2015年7月12日日曜日

2015 INDYCARレポート R12 ABCサプライ・ウィスコンシン250 Day1 プラクティス1:最速は今季2勝のジョセフ・ニューガーデン! 佐藤琢磨が3番時計発進!!

佐藤琢磨、得意のミルウォーキー初日、ホンダ勢最上位の好発進! Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
天候:曇り
気温:24°C


今年のミルウォーキー戦の1日目はプラクティス1回のみ

 薄曇りの空の下でプラクティスは始まった.時折ポツッと小さな雨粒が落ちて来たが、それよってフルコース・コーションが出されることはなかった。
 伝統のショート・オーバル、ザ・ミルウォーキー・マイル(ウィスコンシン州)でのシリーズ第12戦は、今年はとてもユニークなスケジュールが敷かれている。走行初日となる土曜日は1時間15分のプラクティス1が夕方に行われるだけ。明日、走行2日目にプラクティス、予選、決勝が短いインターバルで開催されるのだ。

ニューガーデン、昨年のPPタイムを早くも上回る169.626mph!

 走行初日の唯一のセッション、プラクティス1で最も速かったのは、今シーズンにキャリア初勝利と2勝目を記録して来ているジョセフ・ニューガーデン(CFHレーシング)だった。セッション終了を間近に控えて、最速ラップ21秒5415をマークしてトップに立ったのだ。平均時速は169.626mphで、これは去年のポールポジション(ウィル・パワー)=2週平均169.262mphより速かった。ニューガーデンはプラクティス1で64周を走行し、ベストは63周目に記録された。



セッション終盤にニューガーデンがトップタイムをマーク Photo:INDYCAR (Chris Owens)
 「マシンはとても速い。去年もこのコースで速かったから、今日も最初から高いパフォーマンスが見せられると考えていた。走り出しは良かったので、このまま勢いを保ち続けたい。ただ、今日のプラクティスでどれだけの人々が予選シミュレーションを行なっていたのかはわからない。僕らは1回をセッションの最後にトライした。僕らが出せるのはあれぐらいのタイム。それでみんなより前のグリッドからスタートできることになるといいんだけど」とニューガーデンは語った。

 2番時計はシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)の21秒5692=169.408mph。前戦のフォンタナでオーバル初ポールポジションを獲得したばかりのパジェノーは、2レース連続のPP、そしてチーム・ペンスキー移籍後の初勝利を狙っている。こちらの走行周回数は60周で、ベストは58周目だった。
 「セッション終盤にニュー・タイヤを入れた。レース中にニュー・タイヤを履いた時のシミュレーションだ。僕らのマシンはとても良い状態に仕上がっている。とてもレベルの高いベースラインを作ることができていると思う。ハッピーだ。PPを獲るには、これから細部に至る部分までを煮詰める必要がある。新しいエアロ・キット装着の場合、出来る限りクリーン・エアが当たる状況で走った方が良いようだ」とパジェノーは語った。

佐藤琢磨、ホンダ勢トップタイムに好感触
「セッティング変更でマシンをよくして行くことができました」


 ミルウォーキーが大好きな佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、ホンダ勢トップとなる3番手につけた。セッション終盤、マシンのセッティングがまとまったところでフレッシュ・タイヤを投入。21秒6706を出してトップに立ち、さらにそれを21秒6499にまで縮めると、走行時間を3分ほど残してマシンを降りた。こなした周回数は45周。ベストは44周目だった。ニューガーデンとパジェノーが琢磨のタイムを破ったのは、琢磨がコクピットを離れた後だった。
ドン・ハリディと意気投合してマシンセットアップも順調に進んだ。 Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大
 「今年初めてのショート・オーバルなので、色々とチェックすることがありました。しかし、明日はプラクティスから決勝までが一気に行われる大忙しになるので、データの解析とかを行えるのは今日のプラクティスでのテストした項目だけです。今日は、走り始めはまだバランスが取れていませんでしたが、それをエンジニアのドン・ハリデイととても良いコンビネーションで次々と意気投合しながらセッティング変更して行き、マシンを好くして行くことができました。そして最後はニュー・タイヤ。マシンの仕上がり具合は良いと思うし、今日3番手だったから明日の予選は5番手までを狙って行きたいところですね」と琢磨は語った。

昨年のウィナー、パワーは初日10番手
ハンター-レイ以外のアンドレッティ勢も苦戦


 4番手に来たのは、前戦フォンタナでオーバル初優勝となるキャリア2勝目を挙げたばかりのグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だった。
 5、6番手はチップ・ガナッシ・レーシングのトニー・カナーンとスコット・ディクソン。7番手はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)で、8番手はエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)だった。そして、9番手はジェイムズ・ジェイクス(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)。昨年ミルウォーキーでポール・トゥ・フィニッシュを飾ったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は10番時計だった。
 今週はジャスティン・ウィルソンがアンドレッティ・オートスポートの4台目=25号車で出場しているため、エントリーはいつもより1台多い24台。しかし、アンドレッティ勢は苦戦を強いられている。ハンター-レイは7番手と決して悪くないポジションにつけたが、今年デトロイトでキャリア1勝目を挙げているカルロス・ムニョスは14番手、ウィルソンは16番手で、マルコ・アンドレッティは23番手のブービー賞だった。
 オーバル・スペシャリストのエド・カーペンター(CFHレーシング)も、チームメイトがトップだったというのに、22番手と意外な低迷ぶりとなっている。そして、琢磨のチームメイトのジャック・ホウクスワース(AJ・フォイト・エンタープライゼス)も、先輩チームメイトが3番手だったのに対し、ジャック自身は20番手と順位が後方だった。

 

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