ホンダ、シボレーの2社のエアロ・キット導入によって、インディーカーからワン・メイク感はなくなったが、新たな問題もまた生じている…… Photo:INDCAR (Chris Owens) |
9月14日、インディーカーはエアロ・キットのマニュファクチャラーであるシボレーとホンダは、2017年シーズンに向けての開発を凍結することと発表した。マニュファクチャラー2社は現在使用中のエアロ・キットの仕様で2017年シーズンも戦う。そして、インディーカーは2018年のスタートから“ユニバーサル・エアロ・キット”(全エントラント共通エアロ)を導入するべく準備を進めて行く。
目的は全チームが優勝争いに絡んでいける環境づくり
エアロ・キットが使われるようになり、マシンの外観に違いは生まれた。トップ・カテゴリーのワンメイクからの脱却はなったのだ。しかし、ブランド間の性能差によってシリーズ全体としての競争の激しさは減退してしまった。インディーカーは再び全チームが優勝争いに絡んで行ける状況を作り出すべく、シャシー&ボディ・ワークの統一を行なうのだ。そして、マシンの同一化によって、現在の2社に加えて新たなエンジン・サプライヤーが参入して来易い環境(エアロ・キットの開発不要となれば負担減)にもしたい考えだ。
空力依存度が低く、メカニカル・グリップ重視のデザインに
インディーカーがすでにリサーチを開始している2018年用ボディ・ワークは、ルックスが良く、空力への依存度が低いものが目指されている。ボディの生み出すダウンフォースに対し、メカニカル・グリップの重要性が高いキャラクターとし、そこに競争を存在させようというのだ。また、最新の安全装備も当然盛り込まれる。
エアロ凍結である程度読める2017シーズンの動向
この影響はストーブ・リーグにも??
2016年もシボレーのエアロ・キットがストリート、ショート・オーバル、ロードコースで優位にあり、対するホンダはスーパー・スピードウェイだけで有利だった。この状態が2017年も保たれるとしたら、ホンダ勢は来シーズンも苦戦は免れない。期待できるのは、2016年に登場させた新仕様への習熟によって、ライバルとの差が多少は縮まるだろうという点だ。逆に、誰もが最も勝ちたいレースであるインディー500に関しては、2017年もホンダ・ユーザーの方が勝つチャンスは大きくなりそうだ。そして、それがチップ・ガナッシ・レーシング・チームズのホンダへスイッチ……などという噂に繋がっている。
0 件のコメント:
コメントを投稿