2016年4月25日月曜日

2016 INDYCAR レポート R4 ホンダ・インディー・グランプリ・オヴ・アラバマ Rce Day 決勝:シモン・パジェノーがバーバーでも優勝

先週ペンスキーでの初勝利をあげたパジェノーが、今週はレイホール都のバトルを制して堂々の2連勝 Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher) クリックして拡大
レース終盤、白熱のバトルを制してパジェノー2週連続優勝!

 チーム・ペンスキー入りして2年目のシモン・パジェノーがロング・ビーチに続いてバーバー・モータースポーツ・パークのホンダ・インディー・グラン・プリ・オヴ・アラバマでも優勝。開幕4レースで2勝&2位1回という驚異的好成績でポイント・リードを広げた。
バックマーカーの処理が勝負のポイントに

 今日の勝利は冷や汗ものでもあった。4秒もの大量リードを築いて悠々と逃げていたが、ルーキーのコナー・デイリー(デイル・コイン・レーシング)が彼の前に立ちはだかってグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)の急接近を許した。そして、ゴールまで10周となったところでレイホールがアタック! 2台は接触し、コース・オフしたパジェノーは2番手に後退した。

ウィナーズ・サークルにたどり着いたパジェノーのマシンは、レイホールのマシンと接触して、タイヤのレッド・リボンが完全になくなっていた Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 
 レイホールはフロント・ウィングを破損(パジェノーの接触より前にすでに壊していた)していたが、トップを守り続け、今シーズン初勝利へと突き進んだ。しかし、今度はレイホールがジャック・ホウクスワース(AJ・フォイト・エンタープライゼス)に追いつき、進路を塞がれるカタチに。
 そして、ホウクスワースが道を譲る気になったところで、レイホールは彼のホイール・ガードにフロント・ウィングをブツケてしまい失速。パジェノーが悠々とトップを奪還した。フロント・ウィング両側がグラグラになったレイホールは、もう逆襲できる力は残っておらず、13秒以上の大差をもって勝負は決着した。
 逆転を許した時点ですでにレイホールに大きく突き放されていた3番手のウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は、残り5周でレイホールに追いつき、抜き去ることはできなかった。そればかりか、最後の最後でジョセフ・ニューガーデン(エド・カーペンター・レーシング)にパスされて4位に後退。今季2度目の表彰台を逃した。
 レイホールは2位フィニッシュを達成。シボレーの表彰台独占を阻んだ。

 ニューガーデンは去年の優勝に続いて2年連続表彰台となる3位。最後尾スタートのファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)が5位(!)。結局、シェビー軍団がトップ5の4つのポジションを占めたのだった。ホンダ・ユーザーではジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)が8番手スタートから6位フィニッシュしたが、トップ10入りできたのは、この2人だけだった。

パジェノー「少しだけど頭にきて、絶対に抜き返す!と言い聞かせた」

 「今日もイエローなしで、グリーンのままゴールまで戦い続けた。終盤のバトルはエキサイティングだっただろう? みんな楽しんでくれたことと思う。今日のレースは、トラフィックをどう処理するかが大事だった。デイリーは速かった。こっちが1ラップで2秒速くて、彼によってスローダウンさせられている……というワケじゃなかったんだ。差は0.8秒ぐらいだったと思う。そして、それぐらいの差ではパスは難しい。ほとんど不可能だったんだ。そして、レイホールがアタックしてきた。そこまでの彼のドラビングは素晴らしかったんだと思う。しかし、あのアタックは、あのコーナーに対して少々遅い仕掛けになっていた。あそこはパスが可能なコーナーじゃない。そして、僕はコース・オフ。トップではなくなった。少しだけれど頭にきて、“絶対に抜き返す!”と自分に言い聞かせ、それを実現した」とパジェノーは語った。

「ホウクスワースと接触したのは自分のミス」と残念がるレイホール

「フロントウイングを破損したマシンでよくあのポジションをキープできた」とレイホールは振り返る Photo:INDYCAR (Bret Kelley)  クリックして拡大
レイホールは今季初の表彰台に上り、「今日はパジェノーをやっつけ損ねた」とコメントした。「トップを奪い返されたのは悔しい。あのままゴールまでリードを守り切れると考えていたから。残念だが、あと一歩足りなかった。ホウクスワースにぶつかったのは、一瞬の判断ミスだった。彼は僕に道を譲ってくれるところだった。そういうジェスチャーを出してくれていたんだ。彼はターン5でアウトサイドに行ったので、そのままアウトに留まると思っただが、ターン5を立ち上がってからインへとカットして来た。インにどいてくれようとしていた。アレは僕のミスだった。後で後悔することになるだろうね、コレは。あのラップではパジェノーがアタックしてきていたし、ホウクスワースにぶつからなかったとしても、結末がどうなっていたかはわからない。こちらがトップを守り抜けた可能性はある。フロント・ウィングのフラップを壊したのは40周目。レースの大半をあの状態で走っていたんだ。多くの強敵を相手に、よくあのポジションを守り抜けたとも思う」とコメントした。
以上

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