2015年12月22日火曜日
2015 INDYCARレポート 12月21日:2016年向けのルール変更点
インディーカーは2016年用に改訂されたルールブックを12月19日、チーム及びサプライヤーたちに配布した。メディアを通じての世間への通達は12月21日に行われた。ここに2日のタイム・ラグが生じるのはなぜ? ……という疑問は今度渡米した時に聞いてみることとしたい。改訂がなされた中で、インディーカーが注目点として自らピック・アップ、リリースで紹介した点をここに紹介する。
エアロ・キット
インディーカーは2016年シーズンにレースの行われる5つのオーバル・コースについて、それぞれで使用可能なボディワークに関する数値を決定した。
フェニックス・インターナショナル・レースウェイ:2015年のアイオワ・スピードウェイと同値。
インディアナポリス・モーター・スピードウェイとポコノ・レースウェイ:どちらも2015年と同値だが、いずれのコースでも、2015年のテキサスで装着の義務づけられたホイール・ガード・インフィル(前後を塞ぐカバー)を使うことになる。同時に、ドーム型スキッド・プレートをボディ下面に装備し、リヤ・ウィング・ビーム・フラップスの装備も義務づける。このスキッド・プレートとビーム・フラップスに関しては、先月の11月24日に安全性向上のためにインディーカーがルールを発表している。
テキサス・モーター・スピードウェイ:2015年に導入されたリヤ・ホイール・ガード・カバーの他、ドーム型スキッド・プレートの装備で確保可能なダウンフォース量は若干の向上が見込まれる。
アイオワ・スピードウェイ:こちらのコースでは、リヤ・ウィングの角度が寝かされ、2015年よりもダウンフォースは少々減らされる見込み。
インディアナポリス500の予選方式も変更に
インディアナポリス500予選初日=5月21日に第100回インディー500に出場する33台が暫定的に決められる。すなわち、予選初日から伝統的なバンプ・アウト合戦は始められるということ。
予選2日目=5月22日には、暫定的に決められた33台が、決勝レースのスターティング・グリッドを競い合う。
シリーズ・ポイント
2016年もインディー500とソノマでの最終戦がダブル・ポイント=2015年と変わらず(いいんですかねぇ、これでホントに……)。
インディー500の予選でもシリーズ・ポイントが与えられる。ポール・ポジションを獲得すると42点。予選2位は40点で、33位は1点。
その他の改訂
インディー500のルーキー・オリエンテーション・プログラムは、新人たちがクリアすべき3フェーズが新しく設定された。2016年版では、2015年版よりそれぞれが5mphずつアップ。フェーズ1は210~215mphでの連続10周、フェーズ2は215~220mphでの連続15周、フェーズ3は220mph以上での連続15周だ。
シボレーとホンダの2.2リッターV6ツイン・ターボ・エンジンに装備されるターボ・チャージャーのブースト圧は、ロード及びストリート・コースでプッシュ・トゥ・パスのボタンが押された状態のものが、2015年までの160kPa(キロパスカル)から165kPaにアップし、20馬力ほどの向上がなされる。
シボレーもホンダも、2016年はスノコ製E85Rガソリンを使う。2015年までシボレーに許可されていたHiTEC 6590という添加物の使用は、2016年からは認められない。
マシンの最低重量はサスペンション・ホイール/ウィング・エナジー・マネジメント・システム(SWEMS=追加されたボディワーク・テザー)など、安全のための装備増加によって10ポンド重くなり、1,610ポンド=730.296kgになる(ロード及びストリート・コース、ショート・オーバル)。スーパースピードウェイは1,580ポンド=716.668kg。
ピット・ロード上のスピート制限は、全オーバルで50mphとされる。2015年までのものより10mphのスピード・ダウンだ。
ホンダのエアロ・キットを装着するマシンはシャシー・センター・ライン・ウィッカーの装着を義務づける。シボレーのエアロ・キット装着マシン、及びダラーラのエアロ(2014年までのボディ・ワーク)で走るマシンはシャシー・センター・ライン・ウィッカーを装着しなくても良い(インディーで3台も空飛んじゃったのはシボレーの方だったのに……)。
プロモーター・テスト・デイが設定されるレース・ウィークエンドにおいて、各エントラントは、プロモーターズ・テスト・デイで使用したタイヤの中から1セットのみ、次の日の最初のプラクティス・セッションで使用することが許される。
以上
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