2015年5月26日火曜日

2015 INDYCAR 佐藤琢磨コメント 第99回インディー500 5月24日 決勝 その2:「ピット・ストップも非常に良かったし、ストラテジーも着実にラップ・バックへの道を歩んでいました。マシンも最終的に非常に高いスピードを出せるようになっていたので、返す返すもいいレースをしたかったです」

ピット作業、レースストラテジーともにベスト! 3ラップのビハインドをチーム一丸となって跳ね返した
Photo:INDYCAR(Chris Jones) クリックして拡大
「クルマが良くなってくるまでに4スティントくらいかかりました」
Jack Amano(以下――):最後のリスタートの前までにリード・ラップに戻った。すごい事ですよね? 3周のビハインドを消したんですから。
佐藤琢磨:そうでした。そして最後はリスタートでは外側から行きました。アレをホント、やりたかったよね、1周目でね。ゴール前のスティントで幾つか順位を上げて、トップ10までは残念ながら届きませんでしたけど、力強くチームがバック・アップしてくれたおかげで最後まで走れました。
――かなりリスキーな走りもしていたんでしょうか?
佐藤琢磨:最後は安全に走っているいうよりレースをしていたって感じがありましたけど、周りも同じような感じだったと思います。僕としては、そんなに無理をしたっていう感じはないです。ただ、ひとつでも順位を上げたいって気持ちで走ってました。序盤のマシンはそんなに良くなかった。タイヤの内圧も安定しなくて、クルマも非常に不安定でした。事故の影響でクルマが実は結構なダメージを受けているんじゃないかっていう心配もありました。それで、思い切って走れなかったですね。そういう状態からクルマが良くなって来るまでに4スティントぐらいかかりました。

「アクシデントは怒りの前にすごく残念でした
カラムもVTRを見ればわかるはず」


――レース後にセイジ・カラムが琢磨選手のところに来て、ちょっと熱くなるシーンもありましたが?
佐藤琢磨:まぁ……若いから(笑)。でも、彼もVTRを見たらわかるでしょう。
――あのアクシデントでの怒りも今日のチャージのパワーになっていましたか?
佐藤琢磨:ウーン、怒りの前にものすごく残念だって気持ちでしたね。あれが1ラップ・ダウンぐらいで、すぐにラップ・バックできていたら怒りの追い上げに繋がったかもしれないけど……。
――あそこからチームもすごく頑張りましたよね?
佐藤琢磨:ピット・ストップも非常に良かったと思いますし、ストラテジーもとても落ち着いていて、着実にラップ・バックへの道を歩んでいたというか……。マシンの方も最終的には非常に高いスピードを持つものになっていたと思うので、返す返すもいいレースをしたかったと思います。

「松本さんのご冥福をお祈りするという意味でも
絶対に最後まで走りきるぞという気持ちで走っていました」


――左腕の喪章について教えてください。
佐藤琢磨:はい。松本恵二さんが亡くなったので、その喪章です。インディー500があったのでお別れを言いに日本まで帰ることができなかったんですけど、自分のレースの世界に入ったSRSFから、スカラシップを取って童夢無限ホンダのチームとして僕をドライバーとして迎え入れてくれた恩人です。恵二さんと一緒にレースを戦ったのは本当に数戦だったんですけど、短い間に色々と指導してもらえましたし、日本の偉大なレーシング・ドライバーだった松本さんのご冥福をお祈りします。今日はそういう意味でも、絶対に最後まで走り切るぞっていう気持ちで走ってました。
以上

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