2016年3月15日火曜日

2016 INDYCAR 佐藤琢磨コメント R1セント・ピータースバーグ Race Day 決勝:「最後尾まで落ちてから6位というのはよかったと思います。悔しい予選を戦った後チーム全体で協力して速いマシンを作り上げたことに誇りを感じます」

Lap48、ポジションを最下位から16位まで上げてレッドにチェンジする琢磨。リスタート明け2周目のLap57にアクシデントに巻き込まれる不運もあったが、最終的に6位までポジションアップ Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

「原因は分からないですがオープニングラップの
2コーナーですでにリヤがパンクしてしまいました」


Jack Amano (以下――)1周目は何が起きたんでしょうか?
佐藤琢磨:パンクです。

――ぶつかられた?

佐藤琢磨:わからない。僕のマネジャーのスティーヴはジョセフ・ニューガーデンじゃないかっていってるけど、ショックは感じなかった。誰かのフロント・ウィングのエンド・プレートを擦ったのか、何かを踏んだのか。でも、デブリはそんなに落ちてなかったと思うから。確かに1コーナーでバンバンッてみんなぶつかって色々デブリは落ちたんだけど、そこを踏んだとは思えない。ともかく、2コーナーを曲がる時にもうリヤがパンクしちゃってて、3コーナーはもう危うくウォールにヒットしちゃいそうだったけど、なんとかなって、4コーナーは止まれなくて、まっすぐ行くしかなかったですね。それで1周回ってピットに帰ってきた。あそこでラップ・ダウンにならなかったのは救いでしたね。
――あの後、なかなかイエローが出ず、挽回のチャンスが来なかったから大変でしたね。
佐藤琢磨:大変でした。でも、リーダーの前にピット・アウトして、普通だったら追いつかれちゃうけど、彼らを突き放したでしょ? あそこは良かったですね。クルマのペースとしては非常に良かったので、イエローが出てパックに追いつく事ができれば、いいレースができるだろうなって感覚を持ってました。本当に、イエローがずっと出なくて、パックに追いつくチャンスをもらえるまでに時間がかかったから、苦労しましたね。

「レッドで一気に順位を上げようとしたところで
アクシデントでフロントウイングの翼端板を失ってしまいました」

――終盤もマシンはよかったようですね。でも、ノーズの交換をしなければならなかった。



破損したフロントウイング Photo:Masahiko Amano
佐藤琢磨:そうですね。あのノーズ交換は残念でした。ピット・ストップでレッド・タイヤに履き替えて、集団の真後ろにつくことになって、セオリー通りでい くならブラックなんですけど、それだと前に詰まっちゃうので、ニュー・レッドで一気に順位を上げようって作戦にしたんです。
 実際にリスタートで順位を上げたんだけど、そうしたら今のジャック(・ホウクスワース)みたいな、よくわかんない、何を怒っているのかまったくよくわからないけど(*ホウクスワースが琢磨のピットに立ち寄り、リスタート時のドライビングがメチャクチャだった……的な批判を浴びせていった)、4~5台を抜きました。そして次の4コーナー、もしもカルロス・ムニョスとグレアム・レイホールのアクシデントに巻き込まれなかったら、あそこで更に3台ぐらい抜くことができたよね。でも、レッド・タイヤだからアタックしなくちゃいけないし、僕としてはあの場所を無傷で通り抜けたかったんだけど、残念ながらレイホールが道のど真ん中で真横を向いちゃっていたので、僕は乗り上げる感じになって、フロント・ウィングの翼端板を失ってしまいましたね。それでノーズ交換をしなくちゃいけなくなって、同時に左リヤがスロー・パンクチャーしちゃったので、タイヤも交換して、それでもう後はブラック・タイヤでいきました。その後は結構厳しかったですね。

「僕らのマシンはブラックでも明らかに速かった
それを作り上げたことは自信になります」

――1周目に最後尾まで落ちながら、6位まで挽回できたのだから、かなり頑張れたレースといえるんじゃないですか?

佐藤琢磨:そうですね。最後尾まで落ちてから6位というのはよかったと思います。結構ドラマというか、アップダウンが激しいレースだったけど。状況を考えれば、よかったですね。

――レース中のファステスト・ラップは多分2番だったと思います。トップはニューガーデンで。マシンのパフォーマンスは好かったと思いますが、今年も予選でよりレースでの方が良さそうですか?
佐藤琢磨:ファステスト、僕は2番だったの? だけど、僕はニューのレッド・タイヤではタイムを出してないからね。レッド・タイヤ履いてたら、1秒ぐらいは速かったと思いますよ。コンマ7秒は確実に速かったと思う。まぁ、今日の自分たちはブラックでも明らかに速い1台になっていたと思います。それを作り上げることができたのを誇りに思いますね。特に、今回は悔しい予選を戦った後に、ホントにチーム全体で協力して、今日のウォーム・アップでね、レッド・タイヤを使ったとはいえ、ブラック・タイヤでも多分、現実的に4、5番手にいたと思うんですよね。だから、それは凄くよかったし、レースでも多分2、3番手には総合でもいれるぐらいの速さだったから、よかったです。それを結果に繋げられなかったのは、ちょっと悔しいです。

――戦って、追い上げて、とてもいいレースだったと思います。

佐藤琢磨:ありがとうございます! チームメイトを怒らしちゃったけど、ね(笑)
以上

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