Photo:INDYCAR (Shawn Gritzmacher) クリックして拡大 |
Jack Amano(以下――):朝のエド・カーペンターによる事故でルール変更がなされ、もう一度プラクティスが行なわれました……が、その前の最初のプラクティスは非常に好調に見えていましたよね?
佐藤琢磨:はい。231mphが出せました。あのまま行きたかったですよね。でも、安全第一ですから仕方が無いです。僕らドライバーだけじゃなく、観客にも危ないですから、その点はルールに従います。
「ホンダ勢にとって決勝用空力パッケージで走るとことは大きなペナルティ」
――苦しい戦いになっていたわけですね?
佐藤琢磨:でも、2台がトップ9に入ってましたよね、ホンダ勢から。アレはすごいと思いますよ。
――インディカーの考え方として、飛んだのは3台ともシボレーだが、ホンダにもその可能性がないわけではない……というものでしたが、どう思いますか?
佐藤琢磨:ホンダ車でも同じ事が起こるか否かはわからないですよね。一応、コンピュータの計算上ではホンダ車は浮かないです。ただ、シボレーだって浮かない計算だったはずですから。でも、ホンダは今のところ何も起きてないですけど、シボレーがすっ飛んだのは全部が予選用サイド・ポンツーンだった。だから、アレはおそらく危ないんだと思います。大幅にダウンフォースが落ちるんですね。そしてドラッグはちょっと減る。ガナッシの人たちと話したら、アレじゃぁドライバーたちは走りたくないって言ってたらしいですから。とにかく、そういうカタチでブーストも落として、エアロのパッケージングも決勝用になるってことは、決まったルールなので従うしかありませんでした。でも、逆に言えば、ホンダ勢は空力不可物をつけてレースに臨み、予選はそれらを取り外してクリーンな状態で走るっていうコンセプトだから、決勝用パッケージで走るっていうルールはホンダにとってものすごく大きなペナルティになっちゃいますよね。もちろん、ウィング傾角とかガーニー・フラップのサイズや有無は自由なわけですけど。
――苦しい戦いになっていたわけですね?
佐藤琢磨:でも、2台がトップ9に入ってましたよね、ホンダ勢から。アレはすごいと思いますよ。
「プラクティスの時点では予選がこうなるとは思ってもみませんでした」
――ルールが新しくされた後にプラクティスが30分間ありました。
佐藤琢磨:ルール変更の前と後では全然スピードが違って来てしまうので、あれはあって当然のプラクティスでしたね。
――そのプラクティスではスピードが出ませんでしたね?
佐藤琢磨:あの時はダメでした。予選シミュレーションを3回やってギヤの合わせ込みとかをしてましたが、スピードが伸びなかった。トウを避けて何度かアタック。ソコソコのスピードは出ていたと思いますよ、224とか225mphが軽いトウありで。シミュレーションとしては悪くなかったと思います。でも、劇的に良くはなかった。あの時点では予選がこんな風になるとはまったく考えてなかったですね。
――予選は早いタイミングで順番が回って来ましたが?
佐藤琢磨::早いタイミングは別に悪くなかったと思います。ディクソンは4番手に走ってトップになってましたし。暑くなる前に走れて良かった。ただ、風がすごく強かった。風がネックで、ギヤリングがまったく合ってなかった。僕らは通常の予選でギヤシフトをしないんですよ。ところが、今日は変えた者勝ちでしたね。僕はチームの用意してくれたギヤリングで走ったけれど、全然スピードが伸びなかった。向かい風のメイン・ストレートでスピードが乗らず、1~2コーナーでもスピードは乗ってかなかった。それで予選はビックリするぐらい遅かった。
――48号車とかは、その情報を得て速くなったってコトですか?
佐藤琢磨::そうです。ただ、ギヤ・チェンジありって言ったって、元々組んでるギヤがアップ・ダウンをする用のレシオじゃないんですよ、加速ギヤになってて。結局、だからアレックス・タグリアーニは1速落として走ってたんじゃないかな? ジャック・ホウクスワースはウォーム・アップ・ラップからすごく遅かった。僕も遅かったんだけど、そこはタイヤを温存して……でした。タレるのがわかってたので。1ラップ目から加速しようと思ったら、加速してかなかった。
その1は以上 つづく
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