Photo:INDYCAR (Chris Jones) |
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パワー、ブラック・タイヤのスピードでライバルを圧倒し今季2勝目
予選16位からウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が優勝した。
レッド・タイヤでスタートしたパワーは、序盤に自ら出したフルコース・コーション=シモン・パジェノー(シュミット・ピーターソン・ハミルトン・モータースポーツ)を壁とのサンドイッチにして=を利用してピットイン。そこでブラック・タイヤを装着すると、そこから更に2回ブラックを繋いで優勝へと逃げ切った。
レッド・タイヤでのパワーは決定的な速さを持ってはいなかった。スタートでパジェノーに抜かれ、マルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポート)、佐藤琢磨(AJ・フォイト・エンタープライゼス)にもその後に抜かれていた。
しかし、ブラックに履き替えてからの彼はスピードを着実に伸ばして行き、50周を過ぎてから自身のファステスト・ラップを記録した。これは最終的にレースでのファステスト・ラップにはならなかったが、予選の第1セグメントで敗退したドライバーとは思えないパフォーマンスだった。
レース展開も彼に味方したのは事実だ。前方グリッドからハイ・ペースを保ち、2ストップで走り切ったチームメイトたちは、2回目のピット・ストップを行なった際に落とした順位から最後まで挽回をし切れなかったのだ。奮闘空しくカストロネヴェスは5位でゴール。対照的にパワーは開幕戦のセント・ピーターズバーグ以来となる今季2勝目を挙げた。
レイホール、レース終盤の猛追も及ばず
レース終盤にはグレアム・レイホール(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が2位へと浮上し、パワーに強烈なプレッシャーをかけた。しかし、プッシュ・トゥ・パスの使い方を含め、この勝負ではパワーが貫禄勝ちを見せた。レイホールは全力でアタックを続け、ゴール目前69周目には今日のファステスト・ラップを記録したほどだったが、その少し前の66周目、パワーは高い集中力を発揮してレイホールとの間にキッチリとスペースを作った。パワーは余裕を持ち、レイホールには焦りが産まれた。それがすべてだった。ゴールでのふたりの間には0.3308秒の差があった。
佐藤琢磨、序盤にギヤボックス・トラブルに見舞われ18位に
3位はトニー・カナーン(ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシング)。予選8位から黙々と70周を走り切っての、ベテランらしい表彰台フィニッシュだった。
4位には19番グリッドからスタートしたジャスティン・ウィルソン(デイル・コイン・レーシング)が入賞。こちらもパワーと同様に素晴らしいレースを闘っていた。
琢磨は序盤にギヤボックス・トラブルが発生。ピットでの作業に手間取って4ラップ・ダウンとなり、挽回ならずに18位となった。
シボレーはやっとのことで自らが冠スポンサーのレースで優勝を飾った。イヴェント・プロモーターはロジャー・ペンスキー。パワーはエンジン・サプライヤーだけでなく、チーム・オーナーに対しても孝行となる勝利を記録したということだ。
以上
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