2015年8月12日水曜日

2015 INDYCAR ニュース 8月12日:レースのない間にテストが2回

インディアナポリスでのタイヤテストに参加したマルコ・アンドレッティ。翌日はソノマでのテストに向かう予定だ Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
早くも100回目のインディー500に向けてのタイヤ・テスト

  インディアナポリス・モーター・スピードウェイでファイアストンのタイヤ・テストが行われる。8月12日に6人のドライバーが全長2.5マイルのオーバル・コースを走る。参加ドライバーはマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)、エリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)、トニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング)、エド・カーペンター(CFHレーシング)、シモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)、ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)の6人だ。

インディアナポリスに持ち込まれたタイヤは合計24スペックにものぼる Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
 「タイヤの進歩、そして100回目のインディー500に備え、左右のコンパウンドなどを24のスペックを試す予定。エアロ・キットを装着したマシンの動きをドライバーたちが感じ易いタイヤを作り上げることを目指している」とファイアストンのインディーカー・タイヤ開発責任者であるデイル・ハリグルは話している。

13日は若手によるソノマ・レースウェイでのテスト

 このテストの翌日、8月13日には今シーズンの最終戦の舞台=ソノマ・レースウェイでテストが開催され、6チームが参加予定。走るドライバーは7人……だが、テストのメインを務めるのはインディー・ライツに出場中、あるいは出場実績を持つ、未来のインディーカー・ドライバーたちだ。
 アンドレッティ・オートスポートは、マルコ・アンドレッティのマシンにマシュー・ブラバムが搭乗。チップ・ガナッシ・レーシング(CGR)はスコット・ディクソン車にショーン・レイホール(グレアム・レイホールとはスペリングが異なる=Rayhall)を、KVSHレーシングはセバスチャン・ブルデイ車にライアン・フィニーを、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLLR)はグレアム・レイホール車にエド・ジョーンズを、シュミット・ピーターソン・モータースポーツ(SPM)はライアン・ブリスコー車にジャック・ハーヴィーを、チーム・ペンスキーはファン・パブロ・モントーヤ車とウィル・パワー車にスペンサー・ピゴットとネルソン・ピケJr.を乗せる。アンドレッティはインディーを走って、ソノマに移動して、翌日また走るという強行軍となるようだ。


テストの真の狙いは新エアロ・パッケージでのソノマのデータ収集にあり?
 インディー・ライツ・ドライバーたちにチャンスを与え、その能力を確かめる目的がこのテストにはある。それは有意義なことだし、ステップ・アップ・カテゴリーを走るドライバーたちにとっては大きなチャンス。しかし、実際にはこれらの若手ドライバーたちが走る前、それぞれのインディーカー・ドライバーは自らのマシンでセッティングを行うことが許される。表向きは若いドライバーたちが乗り易いマシンに仕上げるための走行だが、来るレースに向けたデータ収集としての意味合いが実はより強い。チームの状況にもよるが……。今シーズンはエアロ・キットが新たに導入されているので、事前テストを行える意味は極めて大きく、だからこそペンスキーは2人のドライバーにチャンスを与えることとしたはずだ。インディーカーで実績を残してないドライバーを下位のカテゴリーから直接採用した例が彼らは非常に少ない。しかし、計算上ではまだ4人のドライバー全員にタイトル獲得のチャンスは残されており、存在するチャンスはすべて活用するということだ。ガナッシはディクソンとカナーンにタイトルのチャンスがあるが、カナーンはインディー、ディクソンはソノマを担当。他の2台は活用せず、走らせるのは1台だけ。RLLRは1カー体制なので、初タイトルに向けてソノマで1人を走らせる。SPMはチャンピオン争いに加わっていないが、長年インディー・ライツで若手にチャンスを与えて来たチームの素性からハーヴィーを乗せるのは当然のことで、その他に今回はミカイル・アレシンも同じくブリスコーのマシンで走らせる。昨年ほぼフル・シーズン参戦を行ったロシア人ドライバーは、インディーカーのリフレッシャー・テストを受けるために搭乗するのだ。つまり、彼の最終戦出場はほぼ確定ということだ。

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