信を持ち切れていなかったんです。しかし、予選でのマシンからは良いフィーリングが得られました。レッド・タイヤ装着でのマシンが特に良かった。ホンダも頑張ってくれています。空力ルールは凍結ですが、組み合わせなど、できる範囲での進歩を目指し、エンジンもオフの間に開発を進めてくれました。それが今日の好成績に繋がったと思います」と琢磨は語った。
以上

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