2014年8月23日土曜日

2014 INDYCAR 佐藤琢磨にQ 第17戦ソノマ編:ソノマはチャレンジングで素晴らしいコース。シーズンも大詰めですが、カリフォルニアでの最後の2戦で良い勢いを保ち続け、好成績とともにシーズンを終えたいと考えています。

完璧なマシンづくりが非常に難しいソノマ

(AJ・フォイト・エンタープライゼスのプレス・リリースより)

――ソノマ・レースウェイとは?

佐藤琢磨:コースはアップ&ダウンが激しく、高低差も大きい。そこにいくつもの高速コーナーがレイアウトされているため、ドライバーにとって、この素晴らしいロードコースは非常にチャレンジのしがいがあるものになっています。
 丘の頂上にあるふたつのコーナーは出口が一切見えません。見えるのはカリフォルニアの青空だけ。ライン採りや進入スピードなど、すべてをベストに整えるのが難しい。思い切りが大切。そういうコーナーが僕は一般的に言って好きですね。
 サーキットのあるエリアは世界でも有名なワインの産地。そこも僕は気に入っています。食事もおいしいし、ファンタスティックなワインと奇麗な街並と、もうこれ以上は必要ないって感じです。レースの週末のように大忙しでなければ、ソノマをもっと堪能できるのに……といつも思います。

――ソノマ・レースウェイ攻略の鍵は?

佐藤琢磨:乾燥した砂地に近い土地に作られたコースだけにコースのグリップはとても低く、大きなメカニカル・グリップが求められます。しかし、高速コーナーがとても多いために空力で得る安定感も重要で、そういう状況でのセットアップは “堅い(動きが最小限)” ものが求められます。それは即ち、メカニカル・グリップの少なさを意味します。相反するふたつの要素を両立させねばならず、いかにそこをバランスさせるかがエンジニアリング的見地からも非常に難しいところです。
 グリップが低いという話をしましたが、DW12というインディーカーのシャシーが高速コーナーで生み出すダウンフォースは大変大きいため、ドライバーにとっては体力面で非常に厳しい(ステアリングが重くなる)、それがソノマでのドライビングです。
 これらのいくつもの理由によって、ソノマでは完璧なマシン作りを行うことが本当に難しいんです。しかし、いったんマシンが良いものに仕上がれば、走っていてすごく楽しいコースになります。


ロードコースのテストの成果で、良いマシンとなっていることを期待

――今週の目標は?

佐藤琢磨:我々はロードコース用セッティングでずっと苦労をして来ましたが、チームはそれを改善するべくハードワークを続けています。今年行ったロードコースでのテストは大成功でしたから、ソノマ・レースウェイでのマシンは良い方向性に向いたものとなっていると期待しています。レースではできる限り上位でフィニッシュしたいですね。

――シーズンの終わりが見えて来ている点については?

佐藤琢磨:もうシーズンが終わってしまうなんて、信じ難いですね。今シーズンの僕らは多くの不運に見舞われ、自分たちの実力に見合う結果を残すことができていません。カリフォルニアでの最後の2戦では良い勢いを保ち続け、良いムードで好成績とともにシーズンを終えたいと考えています。
過去の戦績@ソノマ
佐藤琢磨:4戦に出場し、ベストのスタート・ポジションは昨年AJ・フォイト・エンタープライゼスとともに記録した13番手。ベスト・フィニッシュは2010、2011年の18位(ともにKVレーシング・テクノロジーからのエントリー)。
AJ・フォイト・エンタープライゼス:9戦に出場し、ベストのスタート・ポジションは琢磨との昨年の13位。ベスト・フィニッシュは2005年、ジェフ・バックナムによる10位。

・ABCサプライ・カンパニー:AJ・フォイト・エンタープライゼスへのスポンサー活動10年目を迎えているABCサプライは、400人を越すゲストを今週末にソノマ・レースウェイに招待します。これまでに55,000人以上のゲストがABCサプライの招待によってサーキットを訪れ、インディーカーのレースを現場で楽しんで来ています。

・フォイト・ファミリー・ワインズ:フォイトの名がつけられたワイン・メーカーは、レース・ウィークエンドの金曜の晩にソノマ市内にあるワイナリーのテイスティング・ルームでスポンサー向けパーティを開きます。この会は今年で5回目の開催。AJ・フォイト、ラリー・フォイト、佐藤琢磨が出席します。

・ラリー・フォイトはアイス・バケット・チャレンジ(*)を金曜の晩に行います。
 *最近アメリカで流行中。友だち同士などで、バケツ一杯の氷水を頭から被る勇気があるかどうかを試し合うもの。
以上

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