パジェノー、ポール・トゥ・フィニッシュを飾る Photo:INDYCAR (Joe Skibinski) クリックして拡大 |
シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)がインディアナポリスのロードコースで更なる勢いを手に入れた。ロング・ビーチでの第3戦から3連勝を遂げたのだ。第5戦をランキング2位で迎えたスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)が今回7位、同じくランク3位のファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)は8位だったから、パジェノーのポイント・リードは76点に広がった。5戦全部で表彰台ってだけでもすごいことだが、優勝3回で、最低が2位(2回)……いやはや……。このまま本当に初タイトルまで突っ走ってしまうのだろうか??
Photo:Indycar (Shawn Gritzmacher) |
「今日もマシンがファンタスティックだった。全ラップでマシンのバランスが完璧だった。トップを走っていた時はクルージングをしているかのようで、タイヤ・セーブを心がけていた。それにしても、3連勝ができるなんて信じられない。それも3勝目をインディーで記録できるなんて!」とパジェノーは喜んでいた。
カストロネヴェス、ピットタイミングに恵まれペンスキー1-2達成
今回の2位は、超ラッキーだったエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)。13番手スタートでトップ10圏外を走っていたが、セバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)がストップしたことで37周目に出されたフルコース・コーションの際、ピットに入っていたことで一気にトップに浮上。同じくピットに入っていたことでポジションを大きくゲインしたコナー・デイリー(デイル・コイン・レーシング)にリスタートでパスされたが抜き返し、パジェノーに抜かれての2位ゴールとなった。ランキング4位につけているエリオだが、シモンとの差は90点もある。
「今日はチームワークが素晴らしかった。絶対に諦めない。その強い気持ちが2位フィニッシュに繋がった。僕らのマシンは最速の存在ではなかったが、チームには強いハートがあった。情熱があった。それらが幸運を呼び寄せた。インディー500への良い勢いを手に入れることにもなった」とカストロネヴェスは語った。
これでシボレーは5戦をほぼ完全制圧。5ポール・ポジションで5勝。今回が早くも3回目の1-2フィニッシュだった。それもこれも、チーム・ペンスキーの大活躍のおかげ。創立50周年目の名門チームは5戦でPPを5回獲得し、優勝は4回。1‐2フィニッシュは今回が2回目だった。
ホンダ勢トップはヒンチクリフ!
ホンダ勢のトップで今季初の表彰台に立ったのはジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)。スタートで予選2位のチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)をパス。彼には一度パスされたが抜き返し、ピット・ストップでクルーが奮闘、パジェノーの前に出たこともあった。カストロネヴェスを最後まで抜けなかったのが悔しいところだ。
コナー・デイリー、あわや優勝!?の大活躍
今日のレースでは、ヒンチ以上にファンを沸かせたホンダ・ドライバーが2人いた。一番大きな歓声を集めていたのはデイリーだ。元F1ドライバーでインディーカーでも走っていたアイルランド人、デレック・デイリーの息子は、インディアナポリスのすぐ北のノーブルスヴィルで生まれ育った。地元のドライバーは、DCRという小さなチームからの出場ながら大奮闘。カストロネヴェスをパスしてトップに躍り出るや3秒以上もの差をつけて見せた。リードラップを14周記録。あわや優勝か! との期待もされが、最後のスティントにユーズド・レッドしか残っていなかったため、ゴールは6位となった。
レイホール、24番手スタートから表彰台まであと1歩
もう1人、ファンを沸かせたのがレイホールだ。24番グリッドからのスタートで表彰台まであと一歩のところまで浮上するとは! ウェイト・オーバーによるペナルティがなかったら、第4戦アラバマ以上にパジェノーを苦しめていたことだろう。今季3回目のトップ5入りで、ランキングもトップ5入りを果たした。
佐藤琢磨、ペナルティもあり、不本意な18位
佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は18位フィニッシュ。20番手スタートだったから、ポジションを2つ上げたのだが、納得できる内容からはほど遠い、厳しいレースになっていた。1回目のピット・ストップ後、コースとの合流地点で規定のラインから外れてしまいペナルティ(ロング・ビーチでのパジェノーの一件があったので、今回からマシンに搭載されているトランスポンダーの通過地点チェックで厳格に取り締まるコトとなり、その最初の違反者となってしまった。琢磨の他にもモントーヤ、ニューガーデン、パワーが同じペナルティを受けた。
「朝のプラクティスから更にマシンを変更してレースに臨みましたが、スピードがなかった。グリップが足りていないからエアロに頼り、ストレートが遅くなっていた。レッド・タイヤでは内圧の違うものをトライし、最終スティント(新品のレッド2セット目を投入)でハンドリングが一番良くなっていた」と琢磨は語っていた。
以上
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