2015年5月31日日曜日

2015 INDYCARレポート R7・8 シボレー・デュアル・イン・デトロイト Day2 Race1:雨で短縮されたレースでカルロス・ムニョスが初優勝

Photo:INDYCAR (Chris Jones)
全車ウェット・タイヤでレース1がスタート

 インディーカーのレースは午後4時前のスタートが予定されていた。それを20分ほど早めてレースは始められたが、サポート・レースを行なっていた午後2時頃から雨が強く降り、インディーカーは全車ウェット・タイヤ装着でスタートを切った。ウェット・スタートとなったレースは最長2時間とされた。
6周目にジェイクス、カナーン、レイホールがクラッシュ 
レイホールはダメージが大きくここでレースを終える Photo:INDYCAR (Bret Kelley)
 スタートこそクリーンに切られたが、3周目にルーキーのルドルフォ・ゴンザレス(デイル・コイン・レーシング)がクラッシュしたのを皮切りに、そのイエロー明けのリスタートではジェイムズ・ジェイクス(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)、トニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング)、グレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が絡むクラッシュ(発端はステファノ・コレッティとジェイクスの接触だった)。更にはチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング)が、まだウェット気味の路面にレッド・タイヤ装着でチャレンジし、ターン2でグリップを失って激しくクラッシュした(ドライバーは無事)。

デブリ対応でイエロー・コーション頻発

 この後も小さな接触でマシンの破片がコース上に飛ぶ度にイエローが出された。今日のレースでインディカーは神経質に"デブリ対応”していた。観客エリアへの飛散は絶対にさせたくないという意向が伺えた。今月に入ってから、開幕戦セント・ピーターズバーグで飛んで来たパーツが頭に当たってしまったファンがプロモーターとインディーカーなどを告訴。インディー500で予選中の急なルール変更も、今回も対応もそれが影響してのことだと考えると納得が行く。

マルコ・アンドレッティ、いち早くスリックに交換しトップに浮上 

 路面がどんどんと乾いて行ったレース序盤、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)は8位という決して悪くないポジションを捨ててスリックへのスイッチを行なうためにピットへと飛び込んだ。キンボールのクラッシュで出たイエローでトップ・グループがピット。これで先頭に躍り出たのがマルコだった。
 アンドレッティ・オートスポートの判断力の良さは、この時に履いたスリックでできる限り長く走る作戦に出たところにも現れた。マルコは燃料が底をついて40周目にピットに向ったが、トップ・グループと同じ15周目にピットしたカルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)は、スリックで走り続けたことによってマルコの後ろの2番手へと浮上し、マルコがピットしたことでトップに躍り出た。


ムニョス、スリックタイヤでハード・プッシュ!

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
 この後の2周、少し濡れている路面でムニョスはハード・プッシュ。ピットでタイヤ交換をしてもマルコの前に出る事に成功。その日に雨が強まってレースには赤旗が出され、そのまま再開がされないことと決まってムニョスの初勝利となった。
 マルコは悔しい2位。3位はペンスキー勢で一番遅かったシモン・パジェノーが手に入れた。その遅さ故にピットは作戦に最も力を入れ、それが功を奏した。キャリア初勝利を飾ったコースで、パジェノーはペンスキー入りしてから初の表彰台フィニッシュを飾った。
 4位はウィル・パワー(チーム・ペンスキー)で、5位はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)。6位はエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)と二強は勝てないレースでもしぶとさでリザルトを拾っていた。
 ポイント・リーダーのファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)は10位で、佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は11位だった。

以上

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