2014年8月14日木曜日

2014 INDYCARレポート 第16戦ミルウォーキー:チャンピオン争いアレコレ 過去5年で最もチャンピオンシップを取り逃しているのは、なんとあのチーム!


ポイントリーダーに返り咲いたパワー。最終戦ポイント倍増がタイトル争いにどんな影響を及ぼすのだろうか? Photo:INDYCAR (Chris Owens)
 ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が残り3戦となる時点でトップに復帰した

 彼が今年のシリーズでリーダーの座に立つのは3回目だ。
 2010年、2012年にもパワーはポイント・リーダーに立ったことがあるが、未だタイトルを獲得した経験はない。
 パワーはエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)を4ポイント・リードしている。
 カストロネヴェスもシリーズ・チャンピオンになったことはない。


今シーズンはポイント・リーダーは5回変わって来ている。
 1.パワー:開幕戦セント・ピーターズバーグから第4戦グラン・プリ・オブ・インディアナポリスまで。
 2.ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート):第5戦インディアナポリス500から第6戦  デトロイト1。
 3.パワー:第7戦デトロイト2から第11戦ポコノ。
 4.カストロネヴェス:第12戦アイオワから第14戦トロント2。
 5.パワー:第15戦ミッド・オハイオから。


今でも11人にチャンピオンになる可能性が残されている。
パワー/カストロネヴェス/ハンター-レイ/
シモン・パジェノー(シュミット・ピーターソン・ハミルトン・モータースポーツ)/
ファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)/
スコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)/
カルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)/
セバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)/
トニー・カナーン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)/
マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)/
ライアン・ブリスコー(チップ・ガナッシ・レーシング)
過去5シーズン、3レースを残した時点のポイント・リーダーでチャンピオンになれたのは?

2011年のダリオ・フランキッティただ1人!

過去5シーズンのチャンピオンたちの残り3レースの時点の
ポジションと点差、そしてランキングの最終結果を見ると……

 2013年 ディクソンは49点差でランク2位。トップはカストロネヴェスだったが、残り3戦のうちの最初の2戦(いずれもヒューストン)でトラブルに連続して襲われたカストロメヴェスは最終戦をランキングを2位に落として迎えた。しかも点差は25点と大きかった。フォンタナでディクソンは5位、カストロネヴェスは6位。27点差でディクソンがチャンピオンとなった。
 2012年 ハンター-レイは5点差でランク2位。トップはパワーだった。最終戦フォンタナを17点差のトップで迎えたパワーが序盤にしてクラッシュ。ハンター-レイが大逆転、3点の僅差で初タイトルに輝いた。
 2011年 フランキッティは2位のパワーに26点差をつけてトップ。逆転は起こらず、フランキッティがキャリア4度目の王座獲得。パワーは最終ランキングも2位で変わらず。2人のポイント差は最終的に18点だった。
 2010年 フランキッティは23点差で2位。トップはパワーだった。最終戦ホームステッドを11点のリードで迎えたパワーがクラッシュ。ランク2位となった。5点の僅差でフランキッティがキャリア3回目のシリーズ・タイトル獲得。
 2009年 フランキッティが4点差の2位(トップはブリスコー)。最終戦でフランキッティが優勝し、11点差でキャリア2回目、ガナッシでの初チャンピオンシップ獲得。ブリスコーは最終戦2位のディクソンにも抜かれてランク3位となった。

つまりは、この5シーズンでタイトルを4回も取り逃しているのは
全員ペンスキーのドライバーなのだ

最強神話は揺らいでいる。ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシ
ングはこの間に4回王座に就いている。
 しかし、今年は過去5シーズンと違い、3戦を残してのポイント1位、2位はどちらもペンスキー・ドライバーだ。悲願のタイトル(2006年以来)奪還はなるのか?
この5年間で逆転された一番大きなポイント差は、昨年の49点

今シーズン、ペンスキー・ドライバー同士のポジション入れ替わりは当然起こり得るが、ランキング3位につけているノン・ペンスキーのドライバー=ハンター-レイとトップのパワーの間にある差は63点。ランク4位のパジェノーは1点違いの64点差。少し大きな差と感じる向きも多いだろう。
ところが、今年は例年とは違う。なぜなら……

今シーズンは例年に比べて逆転が難しい……ということはないんである。今年は最終戦フォンタナがダブル・ポイントとされているからだ。残り3レースだが、4レースあるのとほとんど変わらない。
チャンピオン争いをしている中でザ・ミルウォーキー・マイルで好成績を残して来ているのは?
 ハンター-レイ:3勝。現在2連勝中。
 モントーヤ:2000年に優勝。
 パワー:過去3年でトップ10フィニッシュ2回。
 カストロネヴェス:昨年2位。

今週のレース、そしてポイント争いはどうなる?
以上

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