大激戦の2014年シーズン、ターゲット・チップ・ガナッシは未勝利
ヒューストンのダブルヘダーは今シーズンの折り返し点だった。レース1が前半戦最後、レース2は後半戦最初のレースだった。
開幕からの10戦を振り返ると、7人ものウィナーがすでに誕生している。
・ウィル・パワー(2勝:セント・ピーターズバーグ、デトロイト1)
・ライアン・ハンター-レイ(2勝:バーバー・モータースポーツ・パーク、インディー500)
・シモン・パジェノー(2勝:グラン・プリ・オヴ・インディアナポリス、ヒューストン2)
・マイク・コンウェイ(1勝:ロング・ビーチ)
・エリオ・カストロネヴェス(1勝:デトロイト2)
・エド・カーペンター(1勝:テキサス・モーター・スピードウェイ)
・カルロス・ウエルタス(1勝:ヒューストン1)
優勝を記録しているチームは5つ。
・チーム・ペンスキー(3勝:セント・ピーターズバーグ、デトロイト1、デトロイト2)
・アンドレッティ・オートスポート(2勝:バーバー・モータースポーツ・パーク、インディー500)
・エド・カーペンター・レーシング(2勝:ロング・ビーチ、テキサス・モーター・スピードウェイ)
・シュミット・ピーターソン・モータースポーツ(2勝:グラン・プリ・オブ・インディアナポリス、ヒューストン2)
・デイル・コイン・レーシング(1勝:ヒューストン1)
ウィナー・リストには昨年度チャンピオン=スコット・ディクソンも、彼の所属するターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)も含まれていない。4台をフル・エントリーさせていながらガナッシ勢はシーズンの半分が終った時点で1勝もできていないのだ。
ポール・ポジションも7人、5チームが獲得
ポールポジションも10戦で7人が獲得している。
・佐藤琢磨(2回:セント・ピーターズバーグ、デトロイト1)
・ウィル・パワー(2回:バーバー・モータースポーツ・パーク、テキサス・モーター・スピードウェイ)
・エリオ・カストロネヴェス(2回:デトロイト1、ヒューストン2)
・ライアン・ハンター-レイ(1回:ロング・ビーチ)
・セバスチャン・サーヴェドラ(1回:グラン・プリ・オヴ・インディアナポリス)
・エド・カーーエンター(1回:インディー500)
・シモン・パジェノー(1回:ヒューストン2)
こちらもチーム別で見ると、
・チーム・ペンスキー:4回
・AJ・フォイト・エンタープライゼス:2回
・アンドレッティ・オートスポート:1回
・KV/AFSレーシング:1回
・エド・カーペンター・レーシング:1回
・シュミット・ピーターソン・ハミルトン・モータースポーツ:1回
ガナッシ勢はPPも今シーズンはまだ獲得ゼロだ。
3段階予選のすべてでファスト6に進んだドライバーはゼロ
予選での速さをチェックするために、ストリート/ロードコースで行われる3段階の予選の成績を見ると、シーズン前半には6回の3段階QFがあり、すべてでファイナルに進んだ者はゼロ。最多は4回で、それは意外にも決勝であまり結果を残せて来ていない3人だ(スコット・ディクソン、ジェイムズ・ヒンチクリフ、ジャック・ホウクスワース)。ホウクスワースのパフォーマンスは見事。ルーキーでこの部門最多タイで、表彰台にも1回キッチリ上っているのだから。
3回ファイナルに進出しているのがパワー、カストロネヴェス、パジェノーの3人。彼らをもってしても半分しかファイナルに行けない。それほどの混戦なのだ、今のインディーカーは。2回進出は琢磨とジョセフ・ニューガーデン(サラ・フィッシャー・ハートマン・レーシング)。
オーバルはまだ2戦のみしか開催されいないが、パワーがインディで予選3位、テキサスではPPとトップの成績を収めている。オーバルにしか出ないカーペンターもスペシャリストぶりを発揮してインディーでPP、テキサスで予選5位と上々の成績だ。インディーで予選2位だったヒンチクリフはテキサスでも予選9位とまずまず。パジェノーもインディーで予選5位、テキサスで予選6位とオーバルでのパフォーマンスの向上、安定を実現している。
その他ではニューガーデンがインディー=8位/テキサス=2位。彼はストリート&ロードでも予選で好成績を残して来ている。ドライバー、チームともに進化中ということと思う。また、ルーキーのカルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)がインディ=7位/テキサス=10位とオーバルでも奮闘を見せている。ムニョスは表彰台が2回、トップ10入りは5戦で記録して来ており、ルーキーながらランキングでも7位につけている。
こうした混戦の結果として、シリーズ・ランキングのトップ10には現在7チームのドライバーたちが名を連ねている。
今シーズン、ポール・トゥ・ウインは一度もなし
一方、4人全員が表彰台を経験し、目覚ましいルーキーの活躍ぶり
おもしろいのは、今年はまだポール・トゥ・ウィンが一度も記録されていないところ。フロント・ロウからの優勝者さえ出ていない。10レースのウィナーの中でのベスト・スターティング・ポジションは3番手で、4人が17番手以降のグリッドから優勝を飾っている。
10レース全てでリード・ラップを記録した者はなく、全てのレースをリード・ラップで完走=今年の全ラップ走破=という粘り強さを発揮しているドライバーもすでに存在しなくなっている。
4人いるルーキー全員がすでに一度以上の表彰台フィニッシュを達成。これは珍しい記録だろう。なお、レギュラーのルーキーは全員がホンダ・ユーザーだ。シボレーー使用のルーキーは"500"を走ったセイジ・カラム(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)とジェイムズ・デイヴィソン(KVレーシング・テクノロジー)の2人がいる。
エンジン・マニュファクチャラーの戦いは、シボレーとホンダ、両者5勝ずつ。シボレーが引き離しにかかっていたが、ヒューストンでホンダが連勝して勝ち星に関しては追いついた。ただし、今年はトップ5でのポイント獲得が競われるようになっているのと、規定マイルに達する前にエンジン交換を行なうとマニュファクチャラーがポイント減算のペナルティを受けるルールとなっているので、両者のポイントは、シボレー=1,300点、ホンダ=1,005点と現在はなっている。
今週末はポコノ。トロントでのダブルヘダーを含め、8週間で8レースが開催され、2014年インディーカー・シーズンは8月末で閉幕となる。その時、チャンピオン・トロフィーを掲げているのは誰だろうか?
以上
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