2014年5月27日火曜日

2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント33 第98回インディー500 Race Day 決勝:「最初はうまくクルマを合わせ込むことができていたと思いますが、そこから状況に合わせた読みがうまく行きませんでした」

Photo:INDYCAR (Walter Kurn) クリックして拡大
「レースの序盤、ハンドリングはよいことがわかり
自信を持って順位を上げていくことができました」

Jack Amano(以下――):スタート、そして新セットアップで臨んだファーストスティントはどうでしたか?

佐藤琢磨:スタートは慎重に行きましたけど、無事に順位を上げることができて、そこからのスティントは先ずは様子を見るものにしていました。マシンのバランスも見たかったし、周りとのペースの比較もしたかったので。で、徐々に徐々に、クルマのハンドリングが結構良いことがわかって、自信を持って順位を上げて行くことができました。ただ、クルマはすごくアンダーステアが強かった。多分、今日のコンディションがそうさせていたんだと思います。周りも同じような状況でしたが、その中での自分たちは良い方だったと見えていました。アンダーステアが強かったので、もうちょっとフロントを強くして行こうってことで、ピットストップのたびにフロント・ウィングを上げたり、タイヤの内圧を調整してクルマを作って行ったんですが、あるところを境に限界を越えて、急激にリヤ・タイヤが持たなくなりました。そこは難しかったですね。確か3スティントだったかな、一気にペースダウンしてしまいましたね。
――セカンドスティントの終わり、サードスティントが苦戦と映っていました。
佐藤琢磨:あそこで前に追いつけなくなって、後ろから来たクルマに抜かれて、結構苦しい戦いになっていました。すべてのツールを全部使い切った状態で走ってましたが、それでもアクセルを踏んで行けなかったですね。それで次のピットストップでは、最初のスティントに近い状態にマシンを戻しました。そして、そこから追い上げをもう一度始めました。

「イエローが出て、リスタートが決まって4番までポジションを上げて
さらに追い上げていこうというところで、破片が刺さってしまった」

――グリーンが長く続いたレースになっていました。

佐藤琢磨:本当に、イエローがなかなか出ないレースでしたね。中盤から後半にかけてまで出なくて、すごく速いペースでレースが進んで行きましたね。その後、何度かイエローが出て、そこからのリスタートを自分たちは何とかうまく決めて、4番目のポジションまで上がりました。オフィシャル
も最初は4番だって言ってたんですけど、マルコ(・アンドレッティ)の後ろの5位というコトに落ち着いて、そこからスタート、ということでした。自分としては、そのリスタートも決めて、さらに追い上げて行こうって考えてたんですけど、あのイエローになった原因を作ったクラッシュで、大きな破片をクルマが拾ってしまって、サイドポッドから下のフロアに、とても大きなカーボンファイバーのピースが刺さっちゃっていたんです。それで全然スピードが伸びなかった。再スタートからは、もうエアロバランスも狂っちゃってたし、すごい抵抗があって、1周につき1台か2台に抜かれちゃいましたね。そしてイエロー、赤旗……となりました。

――ディクソンのマシンの破片を拾ってからは、ストレートで伸びず、コーナーも不安定……という状態になってたんですね?

佐藤琢磨:はい。ストレートでは時速2マイルぐらい遅くなってたんじゃないかな。毎周2台とか抜かれちゃったんだけど、どうしよもなかったですね。

――赤旗解除の後のリスタート直前、ピットでその破片を取り除き、タイヤも新品に換えたというlことだったんですか?

佐藤琢磨:はい。赤旗の時にオフィシャルに、あの破片が刺さっている状態は危ないという申請をしました。あれがまた取れて他のマシンにぶつかったりしたら事故になるので。だから外させてくれって言ったんですけど、なんだかチームと相手側のコミュニケーションがうまく行かなくて、ダメってことになりました。それで仕方なくピッとに入った。最後はラストスパートをって気持ちでしたが、もう僕が3コーナーに入るところでグリーンフラッグが振られちゃったので、もう全然追いつかなかったですね。最後、2~3台抜いただけかな……。
(その2に続く)

0 件のコメント:

コメントを投稿