2016年10月8日土曜日

2016 INDYCAR ニュース 10月7日:チップ・ガナッシがホンダ陣営に復帰

ターゲット最終年の今シーズンを最後に3年間続いたシボレーとのコンビネーションも解消。2017年シーズンはインディーカーの歴史を彩ったチップ・ガナッシ・ホンダが久々に復活する Photo:INDYCAR (Joe Skibinski)
チップ・ガナッシとホンダ、強力なコンビネーションが復活
 噂は本当だった。チップ・ガナッシ・レーシング・チームズがホンダに戻って来る。複数年契約だという。
5年続くシボレー連覇の状況が変わるか

 CARTインディーカー・ワールド・シリーズ時代、1996年に手を組んだ彼らは、その初年度にしてジミー・ヴァッサーをチャンピオンの座につけた。ホンダにとってアメリカン・トップ・フォーミュラでの最初のタイトルだった。その後もアレックス・ザナルディ、ファン・パブロ・モントーヤ、スコット・ディクソン、ダリオ・フランキッティと共にタイトルを獲得。ガナッシのインディー500制覇は4回あるが、そのうちの3回はホンダと達成した。そして2012年、エンジン・バトルが再開されると、彼らはホンダのアンカー・チームを務めた。ところが、2シーズンを戦った後に突如としてシボレーへとスイッチ。代わりにホンダはアンドレッティ・オートスポートをシボレー陣営から招いたが、ガナッシ喪失とともにホンダの苦戦が始まり、2012年からシボレーがマニュファクチャラーズ・タイトルは連覇を続けている。

インディー500でのエンジンの優位性を求めたガナッシ
現在劣勢のエアロ開発にも自信


 3シーズンをシボレー陣営で戦って8勝を挙げ、2015年のドライヴァーズ・チャンピオンシップをスコット・ディクソンと共に獲得したチップ・ガナッシ・レーシング・チームズだが、2017年からはホンダで戦うことを決意した。2016年シーズンには2勝しか記録できなかったホンダ・エンジン&ホンダ・エアロに果たして彼らはどのような可能性を見出しているのか? 2017年の空力ルールは今年と同一のまま凍結されると決定している。ショート・オーバルが最も不得意なホンダ・エアロだが、ロードコース及びストリートでのパフォーマンスは向上して来ており、エンジンのパワー競争では近頃はホンダが優位との見方もされている。「空力は依然として根本的な問題点が未解決」と話すホンダ・チームもあるが、ガナッシにはその不利を克服する自信があるということだ。更に、ガナッシ陣営にとって大きな魅力があるのは、ホンダのパッケージングを使えばインディー500での優位が手に入るのがほぼ確実なところだ。2017年からはエアロは再び統一される。そうなれば、エンジン・パワーのアドバンテージは大きな意味を持つ。ホンダのエンジン開発能力もガナッシは高く評価をしているということだろう。

「自分の家に戻るような感じ」と語るガナッシ

 優勝回数を増やし、インディー500も制覇し、2013年のディクソン以来となるチャンピオンの輩出を果たすこと。それがホンダの2017年の目標になる。
 「ホンダと私たちは長年に渡って成功を共に分かち合って来た。またレースを一緒に戦えることを楽しみにしている。12年を共に過ごしただけに、自分の家に戻るような感覚を覚える」とガナッシは語っている。

以上

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