2016年4月24日日曜日

2016 INDYCARレポートR4 ホンダ・インディー・グランプリ・オヴ・アラバマ Day2 プラクティス3:ウィル・パワーがトップタイムをマーク!

高い気温への対応がセットアップのカギに

 午前11時、バーバー・モータースポーツ・パークでの今週3回目のプラクティスが始まった。この時点で気温は23℃。路面温度は37℃で始まり、セッション中に42℃まで上がった。プラクティス1の最後が39℃、雨の後のプラクティス2での最高が30℃だったのと比べると、今日の温度は明確に高くなっており、コンディションにどれだけセッティングを合わせられるかがラップ・タイムに大きな影響を与えていた。


セッション終盤に佐藤琢磨もスピン
 
 45分間のセッションは、スピンしたマシンがコース上、もしくはサンド・トラップ内にスタックしたケースが二度あって、8分弱に渡って赤旗が出されたため、インディカーはセッション・タイムを3分延長した。セッション序盤のスピンはルーキーのマックス・チルトン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)によるもので、セッション終盤には佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)がヘアピン状のターン5へのブレーキングからスピンを喫して赤旗の原因となった。

昨日から一転、パワー、ディクソンでシボレー1-2

 最速ラップをマークしたのはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)。昨日の2セッション総合で5番手につけていた2014年シリーズ・チャンピオンは、このセッションで最少の12周しか走らなかったが、そのうちの7周目にキッチリと1分7秒0198をマーク。予選目前で今週末の最速となる辺りに自信が感じられた。パワーはバーバーで2011、2012年の2回優勝しており、ポール・ポジションも2010、2011、2014年の3回獲得している。昨年は予選2位/決勝4位だったが……。
 
 2番手につけたのはスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)。タイムは1分7秒1173。パワーとの差は0.0975秒しかなかった。2010年のバーバー初レースから4年連続で2位、その後の2年は3位と表彰台には6年続けて上っているが、優勝はしたことのないディクソン。今年はどうか。

 昨日とは一転し、シボレー軍団が1-2。ペンスキー、ガナッシの二強が本領を発揮して来た。ポイント・リーダーでロング・ビーチ・ウィナーのシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)は、このセッションで5番手。プラクティス3回の総合では7番手につけている。

 3、4番手はホンダ勢が占めた。ジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)が1分7秒1325で3番手。カルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)が1分7秒1795で4番手とヤング・ジェネレーションが奮闘を見せたのだ。ここまでが昨日の佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)のベストを上回った。

 
AJフォイトの2台は、気温にマシンを合わせ切れず

  5番手はパジェノーの1分7秒2819。6番手はセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)の1分7秒3505。7番手にはセッション終盤にファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)が1分7秒3516で食い込んだ。この3人はシボレー。トップ6で見ても、シボレー4 vs ホンダ2と形勢が昨日とは逆転していた。そして、8、9、10番手には、ミカエル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)、昨年度のバーバー・ウィナーのジョセフ・ニューガーデン(エド・カーペンター・レーシング)、昨年度バーバーで2位フィニッシュしたグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が並んだ。トップ10でのシボレー vs ホンダは6対4。
 昨日のホンダ勢はAJ・フォイト・エンタープライゼスがトップだったが、今日はシュミット・ピーターソン・モータースポーツが2人揃って上位に顔を出している。
 そのフォイト勢だが、ジャック・ホウクスワースが11番手で、佐藤琢磨は13番手と、昨日の1-2から大きくポジションを下げてしまった。コンディションの変化にマシンを合わせ込み切れなかったということだろう。
 ホンダのエースであるべきアンドレッティ・オートスポートは、ムニョスが4番手につけたが、バーバーで2013、2014年の二度優勝しているライアン・ハンター-レイは15番手に沈んでいた。昨日はトップと0.3674秒差の11番手だったRHRだが、今日は最速ドライヴァーとの差が0.6秒強に開いてしまっていた。マルコ・アンドレッティは18番手で、ルーキーのアレクサンダー・ロッシは19番手。彼らの後ろにはデイル・コイン・レーシング(DCR)の2人が、コナー・デイリーとルカ・フィリッピの順で続くだけで、DCRともどもかなりの苦境に置かれている。

 予選は午後3時開始。気温はプラクティス3の終了時とほぼ変わらないとの予報が出されているが、今日はずっと晴れ間が続くため、プラクティス3より路面は更に熱くなる可能性がある。
以上

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