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そこから上がって来るっていうのは考えられない」
Jack Amano(以下――):1周目のターン1でのアクシデント、琢磨選手としては隣りまで並びかけていたし、あのままアウトに膨らんで来るなんて有り得ないってコトでしょうか?
佐藤琢磨:もちろんそうですね。ラインは守ってもらいたかった。もちろん、僕らドライバーはみんなスタート直後で前のことも横のことも……と忙しいのはわかるんですけど、だからスポッターに身を委ねるわけですけど、あそこはスポッターのいるところの真下ですから、(相手のスポッターが僕の接近を)見逃すわけがないんですよ。
あぁいうラインでターン1にアプローチして、僕の前タイヤが彼のリヤ・タイヤの前に出てる状態っていうのは、完全にラインを取っている状態ですからそこから上がって来るっていうのは考えられないですね。最後は僕の方でも避けようとしてアクセルを緩めたんですけど、もう車体半分以上が入っちゃってたんでどうしようもなかった。で、右側のウォールにタッチしつつ、左側も壊れてしまったので、残念ながら1周目でピット・ストップせざるを得なかったです。
――セイジの言い分としては、彼の内側にはライアン・ハンター-レイがいたので行き場がなかったってことでしたが、琢磨選手の位置からハンター-レイは見えてたんですか?
佐藤琢磨:僕のポジションからハンター-レイは見えないですね。
「1周遅れはまだしも、3周遅れは……と絶望的でした」
――あのアクシデントは本当に残念でした。あの直後、もうリタイヤになっちゃうと思いましたが、直して走れましたね?
佐藤琢磨:そうでしたね。幸いにもフロントのステアリング・リッドの破損だけで済みました。もちろん、計ったらトウ(前輪の向き)はズレてると思います。それから、マシンの右側は前から後ろまで全部ウォールに当たってるので、ウィングレットもガタが出てましたし、空力的にもちょっと不利な状態になってました。でも、幸いにもステアリング・ロッドをピットで交換できたので、2周遅れでレースにカムバックすることができました。
――序盤に3周遅れ。どういうマインドセットをしてましたか?
佐藤琢磨:いやぁ、厳しいですよね。もう絶望的でした。1周遅れならまだ……でも3周遅れはさすがに500マイルあっても……。うまくイエローを使って行かなきゃいけないわけで。ただ、今も言ったように長いレースですから、諦めずにいました。チームの戦略を信じて行こうと考えていました。
――直したマシンで走り出して、どうでしたか?
佐藤琢磨:最初はペースがなかなか上がりませんでしたけども、徐々にクルマを良くして行って、イエローの度にラップバックして行けました。ただ1回だけ、僕がピットに入った時にイエローが出てしまって、非常にタイミングが悪かったんだけど、それも最終的には良い結果に繋がったと思います。最後のリスタートの時には同一周回に戻れてましたからね。そこからでしたね、僕のレースは。
その2に続く
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