2014年3月22日土曜日

2014 INDYCAR ニュース 3月20日:インディーカーの新ポイント・システムと新エンジン・ルール その2

マニュファクチャラーズポイントの改正がエンジンバトルにどんな影響を及ぼすのか注目だ! Photo*INDYCAR (Chris Jones)
マニファくチャラーポイントシステムも一新
トップ5フィニッシュしたユーザーのポイントの合計に

 インディーカーはマニュファクチャラー・チャンピオンシップ用のポイント・システムも新しくされた。しかも、それは大幅な変更となった。
 昨年までのシステムでは優勝したか否かだけが重要だったが、新システムではトップ5フィニッシュしたユーザーの数が評価を受けることとなった。トップ5でゴールしたユーザーたちのポイントの合計が毎レースで加算されて行き、全18戦でのポイント獲得数を競うこととなるのだ。つまり、ひとつのレース(500マイルのもの以外)で片方のエンジン・ユーザーがトップ5を独占を果たした場合、そのエンジン・マニュファクチャラーは50+40+35+32+30=187点を稼ぎ、相手側は0点ということだ。ポイント獲得の条件として、年間4基まで(去年は5基だった)と定められたエンジンを使っていることが規定されるが、これは昨年までと同じ。5基目以降のエンジン使用では、どんなに成績が良くてもマニュファクチャラー・ポイントに貢献できないということである。


順位 ポイント     500マイル・レースでのポイント
1           50                100
2           40                 80
3           35                 70
4           32                 64
5           30                 60


 エンジンの耐久性とパフォーマンスをより高く評価するために、オーバーホウルまでに走り切るべき2,500マイルの規定距離を走り切ったエンジンが1基出現する度に、そのエンジン・マニュファクチャラーには10点のボーナス・ポイントが供されることにもなった。

 ボーナス・ポイントは、各レースでの最多リード・ラップを記録したマニュファクチャラーに2点、1ラップでもリードを記録した場合に1点、そして、ポールポジション獲得に対しても1点がインディアナポリス500を除いて与えられることとなった。
 インディー500の予選では、以下のポイントがマニュファクチャラー・チャンピオンシップ用に用意される。


5月17日        5月18日
順位 ポイント    順位  ポイント
1         33                               1              9
2         32                               2              8
3         31                               3              7
4         30                               4              6
5         29                               5              5

 規定マイレッジに到達する前にエンジン交換をした場合と、年間リミットの4基を越えた、つまり5基目以降のエンジン使用してレース出場を行う者に対する10グリッド・ペナルティは廃止され、代わりに、それらの状況が発生した場合、マニュファクチャラー・ポイントが10点没収されることとなった。
 チームの事情でエンジン交換を行う場合には、ドライバー・ポイントとエントラント・ポイントの両方で10点ずつが剥奪され、その上に、次のレースは最後尾グリッドからスタートしなくてはならない。
 ただし、インディー500のみにおいては、これらのエンジン交換によるペナルティは課せられず、インディーの次からのレースでそれらのペナルティを受けることとなる。

以上 

2014 INDYCAR ニュース 3月20日:インディーカーの新ポイント・システムと新エンジン・ルール その1

トリプルクラウンの価値が今シーズンからさらに高まることに Photo:INDYCAR
 3つの500マイルレースのポイントが2倍に!

 3月20日、インディーカーは2014年シーズンのヴェライゾン・インディーカー・シリーズで採用される新しいポイント・システムを発表した。昨年まで使っていたポイント・システムのベース部分は変えないまま、3つの500マイルレースにより高い重要性が持たせられることとなった。インディアナポリス、ポコノ、フォンタナで開催される3つの500マイルレースではポイントが倍にされるのだ。また、エンジン交換に関するルールにも手が加えられた。

2014 INDYCAR ニュース 3月19日:JR・ヒルデブランドのインディー500出場決定

エド・カーペンター・レーシングの2台目がJRに
 3月21日、エド・カーペンター・レーシング(ECR)は、JR・ヒルデブランドを今年5月に開催される第98回インディー500に出場させることを発表した。カー・ナンバーは21、オーナー兼ドライバーのエド・カーペンターのチームメイトとして戦う。JRの乗るマシンのスポンサー体制などは未発表。

2014年3月20日木曜日

2014 INDYCAR レポート 3月18日バーバー・オープンテスト2日目:最速は2日連続でウィル・パワー

2日連続でトップタイムをマークしたパワー Photo:INDYCAR (Chris Jones)
 パワー、寒さの中でベストタイム更新に成功

 オープン・テスト2日目も朝は雨。走行開始は午後12時45分となり、そこからは雨による中断なく夕方5時まで走行が続けられた。今日もバーミンガムは寒いままで、最高気温は予報に反して10℃までしか上がらなかった。
 寒さの中の2日目もトップタイムをマークしたのは、チーム・ペンスキーのウィル・パワーだった。昨日の彼のベストは1分7秒6492で、2日目にはそれを1分7秒0608まで縮めてみせた。0.5884秒の短縮に成功したのである。

