2016年4月3日日曜日

2016 INDYCAR レポート R2 フェニックス Race Day:佐藤琢磨に5分間の走行許可

決勝前のシステムチェックで走行時間確保に成功

 インディー・ライツ・プレゼンテッド・バイ・クーパー・タイヤズのレースが終了した後、ヴェライゾン・インディーカー・シリーズはシステム・チェックの時間が5分間予定されていたが、この時間帯を利用して、AJ・フォイト・エンタープライゼスのエントリー1台目=14号車=佐藤琢磨には特別に、この5分間で走行を重ねることが許可された。他のエントリーはシステム・チェックを行ってよく、琢磨だけは連続周回をしてマシンのセッティング確認を行えることになった。チームのリクエストだった10分間は与えられなかったが、交渉成功で、5分間は手に入れたわけだ。


トータル14周を走行、安全確保の目標は達成

 システム・チェックに現れたのは、グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)、エリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)、シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)、ファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)、ジャック・ホウクスワース(AJ・フォイト・エンタープライゼス)、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ)。
 琢磨を含めた全員がピットからコース・インし、そのままメイン・ストレートには出ずにピット・ロードへと戻った後、琢磨だけによる走行がスタート。一度のピット・インを行なって、トータル14周を走行。ベストは20秒8だった。
 琢磨は走行直後にチームやホンダのスタッフとブリーフィングを行った後にドライバーズ・ミーティングに向ったため、コメントは取れなかったが、チームのプレジデントであるラリー・フォイトは、「今の走行での一番重要なポイントは、安全確認にあった。セッティングはダウンフォースを大きくしたレース用。琢磨が安心して走れる状態を提供することが先ずは求められていた。琢磨は最後にフラット・アウトでコースを回ることができていたのだから、目的は達成された」と評価していた。そして、今年から琢磨のレース・エンジニアを務めているラウル・プラドスも、「20秒8というベストはスーパー・ファストではなかったかもしれないけれど、自分たちとしてはその点はまったく気にしていない。安定感のあるマシンを用意し、それをチームとドライバーが確認できた」とコメントした。

0 件のコメント:

コメントを投稿