「100分の5秒良ければ5番手に入れたと思います」
Jack Amano(以下――):少しユーズドのレッド装着でのアタックはどんなでしたか?
佐藤琢磨:そこそこ良かったんですけど、やっぱりフレッシュ・タイヤのラバーが持つ食いつきというか、バイト、グリップ感というか……はなかったですよね。アンダーステア傾向になってたし。2セット目のフレッシュ・レッドではそれに対応ができて、大きくタイムを縮めることができたんですけど。
――ほんの僅かな差で最後にトップ6から弾き出されてしまった……。
佐藤琢磨:コンマ04秒でしたよね。100分の5秒良ければ5番手に入れたと思いますけど、あとコンマ05秒をどこから絞り出すのか……まだデータを見てないからわからない。自分の中ではあんまり思い当たらないんですよね。
――自分としてはかなり好いアタックができていたんですね?
佐藤琢磨:かなり攻めていたし、ちょっとウォールにキッスというか、スカッフというか、別にクルマは全然壊れていないけど、ABCのロゴがちょっとPhotoshopでスピード感出したみたくなってますよ。
「このP8というのが今日の僕らの実力」
――満足の行くアタックだった、と。
佐藤琢磨:まぁそうですね。予選に関しては僕なりに全力で走りましたけど、クルマとしてもうちょっと……ね。そこがレースの難しいところですけど、例えば、午前中に今の状態のクルマに仕上がっていたら、昨日から今日の午前中のプラクティスのうちに今のレベルまでマシンを到達させられていたら、予選はもう少しうまく行って、あとコンマ1秒とかを絞り出すことができていたかもしれない。ただ、ほかのドライバーたちもそこは同じで、全力でやって来ているので、このP8というのが今日の僕らの実力というか、持っていたパフォーマンスなんだとも思います。
――4列目は決して悪いグリッドじゃないですよね?
佐藤琢磨:そうですね。トロントの予選としては、僕の今までのベストじゃないの? だから、今日はまぁホントにファスト6に気持ち的にはかなり入りたかったんだけど、本当の僅差で逃しましたよね。最後の3台が来るまではP5だったんだから。そこを考えるとちょっと悔しいですけどね。まぁ、それは僕らではどうにもできないコトですから。
「明日は粘り強く行きたい」
――トロントは参戦当初は苦労していましたが、過去2年ほどから良くなって来てますよね?
佐藤琢磨:いい傾向になって来てますね。だから、どちらかと言うと嫌な思い出が多いというか、そういうのが何年も重なって来てて、苦手意識が産まれるようなコースになってたんですけど、去年それをひっくり返せたと思うし、今年は昨日の走り始めから良かったし、予選もある意味でうまく走れたと思うので、明日はまぁ、追い上げるようなレースにはならないと思いますけど、粘り強く行きたいですね。
――コーナーのコンクリート・パッチが滑るのは、相変わらず変化無しですか?
佐藤琢磨:変わらないですね、それはもう。だからアンダーステア、オーバーステアは絶対出ますね、このコースでは。どんなトップを行くクルマでもそれは出る。けど、それをいかに振り幅を小さくするかっていうはできると思うし、その中でクルマを安定させるセッティングを見つけなければいけないですね。それをファイナル・プラクティスでやりたいと思います。
以上
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