2014年3月19日水曜日

2014 INDYCAR レポート 3月18日 バーバー・オープンテスト2日目:天候悪化で走行は午後からに

走行開始を目前に霧雨!路面もウェットに
 朝10時から始まるはずだったテスト2日目の走行だったが、スタートの30分前頃から霧雨に。路面も濡れてしまった。「このコンディションでは走るメリットなし」と各チームはピットまで移動させていたマシンをガレージへ引き上げた。
 その後も雨は続いたため、走行開始は12時45分になった。走行修了は予定通りに夕方5時。結局は2日連続で天候による影響を受け、走行時間は予定よりも大幅に減ってしまった。
以上

2014 INDYCARレポート 3月18日 バーバー・オープンテスト2日目:初日に続いて2日目も朝の天候はいまひとつ

雨の心配はなく、走り込みの一日となるか

 インディーカー・オープン・テストの2日目を迎えるアラバマ州バーミンガム、朝7時の天候は曇りで、気温は6℃と昨日に続いて低い。しかし、走行開始予定時刻の午前10時には9℃、正午には12℃まで気温は上がるとの予報が出されている。太陽も顔を出してくれる可能性アリだ。
 午後に入ってからは更に暖かくなり、午後4時頃には今日の最高気温の17℃に達する見込み。完全に快晴……とはならない予報だが、雨は降らない予報なので、各チームとも積極的に走り込む姿が見られそうだ。今日のテストは午後5時まで続く。
以上

2014年3月18日火曜日

2014 INDYCAR レポート 3月17日:バーバー・オープンテスト1日目レポート1:オープン・テスト初日はペンスキーが1-2-3!佐藤琢磨は5番手タイムで好スタート

Photo:INDYCAR(Chris Jones)

小雨に見舞われ、本格的な走行は午後からスタート
 開幕戦まで2週間を切っての開催となる2日間のオープン・テスト@バーバー・モータースポーツ・パーク、今日はその初日だった。しかし、アラバマ州バーミンガムは朝から小雨と低気温という悪条件となっており、午前10時から正午までの時間帯に走ったのはグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)だけ。それもたったの4周だった。
 本格的な走行が始まったのは、午後1時過ぎ。まだ気温が6.7℃という低さ。それでも路面は13℃と、ファイアストン・タイヤがグリップを発揮する温度レンジには入っていたので集まった22台のエントラントたちが走行を始めた。

2014 INDYCAR レポート 3月17日 バーバー・オープンテスト:23台のマシン、11ヵ国のドライバーが集結

ロールアウトを待つカストロネベス車とモントーヤ車 Photo:INDYCAR(Chris Jones)

2014 インディーカー・オープン・テスト@バーバー・モータースポーツ・パーク
エントリー・リスト
 

カー・ナンバー/ドライバー/エントラント/エンジン
2  ファン・パブロ・モントーヤ  ペンスキー・モータースポーツ シボレー
3  エリオ・カストロネベス  チーム・ペンスキー  シボレー
7  ミカイル・アレシン(R)  シュミット・ピーターソン・モータースポーツ  ホンダ
8  ライアン・ブリスコー   チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ  シボレー
9  スコット・ディクソン  ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング  シボレー
10  トニー・カナーン  ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング  シボレー
11  セバスチャン・ブルデイ  KVSHテクノロジー  シボレー
12  ウィル・パワー  チーム・ペンスキー  シボレー
14  佐藤琢磨  A.J.フォイト・エンタープライゼス  ホンダ
15  グレアム・レイホール  レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング  ホンダ
16  オリオール・セルビア   レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング  ホンダ
17  セバスチャン・サーヴェドラ  KVAFSレーシング  シボレー
18  TBA  デイル・コイン・レーシング  ホンダ
19  ジャスティン・ウィルソン  デイル・コイン・レーシング  ホンダ
20  マイク・コンウェイ  エド・カーペンター・レーシング  シボレー
25  マルコ・アンドレッティ  アンドレッティ・オートスポート  ホンダ
27  ジェイムス・ヒンチクリフ  アンドレッティ・オートスポート  ホンダ
28  ライアン・ハンター-レイ  アンドレッティ・オートスポート  ホンダ
34  カルロス・ムニョス(R)  アンドレッティ-HVM  ホンダ
67 ジョセフ・ニューガーデン  サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング  ホンダ
77  シモン・パジェノー  シュミット・ピーターソン・モータースポーツ  ホンダ

