Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大 |
予選は夕方の5時から。空は引き続き晴れていたが、少し雲も浮かんでいた。気温はプラクティス2と同じ28℃。しかし、路面温度はプラクティス2終了時点が49℃だったのに対し、40℃にまで下がっていた。
このような状況下では予選アタックの順番が遅いほど有利になるケースが多い。しかし、意外にも今日の予選ではアタック順が早い方が良かったようだった。予選前半は曇が太陽を隠す時間があり、予選後半は雲が移動して太陽が照りつけ続けていたのだ。
ポール・ポジションは、9番手にアタックしたウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が手に入れた。すぐ前にアタックしてトップに立っていたチームメイト、ファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)を押し出してのトップだ。モントーヤは最終的に予選3位となった。
午前と午後、二度のプラクティスでの最速ラップはジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)の平均時速165.677mphだった。それが予選になると、3番目のアタッカーだったジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)が166mph台を出し、エリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)は167mph台に乗せ、ライアン・ブリスコー(チップ・ガナッシ・レーシング)は168mph台のアタックでトップに立った。
しかし、このブリスコーの数字もPP獲得には十分ではなかった。彼をモントーヤが168.579mphで破り、さらにはパワーがそれを塗り変える169.262mphをマークした。169mph台に乗せたのは結局パワーだけ。今季3回目、キャリア35回目のPP獲得がなった。パワーのミルウォーキーでのPPは初めてだ。
予選2位はトニー・カナーン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)が168.662mphで獲得。ペンスキーのフロント・ロウ独占を阻んだ。ブリスコーは最終的に予選4位となった。
「オーバーテイクが難しいコースだけにポールポジションは嬉しい。しかし、レースではトラフィックが多く発生するだろう。トップを奔っても、集団の中でもコンディションを選ばす速いマシンとなっていなければ勝つのは難しいだろう」とパワーは慎重なコメントをしていた。
佐藤琢磨、シーズン5回目の予選トップ10入り
佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は予選10位となった。16番目のアタッカーとしてコース・インした彼は、166.915mphを記録した。最初のプラクティスでは16番手。暑いコンディションでのマシンのフィーリングに戸惑いを見せていたが、午後のプラクティス2では気温や路面温度の上昇したコンディションでも自己ベストを更新し、8番手につけた。その勢いを保ち、予選ではトップ10入りを果たした。今シーズン5回目の予選トップ10入りに琢磨は気を良くしていた。「涼しくなったコンディションに完全にマシンを合わせることはできていませんでした。しかし、トップ10入りは良い結果だと思います。去年レースをリードした時の感触もマシンに残っていますし、明日は10番グリッドから追い上げたいと思います」と琢磨は話していた。
ポイント・ランキング3番手、ミルウォーキー2連勝中のライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は予選19位。ランキング4位のシモン・パジェノー(シュミット・ピーターソン・ハミルトン・モータースポーツ)も予選16位と苦戦している。今日の予選ではポールポジションからグリッド2列目まで、つまりはトップ4をシボレー勢が独占した。ホンダ・ユーザーのトップは予選5位のジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)で、次はマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)による予選9位。琢磨も含め、ホンダ・ドライバーはトップ10に3人しか入れなかった。
以上
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