2013 INDYCAR 佐藤琢磨コメント33 第98回インディー500 Race Day 決勝 その2：「少なくとも5位、あるいはシングルフィニッシュ、というところで破片を拾ってしまったのは不運でした」

Photo:INDYCAR (Walter Kurn)

「自力優勝するにはやっぱりもうちょっとスピードが欲しかったです」
――月曜のプラクティス、カーブ・デイとマシンが思うように仕上がりませんでした。今日の決勝に向けて、マシン作りでは悩みも多かったと思いますが、なかなか良いものを用意できていたということですか？

佐藤琢磨：そうでした。最終的に、確認をできていない状態でスタートに臨みましたけど、予選の後の月曜日とカーブ・デイ、両方うまく走れなかった中で、その駄目な部分をうまく修正をできていたと思います。でも、自力優勝をするには、ヤッパリもうちょっとスピードが欲しかったですね。まぁ、トップ5まで行けたっていうのはチームにとっても大きな自信に繋がるし、力強く戦えたとは思います。

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「最終的にはセッティング不足をうまくリカバーができていたと思いますが
もっと早くクルマを煮詰めていれば、正しい対処ができていたかもしれません」

――今日は非常に暑いコンディションでした。それに対する自分たちのアジャストぶりはどうでしたか？

佐藤琢磨：はい。最初は特にうまくクルマを合わせ込むことができていたと思います。ただ、そこからクルマを作って行く際に、何て言うんですかね、状況状況に合わせた読み込みみたいのがちょっとうまく行きませんでしたね。て言うのは、周りのクルマがどんどん速くなって行く中で、第2、第3スティントで相対的にスピードが伸び悩んでしまったという点で。やっぱり圧倒的なデータベース不足でしたね。あそこを理解していたら、今日のようにフロントウィングをつけて行くことはなかったでしょうね。それは、トラフィックでの走りを多くできていなかったところに繋がってるとは思います。それは残念でしたね。
　雨の多いプラクティスだったし、予選の後の月曜日は途中でストップ（エンジン・サプライヤーがトラブルを心配して走行を終えるよう進言）があったし、カーブ・デイでもうまくクルマが働いてなかった。それらの状況を考えれば、仕方が無いのかな……。

「うまく行けば、トップ5は可能だったかもしれません」

――イエローがあれだけ出ない展開だと、一度後ろに行くと、挽回のチャンスが小さくなってしまいます。それでも、ミラクルリスタートを一度決めて、一気に5番手に上がりました。あそこは見ていた自分たちもかなり盛り上がりましたが？
佐藤琢磨：はい。20周を残してトップ5だったので、考え方次第には2012年と同じように十分にトップを狙えるというか……。そこまでの自分たちのスピードを考えたら、前を走ってるライバルたちは速かったんだけど、でも僕らはタイヤの状態も良かったし、少なくとも5位、あるいはシングルフィニッシュ？　トップ5は行けたんじゃないかって気がしてます。うまく行けてれば、それ以上だったかもしれません。まぁ、しょうがない。これはもうレースなので。そういう意味では、破片を拾ってしまったのは不運としか言いようが無い。でもちょっと残念ですね。

――19位という結果は喜べないが、フルに戦い切ったとは感じられるインディー500でしたか？
佐藤琢磨：うーん……最終的には、自分たちはセッティングの不足をうまくリカバーができていたと思います。そこらへんは良かったんだけど、でも、今日の最後のクルマの状態を、プラクティスの真ん中ぐらいで手に入れていたかったですよね。そこから速さを求めた予選を戦って、月曜日やカーブ・デイは、今日上位を走っていたクルマたちのようにトラフィックで充分に経験を積んで、クルマの動きとクルマのセッティングを煮詰めておきたかった。そうできていれば、今日のレースでも正しい対処ができていたかもしれない。そこらへんがちょっと残念。でも、またひとつ大きな勉強というか、経験を積むことができたので、もし次があれば、その次のちゃんと繋げて行きたいですね。
以上