Photo:INDYCAR (Chris Jones) |
正午過ぎ、ミッド・オハイオに雨が降り出した。それは暫くすると豪雨に変わった。10分ぐらいだったか……すさまじい量の雨が降り、全長2.258マイルのコースは完全なウェット・コンディションになった。
しかし、雨は予選開始前に止んだ。セイフティ・クルーたちが路面上の水をできるかぎり排除。それでも予選はウェット・タイヤ装着で始まり、とうとうスリックの出番はなかった。
セグメント1のグループ1は大混となった。予定より4分遅れでスタートしたが、計測開始直後にライアン・ブリスコー(チップ・ガナッシ・レーシング)がスピン、ストップして赤旗になった。彼がピットに戻って予選が再開されると、今度は佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)がスピン&ストップ。やはり赤旗に。
赤旗の原因を作ったドライバーはベスト2ラップを剥奪されるルールだが、ブリスコーも琢磨も剥奪すべき2ラップが計測できず。赤旗後にピットに戻れたブリスコーはその後も予選を走ったのでグループ10位となって予選19位。琢磨は計測ラップ完全ゼロでグループ11位、予選21位となった。
カストロネヴェス、まさかのQ1敗退
セグメント1ではエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)がまさかの敗退。優勝候補のスコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)も敗退。昨年度ウィナーのチャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング)も敗退。
ファイナルに進んだ6人をセグメント2のトップから並べると、セバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)、ハンター-レイ、トニー・カナーン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)、ルーキーのカルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)、ジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)。
ブルデイ、ニューガーデンを逆転してPP獲得
そして迎えたファイナル。路面が乾いて来ており、「ドライ・タイヤもアリか?」と思われたが、そこまでのギャンブルをする者は出ず。実際、スリックではかなり難しいコンディションだったようだ。
それでも、1周すぐ毎に路面が良くなって行っているのは明白で、コーナーによっては大回りを止めてレコード・ラインに近いところを走るケースも出て来ていた。
そして勝負のファイナル・ラップ。1分25秒4570でトップに立っていたのはニューガーデンだった。彼は最後のアタックで1分24秒6787を叩き出した。しかし、ブルデイは1分24秒1610とそれよりコンマ5秒以上速いラップを完成させていた。ここは経験の差だったかもしれない。チャンプカーで4年連続タイトル獲得、F1でも走った実績を持つブルデイは、リスクを冒すタイミングと場所をニューガーデンよりも心得ていたのだ。
これはブルデイにとって2014年シーズン2度目のポール・ポジション。キャリア33個目のPPは、ダリオ・フランキッティに並ぶインディーカー歴代7位タイだ。
ニューガーデンは2014年シーズン2度目のフロント・ロウ・スタート。予選2位はストリート/ロードコースにおける彼のキャリア・ベスト・タイ。今年はオーバルのテキサス・モーター・スピードウェイで彼は予選2位となっている。
カナーンが老獪さを見せて予選3位。アイオワで3位、トロントで3位、2位と3戦連続表彰台フィニッシュをして来ているヴェテランは、難しいコンディションを見方につけ、今年4回目の予選トップ3入りを果たした。
ムニョスはこれが今シーズン3回目の予選トップ5入り(ポコノで予選3位、アイオワで同5位)だ。
以上
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