モントーヤをも襲った右フロント・タイヤのトラブル
ポール・ポジションからトップを守り続けていたエリオ・
悔しがるモントーヤ、「あれがなければ全然違った展開になっていた」
「エリオも私もタイヤをカットした。
一時は20位にまで順位を落としたモントーヤだったが、
レース前は意気消沈していたパワーだったが……
開幕戦でポール・ポジションを獲得しながら、 体調不良で決勝への出場を果たせなかったウィル・パワー。 得意のロードレースでシーズン最初のレースを戦えなかった彼は、 9番手グリッドから250周のオーバルレースのスタートを切った 。
アクシデントに巻き込まれそうな5列目というビミョーなスタート 位置から慎重に加速した彼は、豪快なアウトサイド・ アタックを12番手グリッドから成功させたライアン・ハンター- レイ(アンドレッティ・オートスポート)に抜かれ、 1周目で10位にポジション・ダウン。 その位置を保っている間にモントーヤはまんまとトップに躍り出た 。
天敵モントーヤが開幕2連勝などやってのけたら、 パワーとのポイント差は大きく開いてしまう。 1列での走行で周回を重ねて行く間、 パワーの心中は大きく波立っていたことだろう。
アクシデントに巻き込まれそうな5列目というビミョーなスタート
天敵モントーヤが開幕2連勝などやってのけたら、
「レースが進むにつれて自分の中に活力が沸いてきた」と語るパワー
そんな彼を勇気づけたのは、12号車のピット・クルーたちだ。 カストロネヴェスのタイヤ・ トラブルでの後退により9位に浮上していた彼は、 ピット作業を終えてコースに戻ると4位にまで一気に5つも順位を 上げていたのだ。
そこからのパワーはトップ5圏内を保ち続け、 116周目には3位へ浮上し、122周目のピット・ ストップの後には2位を走った。 こうなると優勝が欲しくなるところだが、前を行くスコット・ ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ) に隙はなく、70周以上も2位のまま走行。最後のピット・ ストップ、パワーはひとつ順位を下げてしまったが、「 今日は完走できただけでもうれしいぐらいだから、 3位という結果が得られて本当に喜んでいる。実は、 レース前の僕は結構ナーバスになっていたんだ。 開幕戦を体調不良で休んだから、 第2戦は無事に終えることだけを望んでいたぐらいで……。 ところが、レースが進んで行くと自分の中から活力が沸いてきて、 勝てるかもしれないって考えるようになったぐらいだった。 今日はピット・クルーが本当に素晴らしかった。 夜を通して僕を好いポジションに送り出し続けてくれた。 3位フィニッシュを記録してロング・ビーチに迎えるなんて、 とても嬉しい。 今シーズン初勝利を飾ることだってできるかもしれない」 と喜んでいた。
チャンピオン争いで最も強敵になるだろうと(パワーがおそらく) 考えているモントーヤより、 ずっと後ろのグリッドからスタートしながら上位でフィニッシュで きたのだから、パワーの気分は上々だろう。ポイント・ リーダーに躍り出た開幕2戦両方とも2位のシモン・パジェノー( チーム・ペンスキー)とのポイント差も、47点と、 1レースを休んだ割りには、そんなに開かずに済んだ。 初タイトルを獲得した2014年シーズンより、 また一段の成熟度アップをパワーは果たしているようだ。 開幕戦病欠は、 思わぬ好影響を与えることとなったのかもしれない。
そこからのパワーはトップ5圏内を保ち続け、
チャンピオン争いで最も強敵になるだろうと(パワーがおそらく)
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