Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 |
「今日自分がここにいられることに、助けてくれて人々に感謝するだけです」
――100戦目の意味は?
佐藤琢磨:トシを取った……というのは冗談で、多くのことに感謝するだけです。今日、自分がここに居られる、あるいはここまで来ることができたのを助けてくれた人々に対してです。自分のやりたい事をやり続けることができている。それは素晴らしいことです。100戦目というのは大きな思い出になりますが、それはただの道標でしかないとも言えます。僕はまだ走り続けます。
――2010年(デビュー年)、5年後もインディーカーに自分はいると思ってましたか?
佐藤琢磨:はい。当時、すでに僕はいちばんの若手ではなかったけれど、5シーズン走り続けるだけの若さはあったし、今もまだそれだけの若さが自分にはあると信じている。モーター・レーシングというのは実に複雑なスポーツで、正しい環境に居ないとならないんだけれど、インディーカーに乗るチャンスを得ることだけでも非常に難しい。そう考えると、僕はみんなにサポートされて、とても幸運なことに今でも競争力を保ってドライブを続けることができている。
――インディーカーで成功できた要因は?
佐藤琢磨:正しい人に、正しい場所、正しいタイミングで出会えた。純粋にレースという観点から見て、インディーカーのいレースはとてもフェアで、正しいパズルを片を手にできれば輝くことができる。正しいパズルのピースを集めるのは簡単じゃないけれど、不可能でもない。自分の力を強く信じ、優れた人々からのサポートも手にすることができれば成功できる。
――インディーカー・シリーズの一員であること、このシリーズで戦っている中で一番好きな点は?
佐藤琢磨:レースがエキサイティングなこと。コース上はアクションに溢れている。この世にあるレースのもうひとつのトップ・カテゴリーでは勝てるチャンスはかなり限定されるけれど、そちらのシリーズと比べるとインディーカーでは優勝するチャンスが大きくある。
――インディーカー・シリーズで最もチャレンジングなことは?
佐藤琢磨:オール・ラウンダーであることが求められる点。僕らが戦うサーキットはバラエティに富んでいるからね。ロードコース、ストリート・コース、ショート・オーバル、スーパー・スピードウェイでレースは行なわれる。これらのコースに自分のドライヴィング・スタイルを素早くフィットさせること、異なる環境に順応することは非常に興味深く、とても楽しい。僕はそれらを楽しんでいます。
――インディーカーに出始めたころ、何にいちばん驚いた?
佐藤琢磨:220mphでのサイド・バイ・サイド・バトル! そんなことが行われているのはインディーカーの世界でだけで、それは本当にすごいコトなんです。また、これは体験したくないコトだけど、スピードウェイでマシンのコントロールを失って壁にヒットした時、怪我もなく自らの足で歩いて立ち去ることができるところ。アクシデントはアッという間に起こり、時として200mphオーバーで後ろ向きに走ることにもなる。クラッシュの衝撃は100Gが記録されることもあるのに、負傷せずにいられる。コレって本当にすごいコトだと思う。安全性の進歩にはとても感謝している。しかし、この安全性の高さは信じられないものだと思う。
――インディーカーで学んだ一番大きなものは?
佐藤琢磨:諦めなければ夢は実現できるということ。体を鍛え、健康を保つのは基本。それがあれば100レースに到達できるし、更に次の100レースに挑むことができる。
(ライバルたちのコメントはその2へ)
0 件のコメント:
コメントを投稿