4ターンを行くパワー。チャンプカー時代から数えて今回が10回目のロングビーチだ Photo:INDYCAR (Chris Owens) |
気温は20℃で変わらず。しかし、陽が照り続けたことで路面温度は45℃まで上がっていた。
チャンプカー・シリーズ最後のレースとなった2008年のトヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチと、2012年と通算2回のロング・ビーチ優勝を記録し、2009年から3年連続でポール・ポジションを獲得した実績も持つウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が、プラクティス2で最速ラップ=1分7秒5992をマークした。プラクティス1では2番時計だったパワー。両セッションでトップ3入りしたのは彼だけ。開幕戦ファイアストン・グラン・プリ・オヴ・セント・ピータースバーグ=今回同様ストリート・コース=でもポール・シッターはパワーだった。現時点で今週末のPP最有力候補だ。
初日のホンダ勢トップはヒンチクリフ。予選での活躍が楽しみだPhoto:INDYCAR (Chris Jones)
|
2番手にはジェイムズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)が食い込んできて、シボレーの2セッション連続1-2を阻んだ。パワーには0.2231秒の差をつけられていた。彼が午前中の自己ベストから0.7722秒もタイムを縮めてみせたからだ。しかし、プラクティス2セッションを見る限り、シボレーとホンダのパフォーマンス差はとても小さい印象だ。セント・ピータースバーグでは予選トップ5をシェビー勢が独占。ホンダのトップは6位のライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)だったが、明日、ロング・ビーチのストリートでの予選ではホンダ勢がほぼ互角に近い戦いぶりを見せることになるかもしれない。
ロングビーチ現役最多出走はカナーンとカストロネベスの11回
パワーとハンター‐レイが3位タイの10回
ところで、ロング・ビーチでのレースが2002年から2008年までの7年間に渡り、チャンプカー・シリーズのものだったことを御記憶だろうか? インディー・レーシング・リーグとCART~チャンプカー・シリーズの分裂時代のことだ。アメリカ・デビューがチャンプカーでだったパワーは、昨年までに10回もロング・ビーチのレースを走ってきている。今回のエントラントの中でパワーより多い出走回数を誇るのは、1998年デビューのトニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)とエリオ・カストロネヴェスによる11回のみ。セバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)とライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)が10回でパワーと並ぶ3番手タイにつけている。スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)は、ロング・ビーチではパワーより1回少ない9回出走だ。
ロング・ビーチでのベスト・リザルトが2012年の3位のヒンチクリフは、プラクティス1では6番手で、プラクティス2では2番手に飛び込んできた。予選でのベスト・リザルトも2位のヒンチ(2014年)、明日のパフォーマンスが楽しみだ。
レイホールが3位につけ、ホンダが2-3!
3番手にはグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング=RLLR)が来た。トップ3はホンダ2 vs シボレー1と、プラクティス1とは立場が逆転したワケだ。トップは2セッションともシェビー&ペンスキーだったが……。レイホール二世は午前中のベストが1分8秒9825で12番手だったが、午後には1周1秒以上も速い1分7秒8853を叩き出した。去年大きくチームの実力を伸ばしたRLLRとレイホール二世は、今回のように出足が悪い時でも、1セッションで状況を一気に好転させてくる。しかも、「今日はタイヤの良い時に速いラップを完成させることができなかった」とレイホールは悔しがっていた。
4番手はシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)。こちらは午前中が18番手だったから、レイホール以上のジャンプ・アップ。しかし、トップのチームメイト=パワーとの差は0.3023秒あった。
5番手は午前中にトップ・タイムを出していたファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)。ここまでが1分7秒台に突入していた。2セッションともトップ5入りは、パワーに続く安定したパフォーマンスだったと言える。
6、7、8番手はカストロネヴェス(チーム・ペンスキー)、ジョセフ・ニューガーデン(エド・カーペンター・レーシング)、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ)。この3人はシボレー。そして、この3人はすべて2セッションともにトップ10入りしていた。
ホウクスワースは9番手!佐藤琢磨も11番手に後退
9、10番手は、ジャック・ホウクスワース(AJ・フォイト・エンタープライゼス)と、カルロス・ムニョス。こちらの2人はホンダ。ホウクスワースも2セッションともにトップ10入りを果たした。
プラクティス2のトップ10はシボレー6 vs ホンダ4という結果となった。
佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、プラクティス2で17周を走ったが、同セッションではベストが15周目の1分8秒1869で11番手。セッション1の5番手より順位が後方になってしまった。2セッションともチームメイトより下のポジションでもあった。
プラクティス2で出場全21員が自己ベストを更新。今日のプラクティス総合の順位は、プラクティス2と同一になった。
以上
0 件のコメント:
コメントを投稿