Photo:INDYCAR (Chris Owens) クリックして拡大 |
Jack Amano(以下――):2ラップ目のスピード・ダウンが大きくなっていました。やはりマシン・セッティングはまだ望むものになっていなかったという予選だったようですね?
佐藤琢磨:クルマに全然スタビリティがなかったんです。それにハンドリングはアンダーステアが強かった。バランスが全然取れなかったですね。アンダーなんだけどオーバーステアも出てたから、ツールを使ってというのもどちらにも行けない。
――プラクティスを1回走り、考え抜いてのセッティング決定だったと思いますが?
佐藤琢磨:今日のプラクティスでのデータをベースにしましたが、去年、僕らは予選をできてないじゃない? やっぱり、それが痛かったです。低ダウンフォースでどうなるのかっていうのがよくわかっていなかったから。
――朝よりグッと暑くなったコンディションも予選を難しくしていましたか?
佐藤琢磨:そうですね。うまく合わせ込めなかったですね。チーム・ペンスキーでもウィル(・パワー)は別格に速くて、ウォーム・アップですでに僕らの予選より速かったんだけど、同じクルマのエリオ(・カストロネヴェス)は僕よりちょっと前(予選14位)なだけでしょ? いかに微妙というか、繊細なところで違って来るかっていうことを現していると思います。ちょっとバランスが崩れただけでものすごく大きくグリップが変わってしまうんです。僕らの場合、今の状態じゃ恐ろしくて乗れないですね。
「レースに向けてダウンフォースを大きめにつけていきます」
――今年はオーバーテイクも多く、予選順位がさほど重要ではないレースになるという見込みです。軽いダウンフォースでの走りを予選で経験した今、レース用セッティングに対するアイディアはまとまりつつありますか?
佐藤琢磨:はい。レースに向けてはダウンフォースを大きめにつけて行きます。今の状態だと、コーナーに入ってってウォッシュ・アウトみたいなアンダーステアが出て、最終的にバンクが終るところではオーバーステアが急に出てるんです。バンクが終るとところで垂直荷重がなくなる。そうすると車高がボーンッと上がって行って、その時にエアロ・バランスがものすごく動いちゃって急にオーバーステアになる。それはどのクルマにも基本的に起こることなんだけれど、ウチのクルマは出方がとても大きい。トップの方を走っているクルマは影響を小さくしか受けていない。で、それをどうするかっていうのを、今エンジニア達が一生懸命に考えてくれています。
――琢磨選手とテキサスというと、デビュー年から速さを見せたって印象がありますが?
佐藤琢磨:2012年以降、ダウンフォースが落ちてからが良くないですね。最初は結構好きだったんだけどね。2011年は5位に入って、その時はペンスキー勢とやりあったり……もありました。
――次のプラクティスではトラフィックでの走りをチェックすることになりますが?
佐藤琢磨:はい。ここまでのところは苦労をしてますけど、次のセッションでクルマが良くなるのを願ってます。そのためにエンジニアたちと一生懸命データをチェックしているので。
――30分という短いセッションですね。
佐藤琢磨:そう。一度走り出したら、ピットで変更できる部分はすごく少なくなりますよね。走り出しのセッティングが良く、あとはできる限りの周回を走って、その中で色々勉強するしかないと思います。
以上
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