2016年5月21日土曜日

2016 INDYCARレポート 第100回インディアナポリス500 5月20日 Day5 プラクティス5 その2: 佐藤琢磨27番手、フォイト陣営3台ともにスピードを伸ばせず

Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
苦しむ佐藤琢磨 「4周目までに安定感がなくなってしまう」
 佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は27番手と大苦戦。44周を走った今日のベストは、37周目の228.926mph。ドラフティングなしのベストでは22番手につける228.664mphを記録した。
 琢磨のチームメイトのジャック・ホウクスワースは229.565mphで22番手だったが、これはドラフティングを得てのもの。ナシだと226mph台しか出せておらず、そちらの順位は30番手だった。

「学んだことが結果に結びついていない……」


 もう1人のチームメイト、昨日調子の良かったアレックス・タグリアーニは、228.593mphのベストで29番手だった。タグリアーニもドラフトなしだと227.972mphで、ホウクスワースよりは速かったが、琢磨よりはスピードが出せていなかった。

 「学んだことは多かったんですが、好い結果に結びついてない。そういう1日に今日はなりました。明日の予選に向けては不安材料がたくさんあります。3台で集めたデータをシッカリと分析することが必要です」と琢磨は厳しい表情だった。


Photo:INDYCAR (David Yowe) クリックして拡大
  「3回目に走った時にスピードがジャンプ・アップできたんですが、最後に更に速くなることはできなかった。ダウンフォースを削ると、今の自分たちは4周の連続走行ができないんです。4周行くまでに安定感がなくなっちゃうんです。そういう状態で、1周目や2周目が速いのかというと、そうでもない。そこが困っているところです。セッティングの問題ですから、その原因を究明することが先決です。ライバル勢の速さは驚異的ですね。すごいと思います。特にアンドレッティ勢は今日の最初の走行から非常にレベルの高いところに持って行っていましたよね。今年のエアロ・パッケージに関する理解度は、自分たちより遥かに先に行っているし、僕らが1個ずつ決勝用のパッケージから予選用のパッケージへとひとつずつ確認しながらやって行かなきゃいけないところを、彼らは全部それを飛び越えて、一発目の走行から予選スピードのレベルに達していましたよね。間違いなく、彼らは独自で風洞に入れてきているし、それだけじゃなく、非常に用意周到に予習もしたのだろうし、すごいと思います」

 「ただ、意味がわからないのは、他のチームも最終的にものすごい勢いでスピードが上がっていたことですね。スタートは僕らと同じぐらいだった他のチームがドーンッとタイムを上げて、僕らだけが伸びしろが非常に小さかった。そこが心配です」と琢磨はチームの置かれた苦境を説明した。
 明日、予選前のプラクティスにフォイト陣営は新たなセッティングで臨むことになるだろう。そこで一気にスピード・アップを果たせればよいのだが、ポールポジション争いを行なうトップ9に食い込むのは難しい状況と言わざるを得ない。トップ9に入れなかった場合は、予選2日目のアタックで、ひとつでも上位のグリッドを獲得することを目指すだけだ。

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