2014年6月30日月曜日

2014 INDYCARレポート 第9・10戦ヒューストン Day2 Race2 予選:ポールポジションはエリオ・カストロネヴェス! 予選2位はルーキーのミカイル・アレシン

Photo:INDYCAR (Chris Jones)
6月29日 
天候:晴れ
気温:30℃

グループ1とグループ2の間に大きな条件の差

 ヒューストンでのレース2に向けたグループ・セッションでの予選が行われた。
 グループ1の最速はルーキーのミカイル・アレシン(シュミット・ピーターソン・モータースポーツ)だった。彼のベスト・ラップは1分00秒2493だった

 グループ2のトップはエリオ・カストロネヴェス(チーム・ペンスキー)だった。こちらのラップタイムは59秒1702。カストロネヴェスはアレシンより1秒以上も速かった。その差はどこにあったのかというと、一番の違いは走った時の路面コンディションだった。タイヤ・ラバーの載ったグループ2が断然タイムを出し易い。グリップが明確に高くなっていたのだ。


 インディカーにはアメリカらしい鷹揚さがそこここで見られる。おおらかな国民性は羨ましさを感ずることも少なくないが、時としてそれは大雑把さが過ぎたり、不公平の容認と感じられもする。予選でのグループ分け、特にダブルヘッダーでのレース2用予選は、現状では少々不公平に過ぎるだろう。
 

 「ポールポジションとアウトサイド・フロントロウにどれほどの差があるんだ?」と開き直られてしまったら元も子もない。スタッガード・グリッドではトップと2位の間にハッキリとした差がある。「両グループのトップにポールポジションのボーナス・ポイントを同じように与える」というルールは、ポイント面だけから言えば公平なのだが……。
 グループ分けは金曜日のプラクティス・タイムでされる。最速タイムを出すか、奇数順位につけることが日曜日に後に走るグループ2に入る条件だ。最速だったドライバーにそれなりのアドバンテージが与えられる点は、多少の理解を示してもいい。しかし、惜しくもプラクティスで2番手となったドライバーの身になると、プラクティスで一番遅かった23番手のドライバーの方が、彼よりもレース2でのポール獲得のチャンスが大きい……という現状は受け入れ難い。現実的には、金曜にビリだったドライバーが土曜日にトップになるなど考えにくいが、2番手ではなく、3番手、あるいは5番手になればポール獲得のチャンスが大きいグループに入れて、偶数順位だったら、ほぼ完全にアウト(今回の予選結果がその証拠)。この不公平はやっぱり解消されるべきだ。

ハンター-レイ、ウィル・パワー、予選で不振

 グループ1はアレシン以下がグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)、ジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)、トニー・カナーン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)、佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)の順。 グループ2は2番手がシ
モン・パジェノー(シュミット・ピーターソン・ハミルトン・モータースポーツ)。彼は0.026秒という僅差で2連続ポールを逃した。
 グループ2の3番手はセバスチャン・ブルデイ(KVSHレーシング)で、4番手はジェイムズ・ヒンチクリフ(アンドレッティ・オートスポート)、そして5番手はルーキーのカルロス・ムニョス(アンドレッティ・オートスポート)だった。
 グループ1ではトップ5の4人を、グループ2でもトップ5に3人ホンダ勢が入っていた。
 一方、今日の予選で不振だったドライバーとしては、グループ2で11番手=総合22位に終ったライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)、グループ1の9番手で総合18位となったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)の2人が目立っていた。パワーは今日のレースが終わってもポイント・リーダーでいられるだろうか?
以上

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