2015 INDYCARレポート 佐藤琢磨コメント R11 MAVTV500 Race Day 決勝 その２：「今日の走りでチーム全体の士気は上がりました。ポコノにはみんなリベンジ的な気持ちで臨んでくれると思うので僕自身もとても楽しみにしています」

不運なクラッシュでレースを終えることになったが、今回見せたスピードは間違いなく本物。次戦ポコノに期待だ！　Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大

「自分のスピードと、周りのドライバーを見て
今日は行けるな、と思っていました」

Jack Amano（以下――）：ラップ・バックした上に4位まで挽回した。またトップ争いに加わって行くところでしたね、アクシデントが起きたのは？

佐藤琢磨：そうでしたね。もう残り10周だっていうのはわかっていたし、もう、とにかくトップ５に入れば、あとはもう最後にどういう風な形で前に出るかっていうのを計算し出さなくちゃいけなくて、けど、自分が今持っているクルマのスピードと、周りにいるドライバーたちを見ると、今日は行けるなって思ってましたね。
――イン側のレーンを誰か一人がホールドすると、その人を抜くのはかなり大変と見えてましたが、
実際に戦っていて、その点はどう見えてましたか？

佐藤琢磨：まぁ、そうですね。確かにボトム・レーンを全開で行かれると勿論苦しいんですけど、ただ、どうなんでしょうね、外側から同じスピードで行ってれば、直線に入った時は、外で同じスピードで行けてれば、外の方がスピードは伸びるので、それを2〜3回繰り返せば前に出れると思うんですね。ボトムにいると確かに抜くのは難しいけど、不可能ではないって思ってました。

「最後はすごく楽しかったし、それだけに『なんで？』という気持ち」

――今日はどちらのラインでも走れてましたね。

佐藤琢磨：今日はそうでした。ダウンフォースというか、グリップのレベルは2012年のものに近かったですね。あの時は夜のレースでした。ダウンフォース自体は数字で見ると今日の方が出てるんですけど、路面温度が2012年は今日より低かったからグリップが高まる。僕も2012年の時は内側のラインが好きでした。アレを思い出しましたね。2013、2014年はダウンフォースを小さくされちゃったので、インを走ることができなくなっていたじゃないですか。今日は久しぶりにそれができたので、あの時を思い出しましたね。ある意味、上がって行けるレースだったから、最後はすごく楽しかったし、それだけに「なんで？」っていう気持ちがすごく強い。

「今回の走りはポコノに繋がると思います」

――今回のいい走りはポコノに繋がりますか？

佐藤琢磨：繋がると思います。チームもホンダのパッケージも非常に自信がついたと思います。フォンタナとはまるで特性の違うコースのポコノですけども、僕らはポコノでは、レコードを見てもコンペティティブなクルマ作りができているので、非常に楽しみにしています。

――アソコはパックにはならないですよね？

佐藤琢磨：なりません。インディー500と一緒でラインが1本で、オーバルなのにロードコースに近いですからね。ダウンフォース量に関して、インディーカーがどういうルールに決定するかというところもレースには大きく影響をして来ると思いますが……。

――佐藤選手としては、ポコノは得意だし、好きなコースですよね？

佐藤琢磨：好きなコースです。チームも得意としていると思うので、まだ好結果を残すことはできていないですけど、今日の走りというのは絶対にチーム全体の士気を上げたと思うので、リベンジ的な気持ちでみんなやると思うので、僕自身もとても楽しみにしています。
以上