83  チャーリー・キンボール  チップ・ガナッシ・レーシング・チームズ  シボレー
98  ジャック・ホウクスワース(R)  ブライアン・ハータ・オートスポート  ホンダ
23台 全エントリーがダラーラDW12シャシーとファイアストン・タイヤを使用。
シボレー:10台  ホンダ:13台。
出身国はアメリカ5、イギリス3、コロンビア3、ブラジル2、オーストラリア2、フランス2、
日本1、ニュー・ジーランド1、カナダ1、スペイン1、ロシア1=11カ国。

2014 INDYCAR レポート 3月17日:バーバー・オープンテストがスタート!

バーバー・オープンテストの朝。ドライバーミーティングの服装からも寒さがうかがえる Photo:INDYCAR(Chris Jones)
例年通り、寒さの中での幕開けに

 アラバマ州バーミンガム、朝の6時の気温は8℃という低さ。今日はずっとそれが上がって行かないという予報です。正午になってもまだ9℃にしか届かず、午後3時に11度になったら、そこが今日のピーク……とのこと。昨日の午後は結構な暖かさになってたのに、寒さが戻って来ちゃった。降雨確率は朝の9時頃が一番高くて55パーセント。午後はずっと20パーセントという予報になってます。バーバー・モータースポーツ・パークでのオープン・テストってなんだかいつも寒い印象。明日は幾分暖かくなりそう……というのが救い。さて、今日は各チーム、どんなテストプログラムをこなすことになるんでしょうか。
以上

2014 INDYCAR ニュース 3月17日:セブリング12時間優勝はチップ・ガナッシ・レーシング

チップ・ガナッシ・レーシングが熾烈な戦いを制す
 スポーツカーのレースのアメリカン・クラシック=第62回モービル1・12アワーズ・オブ・セブリング(セブリング12時間)はチップ・ガナッシ・レーシングのライリー・フォード、01号車が優勝した。ウィニング・トリオはスコット・プルエット/メモ・ロハス/マリーノ・フランキッティ。3.74マイルのコースを12時間で291周し、2位に僅か4.682秒差で勝利を掴んだ。
 ガナッシからエントリーしたもう1台のライリー・フォードにはスコット・ディクソンとトニー・カナーンらが搭乗していたが、こちらはトップと同一周回の6位でフィニッシュ。ウィニング・チームとの差は17秒873という小ささだった。リードラップでゴールしたマシンは9台もいたのだ。

2014 INDYCARニュース 3月15日:インディー500の予選フォーマットが変更に

ボールデイは予選2日目に
そしてパンプデイは何と予選初日に!

 伝統あるインディー500に出場する33台を決定する予選フォーマットが、今年の5月に行われる第98回大会から新たにされる。インディアナポリスで2014年の3月7日に新ルールがアナウンスされた。

 新フォーマットの予選は今年の場合、5月17日(土曜日)と18日(日曜日)の2日間に渡って行われ、その中で3回のタイムトライアル・セッションが開催される。最終的に9人のドライバーたちによってポール・ポジションが争われる点は2013年までと変わらないものの、彼らが栄えあるポール・ポジション、そして優勝の可能性が高い3列目までのスターティング・グリッドを競い合う予選日=ポール・デイは、伝統的な予選1日目の土曜日ではなくなり、予選2日目の日曜日へと変わる。また、世界最大のレースに出場できるか否かを懸けた戦いで幾多のドラマを生んで来たバンプ・デイは、これまでの予選最終日から一転、予選初日になる。古くからのやり方を重んじて来たインディーに劇的変革が施されるのである。

2014年3月17日月曜日

2014 INDYCARニュース 3月15日:ヴェライゾンがインディーカー・シリーズの新タイトル・スポンサーに

ヴェライゾン・インディーカー・シリーズの新ロゴ
シリーズの名称はヴェライゾン・インディーカー・シリーズに

 3月14日、インディーカーは2013年までのIZODに変わる新しいシリーズ・タイトル・スポンサーに今年度から電話会社のヴェライゾンが就くことを発表した。この契約は複数年に渡るもので、今年からアメリカ最高峰オープンホイール・チャンピオンシップは「ヴェライゾン・インディーカー・シリーズ」と呼ばれることとなった。アメリカで人気を誇るNASCARのストックカー・シリーズ最高峰もスプリントがメイン・スポンサーなので、アメリカン・モータースポーツの2トップが電話会社をタイトル・スポンサーに戴くこととなったわけだ。