レッドを履いてのスタート・スティントでアンドレッティ勢とポジションを争う琢磨。想定以上にマシン状態がよく、ピットインを少し引っ張る作戦に変更 Photo:INDYCAR (Richard Dowdy) クリックして拡大 |
Jack Amano(以下――):スタートでの混乱はうまく潜り抜けましたね?
佐藤琢磨:そうでしたね。1コーナーで順位を上げて、7コーナーのアクシデントもうまく潜り抜けたので、数ポジション・アップできました。今日のウォーム・アップ後に話した通り、ちょっとスタートのデキが良かったので早目にピットに入る作戦から、少し引っ張る作戦に変わりました。レッド・タイヤ装着でしたが、前を行くクルマに離されることなく走れていたので、戦略としては、あの時点で4ストップになりそうな感じがしていましたね。
「かなり良いレベルまでマシン持っていけましたが
ちょっとだけスピードが足りない感じはありました」
――レッドでのペースも決して悪くない状況でしたが、11周目という少し早いタイミングでのブラックへのスイッチを行いました。レッド、ブラックともにマシンのフィーリングは良かったですか?
佐藤琢磨:今日はウォーム・アップで両方のタイヤを試していたので、そんなに驚くべくようなバランス・シフトというものもなくて、コクピット内のツールを操作することで何とかコンディションに合わせ込めていました。そこは悪くなかったと思います。だから、自分たちの持っている中では、かなり良いレベルまでマシンを持って行けていたような気がします.ただ、レッド・タイヤの時からちょっとだけれどスピードが足りない感じはありました。特に、相手を抜くために大事なポイントであんまり速くなかったですね。具体的に言うと6コーナーとかで、です。7コーナーのブレーキングとか、11コーナーのブレーキングでの僕らはすごく強かったので、11コーナーでライバルをオーバーテイクすることはできていましたけど、でも7コーナーでは抜けなかった。6コーナーでのマシンのスタビリティが本当に弱かった。
「ペースは良かったですが、ピットストップが1回多いので
1周あたり2秒速く走らなきゃいけない感じでした」
――レース半ば前ぐらいの、35周目あたりでウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がスロー・ダウンしましたが、イエローが出たのは38周目でした。あのタイミングが良くなかったですね? 琢磨選手は31周目に2回目のピット・ストップを行っていて、トップ・グループはパワーがゆっくりとだけれど動いている間の36周目にピットできた。
佐藤琢磨:はい。アレがイエローにならずにグリーンのままだったら良かったんですけどね。イエローが出る前に上位陣が全員ピットした。自分たちにとっては最悪の状況になりました。
――あの後は、上位でフィニッシュする期待が持てない展開となってしまったワケですね? ペースは結構良いものにできていたのに……。
佐藤琢磨:はい。ペースは良かったですけど、みんなより1回多くピット・ストップをしなくちゃならなかったから、1周につき2秒速く走らなきゃいけない感じでした。イエローがうまいタイミングで出れば、まだ少し可能性はありましたけど、出なかったので順位を上げるのは厳しかったです。
(その2に続く)
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