ヒンチクリフはキャリア4勝目、移籍後初の勝利だ Photo:INDYCAR (Chris Jones) |
優勝おめでとう、ジェイムズ・ヒンチクリフとシュミット・ピーターソン・モータースポーツ!
最初にコレを言っときます。彼らの勝利にケチをつもりなど全然ない。でも、インディーカーはなんで1時間45分でゴールとしなけりゃならなかったのか。そこは疑問だ。
これまでずっとセオリーとされて来たのは2時間だったのに、それを敢えて更に15分短くしたのはなぜだったのか。大きな雨雲が到来する前にゴールをさせたかったから? その気持ちはわからないでもない。休む間もなくロング・ビーチ、アラバマの連戦があるので、あまりにみんながマシンを壊し過ぎるとエアロ・キットのスペアが不足する可能性すらあるから。でも、たったの47周じゃせっかく集まってくれたファンに申し訳ない。朝からの雨にも関わらず来てくれた熱心なファンたちに。テレビなどで観戦してくれた人たちだって、きっと物足りないと感じたコトでしょう。なにしろグリーンで戦われたのは21周という少なさ(!)だったから。オマケにゴールはイエロー下……。ニュー・オリンズでのインディーカー・レースは今回が初めてだったけど、来年のレースにファンがまた来てくれるのかが心配だ。
あまりに唐突だったレース時間の短縮
しかも告知はe-mailだけという杜撰さ!
スタートが1時間弱早められるのは、前日の土曜日に決まってた。それは良い判断だったと思う。でも、なんでスタートのギリギリ前になってからレース時間の短縮をインディーカーは決めたのか。ハッキリ言うと、それは余計な気遣いだった。「スタート・ユア・エンジンズ!」のかけ声は1時45分で、レース時間短縮の決定がチームに通達されたのが1時9分だったって言うんだから驚く。インディーカーに対して更に不服を唱えたいのは、このレース時間短縮の告知がキッチリなされていなかった点。そして、伝え方にも唖然とさせられた。Eメールだけだってんだから。サーキット界隈で電話の電波が弱く、AT&Tユーザーはまるでケイタイが使えてなかったこと、彼らは知らなかったんだろか。もうみんなピットでレースの準備をしている時間帯の通達。ケイタイが通じてない人にはメールは届かなかったってコト。その人たちは短縮を知らずにレースに臨んでた。「だからヴェライゾンを使わなきゃダメなんだよ」なんて悪い冗談でしょ。
75周が予定されていたレースは、20周プラスがフルタンクで走り切れるマックスだったから、イエローや燃費セーブありでゴールまで3ストップの戦いが想定されていた。まさか13周終了時に1回ピットしただけのドライバーがゴールまで走り切っちゃえるなんて誰も考えてなかったはずだ。
水はけの悪いコースがクラッシュを誘発しコーションの連続に
開幕戦セント・ピーターズバーグがクラッシュ・フェスティバルになってたことをドライバーたちが反省してか、ニュー・オリンズでのウェット・レース・スタートで事故が起こらなかった。序盤の15周はクリーンにノー・コーションで進んでった。それが一転、2戦続けてというより、開幕戦より酷いクラッシュ大会になった。そこにはコースの一部が濡れたままであり続けた、サーキット自体のクォリティの低さも大きく影響していた。
16周目にルーキーがコース・オフしてスタック。これを皮切りに、20周目、28周目のリスタートでもクラッシュ発生。32周目のリスタートではコース・オフが1台。スタートから15周がグリーンだったのに、その後の23周でグリーンはたったの3周しかなかった。
39周目のリスタートは1周でイエローにならなかった……けれど、それは2周しか持たず。最後はライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)がシモン・パジェノー(チーム・ペンスキー)をグリーンに押し出し、ノー・コントロールになってコースに戻って来たパジェノーのマシンがハンター-レイ自身とセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)を巻き込む大クラッシュ。ブルデイは完全なる“イノセント・ビクティム”。彼、こういうパターン、少なくなくて同情します。
この44周目の激しいクラッシュでレースは終了したも同然に。イエローのまま3周が重ねられるとスタートから1時間45分が経過。ペースカー先導でヒンチが今季初優勝のチェッカード・フラッグを受けた。15周目以降、2周以上のグリーン・フラッグはわずかに1度だけ。あとは全部リスタート、即イエローの繰り返しでゴールが迎えられた。フラストレーションの溜まってしまうレースだった。
以上
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