2014年7月13日日曜日

2014 INDYCARレポート 第12戦アイオワ Race Day 決勝:ライアン・ハンター-レイが今季3勝目! ジョセフ・ニューガーデンが2位! 圧倒的な速さを誇ったがナッシ勢は3、4位に

Photo:INDYCAR (Chris Jones) クリックして拡大
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チップガナッシの2台、実に247ラップでトップを走行

 今日のレースはターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングの圧勝となるはずだった。予選で1、2位を独占した彼らは、予選2位だったトニー・カナーンが序盤からトップを走り、300ラップのうちの247ラップでトップを走るスーパー・パフォーマンスを見せた。



ポールスタートだったスコット・ディクソンも、7番手辺りまで順位を下げることこそあったものの、ハンドリングを修正して終盤にはトップ争いに復帰。ゴール前50周でチームメイトを抜いてリーザーの座に返り咲くスピードを発揮し、がナッシの完全復活を印象づけた。
 ディクソンの終盤のトップは15周しか続かず、カナーンがディクソンを抜き返した。彼は今季初勝利、そして、ガナッシへの移籍後初の優勝へとひた走っていた。

レース大詰めでのフルコースコーションが戦いの様相を一変させた!

 ところが、ゴールまで20周を切ったところでファン・パブロ・モントーヤ(チーム・ペンスキー)とエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)が接触し、モントーヤがクラッシュ。今日7回目のフルコース・コーションとなった。そして、ここでピットに入ってフレッシュ・タイヤに替える作戦に出た者たちが、ゴールまで10周で切られたリスタートから大逆転劇を演じた。
 フレッシュ・タイヤ組の先頭は8番手につけたジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)で、次が9番手となるライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)だった。
 リスタートのグリーン・フラッグが降られた時、トップからの8台は61周も走ったタイヤを装着していた。フレッシュタイヤを履いた中からはハンター-レイが抜け出し、1ラップだけでウィルソン、シモン・パジェノー(シュミット・ピーターソン・ハミルトン・モータースポーツ)、ライアン・ブリスコー(チップ・ガナッシ・レーシング)の3台をパス。次のラップにもう2台、ジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)とウィル・パワー(チーム・ペンスキー)を抜いた。これで4番手。
 さらに、その次の2周を使ってエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)もパスしたハンター-レイは、次の295周目にディクソンを抜いて、296周目には自身の今日のレースでのファステスト・ラップをマーク! 299周目にカナーンまでも抜いてトップに立ち、リード・ラップ2周だけで優勝を飾った。今季3勝目一番乗りだ。
 「クレイジーなレースとなった。まさか勝てるなんて……」とハンター-レイ。「こんなラッキー、僕にとっても初めてだ」と彼は戸惑ってもいた。そして、「トニー(・カナーン)の悔しさも理解できる」ともウィナーは話した。

やれることはすべてやった、と語るカナーン

カストロネヴェスはポイントリーダーに

 カナーンは当然失望していたが、自分たちのミスではなく、不運に過ぎたことを受け入れていた。「自分たちがやれることはすべてやった。しかし勝利は手に入らなかった。こういうことも起こり得る。それだけだ」と彼はコメント。今晩見せた圧倒的パフォーマンスは大きな自信に繋がったことだろう。シーズン後半戦のターゲット・コンビは要注目だ。
 カナーンは3位で、4位はディクソン。そして5位はカーペンターのものとなった。リスタートで4番手にいたパワーは、ハンター-レイに抜かれた後の294周目にコントロールを失い、ギリギリでクラッシュは避けたものの14位まで大きくポジションを落としてのゴールとなった。
 カストロネヴェスは8位フィニッシュでチャンピオンシップ・ポイントを471点に伸ばし、ポイント・スタンディングのトップに立った。パワーは462点で2番手。ハンター-レイは439点で3番手に復活。パジェノーは421点で4番手に下がった。


佐藤琢磨、またしてもアクシデントに巻き込まれる
 佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)は、今週も不運に見舞われた。スピンしたミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)に、彼ひとりだけがぶつかられたのだ。「チャーリー・キンボールのアウトに並びかけていたので、イン側はあまり見えていなかった。でも何かがチラッと、かなりイン側の方に見えた。それが急に飛び出して来た。ものすごい白煙とともに。こちらとしては逃げ場がまるでなかった」と琢磨自身も彼らの不運ぶりに驚いていた。「それでもチームはまず僕の体を心配してくれ、”マシンは直すから”と僕を力づけてくれました。次のトロントでは頑張ります。今日もリタイアの後は、エンジニアとトロントに向けてセッティングの話をずっとしていました」と琢磨は語った。
以上

2 件のコメント:

  1. 優勝争いするチームってペンスキー、ガナッシ、アンドレッティの複数台チームだね、AJフォイト琢磨選手1台体制だし求めていた結果が高すぎたかな?期待しちゃうんだよな・・・ブリスコの後方からの追突、マルコ進路妨害、アレシンの絡み、トラブル、本人ミスのリタイアもあるが不運が続いてるが頑張って欲しい何もしてやれないけど。神社にでも行ってくるかな。

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  2. 不運が続いているのは琢磨選手も気がかりなようですが、次戦トロントでアメリカ国外に出ることで、ツキが変わることを期待したいですね。走りそのものは悪くない状態にあるだけに、ファンとしてはもどかしい限りですが、このトンネルからトロントダブルヘダーで脱出してくれるのを待ちましょう!(編集部)

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