45年前、チーム・ペンスキーが初の500マイルレース優勝を飾った地、ポコノで、パワーが力を見せつける逆転勝利! ドライバーズ・ランキングもパジェノーに20ポイント差に急接近 Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 |
雨のために1日遅れで月曜日に行われたレース、序盤から戦いのイニシアティブを保ち続けたのはポール・シッターのミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)だった。初PPから200周のうちの87周をロシア人ドライバーはリードした。しかし、勝ったのはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だった。レース終盤の165周目にトップに立った2014年のシリーズ・チャンピオンは、残り10周の時点で0.3秒後方に着けていたアレシンとの差を0.6秒、0.7秒、さらには1秒とジリジリ広げ、今シーズン4勝目、ポコノ初勝利、500マイル・レースでの2勝目、オーバルでの4勝目へと逃げ切った。ゴールでの差は1.459秒だった。
183周目にアレシンが2位に浮上。そこからレースはトップを行くパワーとの一騎打ちの様相に。しかしパワーはラスト10周から216mphのラップを連続マークしてアレシンを完全に引き離した Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大 |
ホンダ勢が優位を持つスーパー・スピードウェイでのレースだったが、雨で1日延期されてラバーの流されてしまった路面、低い気温、予選日までとは逆向きに強く吹いた風などの難しいコンディションで争われた500マイルのロング・バトルでは、マシンを感じ取り、コンディションの変化を読んでセッティングをチューン・アップし、ドライビングもアジャストする能力が試された。今日の状況下で最速のマシンを作り上げ、確実かつアグレッシブなドライビングでライバル勢を凌いでいたのがパワーとチーム・ペンスキーだったということだ。
パジェノー、単独クラッシュでポイントランキングは急接近
「スタート時のマシンは決して良くなかったんだ。セッティングを色々と変更し、マシンを良くして行った。本当に様々なことをトライしたよ。100周目ぐらいだったか、マシンがとても速くなった。そこからは、もう誰でもパスできたね。とても嬉しい優勝だ。経験を活かしたことで得られた勝利だからだ。今年はチーム創立50年だが、今日のレースにはマーク・ダナヒューのクルーチーフが来てくれていたんだ。彼らは1971年にチーム・ペンスキーは初めての500マイル・レースでの優勝をここポコノで飾った。彼とビクトリー・レーンで話すことができたよ。それにしても、45年の後にこうして勝つことができるんだから、すごいチームだと思うよ」とパワーは語った。今日のレースでは、ポイント・リーダーのシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)がトップ10を走っていながら158周目に単独クラッシュ。結果は18位となり、ポイント2番手のパワーとの差は58点から20点へと一気に縮まった。
ハンター‐レイ、最後尾スタートから驚異のジャンプアップ!
3位はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)。予選前のプラクティスでアクシデントを起こして予選を走れず、最後尾スタートだったハンター-レイだったが、49周でトップに上り詰め、昨年に続く優勝を視野に入れていたが、163周目のリスタート直後に突然エンジン・パワーが失われた。ピット・ロードに入ってプログラムをリセットするとパワーが復活。1周の遅れもコースに出た異物を取り除くイエローで取り戻した。そして、今日2回目のハード・チャージによって彼は表彰台に上って大きな拍手を浴びた。
予選3番手スタートの佐藤琢磨、空力セッティングミスでクラッシュ
アレシンを先頭にオープニングラップの1コーナーに向かう集団。予選3番手スタートの琢磨だったが…… Photo:INDYCAR (Bret Kelley) クリックして拡大 |
予選3位だった佐藤琢磨( AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、2周目のターン3で単独スピンし、激しくクラッシュ! リタイアとなった。チームの空力セッティングが間違っていたの事故の原因だった。「フェニックスの予選でクラッシュした時はフロントにダウンフォースが2パーセント行き過ぎていたが、今回は3.5パーセントも前に行っていた。ターン3でマシンは突然スピンした」と琢磨は話した。彼の左足は大きく腫れていた。
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