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開幕5全目にして待望のシーズン初勝利
アンジーズ・リストがスポンサーについた第2回グラン・プリ・オブ・インディアナポリス、優勝したのはウィル・パワー(チーム・ペンスキー)だった。昨年度シリーズ・チャンピオンは開幕5戦目にしてようやく初勝利に手を届かせたわけだが、その勝ちっぷりは昨日の予選同様、ライバル勢に差を見せつける見事さだった。
スタートでディクソンとカストロネヴェスが接触!後続も玉突きに
パワーの通算25勝目は決して楽に挙げられたわけではなかった。しかし、1ラップ目に強敵ふたりが後退したのにはおおいに助けられたことだろう。
Photo:INDYCAR(Jim Haines) |
後続を寄せ付けないパワーのペース
ディクソンとカストロネヴェスが後退したことで、2番手にはシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)が予選5位から浮上。しかし、彼にパワーを脅かすスピードはなかった。
3番手にはセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)が浮上し、4番手には予選9位のルカ・フィリッピ(CFHレーシング)がジャンプ・アップ。予選4位のファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)が5番手で序盤は進んだ。
ポール・スタートからトップを守ったパワーはレースを完全にコントロール下に置いた。燃費もペースも良かったグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が中盤に2番手に上がって来たが、レイホールがパワーにアタックを仕掛ける距離まで近づくことは結局最後までなかった。最終スティントのパワーはレイホールとの間隔をアタック不能な距離に保ちながら燃費をセーブ、淡々とゴールを目指していた。
「燃費を気にしつつも攻めるべきところはハードに走った」
結局、パワーは1秒5023の差をつけてゴール。今季初優勝は大きな満足感を得られる完勝だった。
「最後のスティントで実現すべき燃費の数字はかなり難しいものだった。その上、レイホールがハイペースで接近して来ていた。厳しい状況だったんだ」とパワー。しかし、燃費をセーブしつつも危なげない距離を彼は最後まで保ち続ける事に成功していた。「燃費を気にしながらも攻めるべき場所では思い切りハードに走った。体力的にも大変なレースだった。イエローが出なかったからね。しかし、今日の僕は勝利を強く望んでいたから、イエローなんかに邪魔されたくないとも考えていた。願っていた通りの展開になったんだから、体力的にハードなレースとなってもハッピーだった」とパワーは喜んでいた。
レイホールは2戦連続の2位フィニッシュ。素晴らしい結果だが、完璧なレースを戦ったパワーが彼の久しぶりの勝利を阻んだ。
3位にはしぶとく82周を戦い抜いたモントーヤが入った。2回目のピットストップでブルデイの前に出ることに成功し、そのポジションを最後まで守り通した。
1周目のアクシデントでピットしながらチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング)が5位フィニッシュと大奮闘。同じく序盤のハンディを跳ね除けたカストロネヴェスが6位となった。
トニー・カナーン(チップ・ガナッシ・レーシング)はスタート直後のアクシデントを避けて芝生に出たことで大きく後退したが、7位まで挽回してゴール。8位はカナーンとのバトルに敗れたルーキーのステファノ・コレッティ(KVレーシング・テクノロジー)のものとなった。
佐藤琢磨、粘りの走りでシングルフィニッシュ!
佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は22番手スタートから9位フィニッシュ。安定したペースで粘り強く戦い続けてのシングル・フィニッシュをチームとともに喜んでいた。
「スタートは後方グリッドだったことが幸いしてアクシデントに巻き込まれずに済みました。そこからは安定したペースを保てたし、コース上でのオーヴァーテイクもできました。ピット・ストップも今回は速く、9位でフィニッシュする事ができました。5月に入ってから流れが良いので、このまま明後日からのインディー500向けプラクティスも着実に進めて行きたいですね」と琢磨は語った。
そして、トップ10最後のスポットには最終ラップでライアン・ハンター-レイ(アンドレッティオートスポート)をパスしたディクソンが食い込んだ。アンドレッティ・オートスポート勢は序盤に早めにピットインする作戦を採用。フルコース・コーションがスタート直後のもの以外は出なかったため、終盤は燃費が厳しくなっていたのだった。
バーバーで初優勝を挙げたばかりのジョセフ・ニューガーデン(CFHレーシング)は、スタート直後のアクシデントに巻き込まれて周回遅れとなり、20位でのフィニッシュとなった。パジェノーはレース終盤に電気系トラブルに見舞われ、リタイア。最下位の25位となった。
以上
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