アンドレッティはレース1で暴れまくったが…… Photo;INDYCAR (Chris Jones) |
ヒューストンでの日曜日、インディーカーはマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)のレース1の中での行動に対しての罰則を発表した。
インディーカーはアンドレッティに2,500ドルの罰金を課し、ヒューストンでのレース2からの3戦に渡って彼を監視下に置くこととなった。スターター・スタンドに提示されたブルー・フラッグを無視して走り続けた行為に対するペナルティだ。
インディーカーのルール・ブックは、以下のとおりに書かれている。
ブルー・フラッグに関するセクションに、
「ロード/ストリート・コースにおいて、スターター・スタンドに周回遅れのマシンに対して提示され、インディカーから直接の指示がなされた場合、ブルー・フラッグはただちに道を譲れという命令である。レース中、スターター・スタンドからブルー・フラッグの提示がありながら、1周以内に道を譲らなかったマシンはペナルティの対象となる」
とあるのだ。また、ブラック・フラッグについては、
「当該ドライバーは、フラッグ提示の1周後にピットに入り、インディーカーの指示を仰がなくてはならない」
と明記されている。今回のアンドレッティの場合、ブルーはもう完全に無視。ブラックに応ずたのも提示から1周以内ではなかった。
結果的にまったく必要なかったアンドレッティの頑張り
アンドレッティは周回遅れに陥らないために佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)の前で頑張り続けた。
トップを走っていた琢磨とすれば、リスクの大き過ぎるパスを仕掛けるワケに行かなかった。その結果、4秒あった2番手との差は消え去ってしまった。その2番手というのが、アンドレッティのチームメイトであるジェイムズ・ヒンチクリフだったから、悪質なチーム・プレイと捉えられても文句の言えない状況だった。
アンドレッティがブラック・フラッグまで受けてようやく道を譲ると、琢磨とヒンチは2台揃ってアンドレッティの前に出た。そこでイエローが出て、ピットストップを行うと、ヒンチがトップに浮上し、琢磨は2番手に下がった。クルーたちの作業スピードが順位逆転を産んだが、もし琢磨がアンドレッティの進路妨害をされず、4秒先行したままピットに入っていたら、この順位逆転はなかった。
アンドレッティはスタート直後に他車と接触してタイヤがパンク。ピットアウトした場所がトップの琢磨の目の前だった。周回遅れになりたくない気持ちはよくわかるが、あの時点で道を譲っていたとしても、琢磨がピットに入れば何の問題もなくリード・ラップに戻れたのだから、無理に頑張り続ける必要などなかったのだ。
監察下にあったレース2でもウィルソンを弾き飛ばすも不問
オープン・ホイールの美学は何処に
レース2でのアンドレッティは、終盤のジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)とのバトルで相手をタイヤ・ウォールに弾き飛ばした。インディーカーはこのアクシデントを審議し、「問題ナシ」としていたが、監察下(プロベーション中)のドライバーにしては随分とワイルドな走りだった。
アンドレッティはウィルソンをレース直後に訪れ、「私のミスでした」と謝罪をしたとの話だが、表彰台フィニッシュも充分可能と見えていたウィルソンの好走は、無かったものとされてしまった。
ファイト溢れる走りは大歓迎だが、「ちょっとぶつかるぐらいはオッケーでしょ」という近頃の風潮は、オープンホイール・レースの美学に反している。
以上
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