ミッド・オハイオ・スポーツ・カー・コースでのインディーカー・レースにおける過去のウィナーは、以下の通り。
2013年 チャーリー・キンボール(チップ・ガナッシ・レーシング)
2012年 スコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)
2011年 スコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)
2010年 ダリオ・フランキッティ(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)
2009年 スコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)
2008年 ライアン・ブリスコー(チーム・ペンスキー)
2007年 スコット・ディクソン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)
ガナッシのサテライト・チーム、通称G2の初勝利だった。
2007年より前はCART時代で、エリオ・カストロネヴェスは今と同じくチーム・ペンスキーからの出場で2000年と2001年に優勝。ファン・パブロ・モントーヤも1999年にターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングからのエントリーで勝っている。
何やらすごく遠い昔に感ずるだろうが、さらに遡ってみよう。現チーム・オーナーたちが活躍しているので。マイケル・アンドレッティは1990、1991年に2連勝。ボビー・レイホールも1985年と1986年に勝っている。マイケルの父マリオ・アンドレッティも1984年に優勝。三代目のマルコはまだ勝てていない。レイホール家の二代目もミッド・オハイオ優勝はまだだ。先代たちに比べて彼らのプレゼンスは小さい。
89年のウィナーはテオ・ファビ。マシンはポルシェ・エンジン搭載のマーチ・シャシーだった。この時のチーム・マネジャーが今のインディーカー競技及びオペレーション担当社長のデリック・ウォーカーだった。また出て来て欲しいなぁ、ポルシェとかに。アルファ・ロメオが参戦してた時期もCART時代にはあった。彼らはとうとう戦闘力獲得できずに終ったけれど。
‥‥と、昔話はこれぐらいにして、IRL及びインディーカーによる主催の過去7年だけを振り返ると、ガナッシか7戦6勝とまさに圧倒的強さ。でも今年は? まだ勝利ゼロなので、このまま勝てずにってコトも有り得ない話じゃない。もうミッド・オハイオを入れても残りレース数は4つしかないので。
現在のポイント・スタンディング上位は、
1位 エリオ・カストロネヴェス 533点
2位 ウィル・パワー 520点
3位 ライアン・ハンター-レイ 464点
4位 シモン・パジェノー 462点
5位 ファン・パブロ・モントーヤ 428点
どのレースにも出場するのは22〜23台(フォンタナはもしかしたら24台)。通常のレースはビリでも7〜8点加算でき、ポール・ポジションとリード・ラップ記録が1点、最多リード・ラップは2点というボーナスも入れると稼げる最大は54点。23台出場の場合、最大で47点も一気に差は縮まる。カストロネヴェスとパワーの差は13点しかないので、いつでもひっくり返る状況で、ハンター-レイとパジェノーの差も2点だから3位の座もすぐさま入れ替わる。では、3、4位にいる彼らがチャンピオンになる可能性は? というとコレが十分にある。すでに差は69点もある(パジェノーの場合は71点)けれど、なんたって最終戦フォンタナはダブル・ポイントだから優勝するとボーナスを勘定に入れなくとも100点がゲットでき、10位に沈むと40点しか稼げない。ほら、たった1戦で60点も縮まっちゃう。
ということで、フォンタナの占めるウェイトがメチャクチャ高いチャンピオン争いだけれど、その前の3レースだって重要。どのチャンピオン候補にとってもリタイヤは御法度だ。
ランキング3、4番手にいるハンター-レイ&パジェノーにとっては、ミッド・オハイオでもガナッシ勢には大人しくしていて貰いたいところだが、どうなるか。ハンター-レイは去年のポール・シッターだし、パジェノーはこの2年続けて表彰台に上っている(2012年が3位で、2013年が2位)。どちらもコースとの相性は良いが‥‥。
佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、デビュー年だった2010年に予選3位、翌2011年に決勝4位となっている。シャシーがDW12になってからの2シーズンは、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングでもAJ・フォイト・エンタープライゼスでもマシンのセッティングに苦悩。予選、決勝ともに振るわなかった。しかし、今シーズンは事前テストを最近行い、セッティング向上のヒントを掴んだようなので好パフォーマンスが期待できそうだ。
以上
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