2015年8月24日月曜日

2015 INDYCARレポート R15 ABCサプライ500 Race Day ファイナル・プラクティス: エリオ・カストロネヴェス、予選に引き続き最速!

Photo:INDYCAR (Chris Owens)
タイトルへの執念を見せるカストロネヴェス

 「1勝も挙げずには終わらない!」、「タイトルも諦めない!!」。ポコノでのエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)にはそうした強い意志が漲っている。ファイナル・プラクティスでもエリオは最速の存在として君臨した。トラフィック内と単独走行、両方でのハンドリングを確認しながら26周を走り、220.227mphの最速ラップを16周目に記録してのことだった。

 エリオとランキング・トップのファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)の間にあるポイント差は、ポール獲得で58点から57点に縮まった。最終戦ソノマはダブル・ポイントなので、まだ逆転の可能性は残されているワケだ。しかし、エリオがチャンピオンになるためには、残り2戦で2勝するぐらいの好成績と、彼よりランキングで上位につけるモントーヤ、ポイント2番手につけるグレアム・レイホール、3番手のスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)らの不運、あるいは低パフォーマンスが必要となる。

 ファイナル・プラクティスの2番時計は、こちらも予選順位と同じくシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)がマークした。ポイント・ランク10番手の彼にはタイトルの可能性はほぼないが、チーム・ペンスキーでの初勝利を参画初年度に記録する事を彼は狙っている。ファイナル・プラクティスでの彼のベストは220.147mphだった。

安定のニューガーデン、高速オーバルでも速さを見せ3番手
4番手はカナーン! 佐藤琢磨は5番手タイムをマーク

 3番手は予選4位だったジョセフ・ニューガーデン(CFHレーシング)=219.625mph。優勝すれば今季最多となるシーズン3勝目だ。現在、彼とセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)、ディクソン、モントーヤ、レイホールの5人が2勝で並んでいるのだ。最近の3レースでの予選でPP(ミルウォーキー)、7位(アイオワ)、5位(ミッド・オハイオ)と、ニューガーデンはショート・オーバルとロードコースでコンスタントに上位に着けたが、ポコノという高速オーバルでも4位と、コースを選ばない速さを発揮している。

 4番手にはトニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング)が219.593mphでつけ、佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)が219.564mphで5番手だった。琢磨はプラクティス1で5番手につけ、予選は9位だった。2回目のプラクティスでも再び5番手と好調は維持されている。決勝を目前にしたプラクティス、琢磨陣営は意欲的にレス・ダスンフォースもトライ。決勝に向けて有意義なデータ採りが行えた様子だった。

 予選3位、ポイント・スタンディング4番手のウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は219.389mphで6番手だった。彼がシリーズ・タイトルを防衛するためには、エリオと同様にポイント1、2番手のモントーヤ&レイホールをはじめとする上位陣が残り2戦で不振に喘ぐ必要がある。
 そのモントーヤはファイナル・プラクティスで218.772mphのベストにより9番手につけた。チャンピオン候補を減らす、あるいはライバルたちのタイトル獲得の可能性を小さくするために、彼は今日のポコノで確実に上位フィニッシュすることが必要だ。
 レイホールはファイナル・プラクティス12番手。スピードは218.289mphだった。そして、ポイント3番手のディクソンは、219.381mphでファイナル・プラクティス7番手だった。
以上

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