2015年6月9日火曜日

2015 INDYCAR レースアナリシス R9 ファイアストン600:新エアロキットから見たテキサス戦

チームの考えを受け入れ、ダウンフォースを増やしたディクソンがテキサスを制した Photo:INDYCAR (Chris Jones) 


あのペンスキーがレースの読みを失敗!
正しく判断できていたチップ・ガナッシが1-2フィニッシュ

テキサスでの新エアロ・キット装着でのレース、大変興味深かったデスね。
 予選であれだけ強さを見せつけていたチーム・ペンスキーがレースに対する読みに大失敗(!) 夕方に始まって夜にゴールを迎えるレースのコンディションを正しく読めていいたのはチップ・ガナッシ・レーシングだけ……に近かった。


 彼ら二強以外にとって、テキサスのレースは大チャンスだったワケですが、終ってみればペンスキー勢が3、4位をガッチリ確保。“その他”のチームもペンスキー同様に読みは見事に外れてしまっていたいたということデス。

ホンダ勢で唯一ダウンフォースをつけていたブリスコー

Photo:INDYCAR (Chris Owens)
 ガナッシ勢に続く読みの良さがあったのは、ライアン・ブ リスコー(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)だったでしょう。ホンダ勢で一番ダウンフォースつけてたのが彼だったようで、最終的に1ラップ・ ダウンでのゴールとなりましたが、19番手スタートでの8位フィニッシュは、最多ポジション・アップ賞。ピンチ・ヒッターの仕事としてもまったく悪くな かった。
 こないだ書きましたが、プラクティスほぼなしでインディー500決勝出場、翌週はフランスでル・マン用プラクティス(それもGTマシンで)、次の週に新エアロでハイ・バンクのテキサス参戦、そして4週目はル・マン決勝ですから、世界で一番過酷な4週間を過ごしるんじゃないでしょうか、ブリちゃん。

 
ブリスコーのリヤ・ウィングレットは左側のみフラップを2枚装備。後ろのムニョスは両側とも1枚 Photo:Masahiko Amano
 シボレーとホンダ、エアインテークの違いが物語るものは?
 そういえば、テキサスで急遽採用されたホイール・ガードの前後カバー、やっぱり早速広告スペース化されてました。
ジャック・ホウクスワース号のホイール・ガード広告 Photo:Masahiko Amano

 意外にも先陣切ったのAJ・フォイト・エンタープライゼス。ガナッシは9号車にターゲットのブルズ・アイを貼ってました。ペンスキーは、新スペースが産まれても安売りはしないってコトなんですかね。 
ディクソンのマシンは上がターゲットのトレードマークであるブルズ・アイがホイール・ガードとアンダー・トレイの上面に。ホイール・ガード上のウィングレット(ターゲット・カラーのままヤツ)、これを両サイドとも着けてたんですよ、ガナッシ勢は。Photo:Masahiko Amano

ブルデイ車もハイドロキシーカットのロゴを。こちらはウィングレットがないパターン=ペンスキーのカストロネヴェスを除く3台などと一緒。Photo:Masahiko Amano

  KVSHレーシングはタイヤかす対策ネットをサイド・ポッドのエア・インテークに装備(4号車にはナシ)。同じ目的のものをインテーク内に装備しているチームもありますが、このKVのがレース中の掃除のし易さとか考えてもベストかと。
 

KVSHレーシングが開発したエア・インテーク用ネット Photo:Masahiko Amano
  しかし、インテークの大きさがシボレーとホンダで全然違ってましたね、テキサスでは。ホンダの方が断然小さいんですよ。暑くても心配ないってコトと思います。シボレーは冷却もギリギリまで攻めて補機類の小型・軽量化、レイアウトの自由度増=ボディ・コンポーネントの設計自由度の確保……などなどを実現してるんでしょうか?


トニー・カナーン車(シボレー)のエア・インテーク=全開 Photo:Masahiko Amano
ジェイムズ・ジェイクス(ホンダ)は黒いアタッチメントで開口部が4分の1に狭められている Photo:Masahiko Amano


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